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第3回「ねっけつ! 最速ジョシとかけっこ☆」


怪原(かいはら)珠飛亜(すひあ)(以下:珠)「はーい、おはよーございまーす!!!りーくんのおねえちゃんの、怪原珠飛亜だよっ! 知らない間にタイトル変わっちゃってえ……たいへんたいへんっ☆おねえちゃんも大忙しだよっ☆

今回は引き続き、タイガくんとランちゃんをお迎えしてるよ~!!」


有村(ありむら)大河(たいが)(以下:大)「開幕からメッタメタだな……どーも、よろしく」


田崎(たさき)蘭子(らんこ)(以下:蘭)「よろしくな。……なぜ挨拶が『おはようございます』だけなのだ? 読者の皆さんには、真夜中にこれを読んでいらっしゃる方もおられるかもしれんのに」


珠「これはね、芸能界では何時でも『おはようございます』っていうらしいから、おねえちゃんもそれに(なら)ってみたんだよ!ほらぁ、わたしってこのインタビューのMCじゃん……?ってことは、芸能人と言っても過言ではなくなくない?」


蘭「なるほどッ!一理あるッ!」


大「勝手にやってろ」



珠「で、前回はタイガくんが死んだとこまでだったね」


大「言い方ァ!! 間違ってはいねーけどよ!! 言い方ァ!!!」


蘭「とても簡潔、しかし的を射た表現だ。この田崎蘭子、敗北を認めよう」


大「アンタは何と勝負してんだ!?」



珠「えー、その次となると……おお、ついにランちゃんとのかけっこがスタートだね!今回は、この節をかけ足で見ていきたいと思います!」


蘭「内部時間にしてたった数日、しかし現実では完結に8ヶ月程かかった、『星狩』初の大長編だ。この貴重な役回りを任されたこと、嬉しく思うぞ」


大「その分振り返りはカットが多いけどな!ハハッ!俺の勝ち!なんで負けたか明日までに考えて来てください!ほな!いただきます!プシュッ(缶コーラを開ける音)」


蘭「おまえ、意外と器が小さいな……意外でもないか」


大「うるせー!! どーせ俺はたった2話で倒されたクソザコなめくじですよ!フン!」


珠「拗ねてるタイガくんは放っておいて、最初はりーくんの目覚めからだねー。目覚めスタート多いね」


蘭「能力のデメリットだからな。仕方ないといえば仕方ない。にしてもマンネリは避けて欲しいな」


大「で、怪原家の今後の方針が決まったわけだな。自分たちの身を守るため、俺たち英雄に先制攻撃を仕掛けていくっていう」


蘭「先制攻撃かー。怖い怖い (棒)」


珠「ランちゃんは攻撃した側だもんね。ここから本格的に攻め込むと思ってたのに、拍子(ひょうし)()けだったよ」


大「……ひとつ気になったんだけどよ。もし先制してたとしたら、誰を最初に攻撃してたんだ?あ、俺も含めて考えてみてくれ」


珠「ええ~誰だろう。手塩くんは絶対ボス格だし、ランちゃんと麗華ちゃんは明らかにヤバそうだし、タイガくんは性格の悪い能力持ってそうだし。消去法で籠愛(ろうあい)くんかな」


大「オイオイオイオイ」


蘭「死ぬわコイツ」


珠「うそ、籠愛くんそんなに強いの!?」


大「俺たちじゃ手も足も出んぞ」


蘭「能力の相性の問題もあるが、否定はできん。おそらく珠飛亜もほぼ太刀打ちできないだろう」


珠「ら、ランちゃんでも!? 信じられない……ウブで純情でシャイなあのコがそこまで強かったなんて……」


大「たぶんそう見えてるのはアンタだけだと思うぞ……ああ見えて、あいつなかなか冷酷だぜ」


蘭「まー、可愛いところがあるのは事実だな」


大「ええ……お姉様方からはそう見えるのか。知らねーぞ、どんな目に遭っても」



珠「えー、ちょっと脱線したけど。それで、わたしがまだ昏睡状態だったから、()()お兄ちゃんがりーくんを守ることになったんだったね」


蘭「その時はまだ、な」


大「とんだ詐欺だったぜありゃあ……」


珠「はいはい、その話はあと。そして翌日……桜のトンネルを通り抜けたあと、ついにランちゃん初登場!!」

蘭「厳密に言うと、すでに何度か出てはいたが。貴様らの前に姿を現したのは、あれが初めてだったな」


大「なかなかに衝撃的な登場だったな。実に『田崎蘭子』らしかった」


珠「姑息さを前面に押し出していった感じだったね。まーでも、あとあと『田崎蘭子』はそれだけじゃあ ないって分かってくるんだよね」


蘭「な、なんだかくすぐったいぞ(赤面)」


大「お、お前にもそんなオンナゴコロあったんだな。筋肉の塊かと思ってたわ」


蘭「首を千切られたいのか。お望みならすぐにやってやるが」


大「ホントにやりかねないのが(こえ)ぇ」



珠「そいで、夕方にもう一度現れたランちゃんは、りーくんに『かけっこ』を申し込むわけだよね」


大「完全な興味本位でな。アホか」


蘭「いいじゃないか、どうせ次にお前たちの始末にあたるのは私だったのだから。ついでに他も全部消せたら儲けものだ、と思ってな」


大「報!連!相!組織の基本だろ!つっても俺達『ギリシャの英雄』ってだけのくくりで集められた奴らだから、それぞれの(つな)がりは結構うすいんだよなあ……仕事だけの関係、っつーか」


蘭「や、我々はそこそこ絆が濃いほうでは?長年いっしょに怪原家監視とテュフォーン捜索を行っていたわけだし、あの時間は悪くなかったぞ」


大「スタンドプレーの筆頭に言われても!?」


珠「う~、なんか仲間外れ感……でも、ランちゃんはずっとわたしの親友だよっ☆」


大「殺されかけといて心広いなアンタ」



珠「いよいよ本番当日!! よーい、スタート! と同時にランちゃんは沈黙! のはずが……」


蘭「わたしの脚力で全て瓦解したな」


大「ハッハハ! ざまあみやがれ! 冥界から見てても胸がスッとしたぜ!」


珠「……(ジト目) ま、どんな計略も全部腕力でぶち壊すのがランちゃんのすごいところだよね」


蘭「クハハ、筋肉はいいぞ。努力した分だけ自分に応えてくれるからな」


大「それでマッハ2の衝撃に耐えうる肉体を手にしたお前は尊敬する。あと呆れる」


蘭「珠飛亜もどうだ、筋トレ。下手なダイエットより効くぞ」


珠「ふっふっふー、このウルトラビューティーおねえちゃんを見くびらないで? 実は毎日やってるの! 腕立て腹筋スクワット、100回ずつとストレッチ!」


大「おお、意外だな。そういうのは面倒くさがるタイプと思ったが」


珠「わたしだって女の子だよ? 美への探求はおこたらないのです、いつかりーくんが振り向いてくれる日を信じてっ☆(カメラにウインク)」


大「……同情するぜ、怪原理里」



珠「筋肉だけで罠もママの能力も、吹羅(ひゅら)ちゃんの異能力封じも乗り越えちゃったランちゃんは、どんどんゴールへ近づいていく……果たしてレースはどうなっちゃうの!?」


蘭「走り続ける理里くんは、力尽きた綺羅(いもうと)と出会う……想いのこもったリボンを託され、彼もまたひた走るわけだ」


大「よく考えると俺たち、あんなけなげな少女の命も()もうとしてたわけだな。いや、怪物だからどうでもいいが」


蘭「ハハ、私もなかなかに悪役だ。だが、そんな私にも絶体絶命のときが訪れる!」


珠「希瑠(ける)お兄ちゃんの登場だね!」


大「あれはヒヤッとしたな。まさかこのタイミングで追いついてくるとは」


蘭「ふふ。だが、それすらわたしを止めることはできなかった……なぜなら、『わたしはまだ本気を出していなかった』のだからなぁーーーーっ!!!!」


珠「"獅子化"ねえ。あのタイミングであんなもの出されたら、もう絶望しかなかったよね」


大「身体ステータスを4倍に引き上げ、しかも異能じゃないから無効化されねえ。勝利を確信した瞬間だった……あんな隠し玉さえなければ (暗い顔)」


蘭「結局のところ、この物語は珠飛亜に始まり珠飛亜に終わるということか(暗い顔)」


珠「そ、そんな顔しないで!? な、なんか申し訳なくなってきたよう……激アツポイントだったはずなのに」


大「ゲストが英雄側2人だったらそりゃこうなるだろ。確かに、展開としては凄くアツかったがな」


蘭「うむうむ。画面に『菫青晶の振付師アイオライト・コレオグラファーーーーーーーーーーッッ!!!!!!』の文字だけが浮かび上がったのは、とても心が踊った」


珠「ほんと!? やったっ☆」


蘭「あそこは作者も苦労したらしいな。展開的に裏切りに次ぐ裏切りの連鎖だったから、どんどん新たな表現を開拓していったそうだ。その結果、画面にあの文字だけを浮かび上がらせる技法にたどり着いたという」


大「Web小説だからこそできたし、思いつけた技法だな。あれから、画面全体を活かす表現にこだわるようになったとか」


珠「星狩りって、やっぱりWeb小説だからねー。改行入れたりとか、それに合わせた対応が大切だよねっ☆」



珠「そんでなんだかんだあって、ついにご―――る!!! けどけど、さいごの試練が待っていたのです……」


蘭「まさか審判が裏切ろうとするとはな。手塩め、見損なったぞ」


大「任務遂行のためには手段を選ばない、仕事人魂を感じたな。俺はアリだと思うぜ」


珠「けど、麗華ちゃんの登場でそれもポシャっちゃって」


蘭「あの場面では麗華を見直したな。倫理観の無いやつだと思っていたが、シメる所はシメてくれる」


大「アンタが倫理観とか言えんのか」


珠「いろんな男に色目使わなきゃイイコなんだけどねー……おかげで助かったっ☆」




珠「麗ちゃんの持ってきてくれたビデオ判定の結果、勝者は我らがりーくんっ!!!!!

ぱちぱちぱち~♪ 長いレースが終わって、ランちゃんとりーくんはおともだちになって……言うことなしのハッピーエンドだねっ☆☆☆キラッ☆☆」


蘭「そうか? 確かに、われわれにとってはハッピーだったが」


大「あのラストシーン、ちょっと不穏だったよなぁ。センパイ、ライバルが増えたんじゃないっすか??ww」


珠「うそ、ないないっ! あの綺羅ちゃんに限って、まさかそんなこと……あれれ、シーンをよくみてたらなんだか不安になってきたぞう」


蘭「次章のタイトルも『天馬騎士と氷の獅子』だしな。次は彼女がフィーチャーされそうだ」


大「ま、せいぜい頑張れよww身内に大事な弟とられないようになwww

 ……おっと、もう時間だ。じゃー、俺は冥府に帰るわ」


蘭「寂しくなる。達者で暮らせよ」


珠「ふーん!タイガくんなんか、だいっきらいっ!!!! ……でも、ちょっとだけ話せて、嬉しかっ……いやいや、ナイナイ! さっさと帰ってじごくにおちろー!!」


大「残念でしたーwww俺は英雄なんで地獄に落ちませーんwww

ま、適当に足掻いてみろよ。お前らの敗北はもう決まってるがなぁ!!なーっはっはっはっは……」(天から差した光に導かれ、消える)


珠「なあああ!!!!んもう、むかつくー!!!!

……さてさて。わたしたちの物語は、まだまだ続くのら☆ ランちゃんもがんばろうねっ☆」


蘭「お前たちに与したというわけではないが、多少の協力はしてやるさ。なんてったって、わたしは理里くんの『友達』だからな♪」


珠「むむう? ランちゃんの言い方にもウラを感じるぞぅ……ま、まさか、ランちゃんもりーくんを狙って!?」


蘭「ふふ、さてな(含み笑い)」


珠「ごまかすなぁ――!

それじゃ、今回はここまで! タイトルが変わっても、わたしたちは変わらずやっていきますっ☆

これからも『星狩りのレプタイル』と『すひあん・いんたびゅ~』をよろしくねっ☆

ばいにゃら〜!!!!」


~つづく~

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