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お姫様たちの相談結果 アンリの不満と鼻高々

お姫様たちの相談に乗ってる朱里の思いついちゃった感。

お姫様たちの相談に乗ってる朱里へのアンリの尊敬の念、

でも俺をないがしろにするなよ的な嫉妬の複雑な気持ち。

みな揃いも揃って順繰りに朱里の部屋へ押し掛けてきては不満を溢れさせて行くのだ。有名どころの役に選ばれし姫たちは周りから羨望と妬みの的となる。おいそれと一般生徒に不平不満を撒き散らす事はできない。


自分の評判を落とすことになるからだ。彼女たちは朱里の口が堅いことを知っていたし同じ選ばれし者である親近感と同時にどことなく自分を立ててくれる事による優越感で気軽な気持ちで秘密を暴露した。


そして、お決まりのように最後にこう言うのだ。

「朱里様が羨ましいですわ。理想の王子様のアンリ様がお相手で、しかもあんなに溺愛されていて」


声を大にして反論したい。あんな二重人格いやだ。本人以外には言えないけど。


「マリアンヌ様の方がよっぽど優しい幼馴染に溺愛されているではありませんか」


「ベアトリーチェ様のお相手フェルナンデス様はミステリアスで色男、恋にはもってこいのお相手ではありませんか」


「アリシア様は真実を見失っているだけです。ジョゼフ様と二人してカトリーヌ様に騙されているんですよ」


「シャン・リンレイ様は少なくとも、相手から強要されない立場。あなたの方が断然いいではありませんか。それにより2歳年下から5歳上まで可愛い系から男前色々揃ってより取り見取りではありませんか」


-------------


婚約・結婚確定しなくて良いなんて、前の世界では普通の価値観が約束されている! 生まれながらに選ばれし、超エリートかぐや様になるのは無理だったと思うけど、正直うらやましいいです。と羨むのだった。


「あーもうなんでみんなここへ来るのかしら。まあ、話聞くだけだし、良いけど」

それに流石選ばれし姫君たちだけあって皆様美しい、眼福で癒されるから、まあいっかー。


そういえば、皆様のお披露目の映像とか無いのかな? 観たい!


この世界に映像記録の概念とか技術があるのかな? 急に気になって来た。文字とか書籍や絵画の記録は存在するらしき情報を確認しているけれど……。絵画は基本一点物だから、高くつくし、それを鑑賞できる人が限られる。


写真や動画配信はちょっと、この世界ではオーバースペックのように思う。

前の世界の常識を知っているアンリにその辺のこと確認する急務が生じた。写真の概念! ピンホールカメラ小学生の夏休みに作ったな。あれなら、代替になる材料があれば再現出来る。それ以上の難しい事はわからないけれど。


演劇が凄く推されているこの世界、ブロマイド的な概念はあるのかな? 江戸時代に庶民でも買えたという浮世絵の歌舞伎役者の絵姿! 版画の多色刷りは薄利多売で大量生産できる、推しへの萌え課金アイテムになり得! これは手先が器用な人を募れば再現できそう!


あー今夜のアラビアンナイトは私からの質疑ばかりが一杯な内容になってしまいそう。と浮かれていたのに、アンリは非常にご機嫌斜めで、こちらの質疑を盛り込める雰囲気ではなく口を噤む。


-------------


「あーもうなんでみんなここへ来るのかしら。まあ、話聞くだけだし、良いけど」

「朱里が頼りになるからだろう」

アンリは朱里が頼りにされる事を誇らしく思う反面、自分との時間を削られる事になる点は不満だった。ので、不機嫌さが声色に出る。


また、話を聞いてやる姫たちの相手役王子を結果的に褒めているのも面白くなかった。

声色にはその不満の色が出たのを、朱里は言葉通りに受け取らなかった。


「そんなこと微塵も思ってないくせに、不機嫌そうだし」

分かってない。朱里は本当に分かってない。不機嫌の理由を。


「思ってるさ」

ひとこと加えたけれど、全然伝わらない。


-------------


結局、浮足立って、色々思い立って聞こうと思っていた、朱里の計画は、この日は頓挫した。


アンリ様は相変わらず外面ばかりが良く朱里だけには適当で気を遣わない点が気に入らなくぼやいた。

「どこが理想の王子様だ!」

からの、思いついちゃったの結局相談出来なかった!(朱里)


もう一話、番外編があってから

第二部ちょっとシリアスっぽい編になる予定です。

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