表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/38

再ログイン


さて、検証を行おうと思う。何の検証かと言うと、俺のスキルは、ベッドで寝ることで異世界転移? が起こるのかどうかだ。



「それでは、おやすみなさい。」



俺は布団に包まると、目を閉じるのだった。




・・・・




目が覚めたので目を開けると、どこかの街並みの中で立っていた。



「ここは……確かログアウトした場所か?」



何となく見覚えがある風景だ。恐らく間違い無いだろう。

どうやら俺は眠ることで、この異世界へと来ることが出来るのだろう。



「さすがに、ましろさんは居ないか。」



周りを見渡すと、相変わらず冒険者だらけなのは同じだが、知ってる顔の人は居ないのは残念だ。

仕方がない、何をすれば良いのかも分からないし、とりあえずも冒険者ギルドへ行ってみることにしよう。


記憶をたどりに冒険者ギルドまでやってきた。うん、剣と盾の看板だし、間違いないな。

早速中へ入ってみた。ここは相変わらず人が多いな。とりあえず掲示板の方へ行ってみることにした。


掲示板には色んな紙が貼ってあった。そう言えば昨日はましろさんが持ってきてくれたから、どんな依頼が有るのか知らないな。

とりあえず貼ってある依頼を眺めてみる。薬草採取やスライム討伐の他にこんな依頼が有った。


******************************

ホーンラビットの毛皮の収集

ホーンラビットの毛皮を5枚集める

報酬:銅貨1枚、大鉄貨5枚

経験値:75EXP

******************************


******************************

ゴブリンの討伐

ゴブリンの右耳を5個集める

報酬:銅貨3枚

経験値:150EXP

******************************


******************************

荷物の運搬

鍛冶屋へ鉄鉱石を運ぶ

報酬:銅貨1枚

経験値:100EXP

******************************


ホーンラビットやゴブリンがどういった敵なのだろう。俺に倒せるだろうか……

報酬が高いってことはスライムよりは強いのは間違い無いだろう。危険を冒すよりはまずは地道にお金と経験値を稼ぐのが良いと思う。

なら、昨日と同じ『薬草採取』と『スライムの討伐』を受けることにしよう。



「確か受けたい依頼を剥がせば良いんだよな。」



ベリッ!



「あれ?」



確かに依頼の紙を剥がしたのだが、『薬草採取』の紙がそのまま残っていた。でも、手元にはちゃんと依頼の紙が有る。どういうことだ?

掲示板には1枚の紙しかない。もう1枚剥がしてみることにした。


ベリッ!


剥がしてみたが、やっぱり掲示板には依頼の紙が残っていたが、俺の手元には2枚の紙が有る。何だこれ?


ベリッ! ベリッ! ベリッ! ベリッ!


連続で剥がしてみたが、やっぱり掲示板の依頼の紙は変化せず、俺の手元にだけ依頼の紙が増え続けていた。



「おいおい、どんだけ同じ依頼を受けるんだよ。」



その時、後ろから声が聞こえてきたので振り向くと、立派な鎧を着た男性が立っていた。



「えっと?」


「気になったから声を掛けちゃったが、もしかして初心者か?」


「あ、はい。」



昨日ましろさんにも同じこと言われたので、俺は初心者で合っているだろう。



「どーりでな。依頼は複数同時に受けることが出来るが、同時に受けられるのは10個までだぞ。

 それ以上になると、依頼が完了しない限り受けられなくなるんだ。」


「へぇ~」



俺は手元にある依頼の紙を数えてみる……ちょうど10枚有るな。と言うことは他の依頼は受けられないってことになるのか?

試しに『スライム討伐』の紙を剥がしてみることにする。



スカッ!



俺の手は、依頼の紙を掴むことなく空を切った。そこにあるのに触れない、何とも不思議な感覚だった。



「そういうことか。」


「まぁ、期限が決まっている訳じゃ無いし、頑張って依頼をこなしてくれ。」


「あ、はい。」


「じゃあな。頑張れよ!」



男性はそう言うと、この場から去っていった。知らない俺に教えてくれるとは親切な人だな。有難いことだ。

さて、他の依頼を受けられないのが分かったし、仕方ないので薬草採取を頑張ろう。

俺は冒険者ギルドを後にし、街の外へと向かうことにした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ