座談会(後日談)一
※ここからは☆・みゆき、★・勇一の掛け合いとなっております。
出番がないについて――
★「さてさて、ついに始まりましたよ! 坂本さんは何か感じましたか?」
☆「出番が少ない! っていうか。ないのと一緒だよ! これじゃあさ~」
★「そうですね」
☆「石田くんはたくさん出てるくせにあんまり話さないよね? 主人公なのに……」
★「……そうでした?」
☆「秘密主義だよね~石田くんってさ。あんまり話さないし……」
★「そんなことないですよ。単に表の世界か裏の世界かってことですよ!」
☆「どーいうこと?」
★「だから、表は現実。裏は心の中ってことな訳ですよ! で、オレはほとんど心の中に本心があるんですよ!」
☆「……それってダメじゃない?」
★「えっ! ……まあ、気長にいきましょうよ! 気長にっ! 先は長いんですからっ!」
☆「そうだけどね……」
なぜ手紙の文章は手書きなのか? について――
☆「なんで石田くんは『オタク』だということになっているのに、印字じゃなくて手書きなんですか?」
★「手書きの方が何かもらった時、人が書いたんだこれーみたいなあたたかい気持ちになるじゃないですかー?」
☆「まあ、なんとなく分かるけどね……」
★「やっぱ、手紙は手書きが一番なんですよ!」
抱負について――
☆「石田くんの抱負は何?」
★「トークですかね? やっぱり……もっと頑張ります。坂本さんは何ですか?」
☆「そうだな……とりあえず勉強かな? ……最近、テストの点が悪いんだよね……」
★「良かったら教えますよ! 割と勉強できる方なんで!」
☆「ありがとー! 助かる!」
★「いえいえ」
☆「石田くんと何だか仲良しになれる気がするよ!」
★「僕もそう思いますよ!」
レターセットについて――
☆「ゴミの山になった手紙って全部レターセットなの?」
★「まさか! そんな訳ないですよ! 下書きに使ったいらない紙とか広告の裏ですよ」
☆「ふーん」
★「お金、そんなにないんで……」
☆「バイトすれば?」
★「そうなんですけどね……」
どうして、石田くんは坂本さんに敬語なのだろう?
気になりますが、この辺で。