3-23 アメリカ大使館1
2020年1月25日公開分 四話目。
3-20 中村さん4から公開
朝、目が覚めるとベットに神様が寝ていた真っ裸で、うぉっ。いや、そうなるんじゃないかなとは少なからずも思ってたんだけど、とりあえず胸が露わになっていたので、見たかったけど気が付かれると気まずくなるので目を反らした。
そして部屋に幾つかある鏡を見ると神様の裸体が映っているので、五秒ほどガン見して瞼に焼き付けてからTVをつけた。これ位の役得は有っていい気がするし。
チャンネルを回すがほぼ神様と私の話で持ちきりになっている。ですよねー、そりゃそうだろうとも、神様らしき人? 神様らしき神? が目の前に出て来て話せるってなったら、びっくりするし、気になるよねぇ。
そう言えばスマホを見ると物凄い量のメールやライン、電話の着信が来ていた、ですよねー。見る気にも成れず、そのままスマホを置いて冷蔵庫にあったコーラを飲む。神様がもぞもぞと起きて来たので一瞬裸体に目が行ったが慌てて目を反らす。
「おはようございます」
「うむ。おはようなのじゃ」
「朝食無いですけどどうしますか?」
「パンが良いのじゃ。どこか食べに行くかや?」
「そうですね。とりあえず顔を洗って服を着て下さい」
真っ裸で洗面所に行き、顔を洗って服を着た神様。昨日とは違って今はジーパンTシャツ、薄いカーディガンというラフな格好だ。まあ綺麗な人は何着ても似合うから良いよな。神様をベットに座らせて後ろから髪をとかす。うん、いい感じ。
支払いを室内の精算機で済ませ、一応部屋を出てから転移を行う。行先は近所のコンビニの前、店に入り店員と客に驚かれつつも、必要な物を幾つか買ってから再度転移する。
「意外と寒く無かったですね」
神様も頷いている。流石に半袖だと寒いけど一枚羽織れば全然気に成らない位の気温かな。南半球は冬だと思ったのに意外だった。
あまり人が多いところだと落ち着いて食べれないので、ニュージーランドのララワビーチまで来た。季節外れでしかも辺鄙な場所なので人が少ない。グルグルマップで良さげな場所を探して神様に見せるだけで移動出来るから、神様超絶便利だよな。ちなみにララワビーチなどグルグルマップ見るまで意識した事さえなかった。
海は青というよりも緑、透き通る薄い緑かな。砂浜は白、こんなに白い砂ってあるだな。コンビニで買ったレジャーシートを敷いて、総菜パンや菓子パン、牛乳、ジュースで少し遅い朝飯を食べる。
波の音が心地よい、時間を気にせず人の目も気にせず、こんなにゆったりとしたのは久しぶりかな。地引網の時はイベントだったからゆったりというよりは楽しいの方が勝ってたしな。
「それは何じゃ? 焼きそばパン? 一口寄こすのじゃ」
神様の口元に食べかけのパンを差し出すと、気にせずパクリと頬張った。
「一口がちょっと大きいんじゃないですか?」
残ったパンをちらっと見てから食べきる。いつもの事だからまあ気にしないけど。
「こっちのコロッケパンを一口やるのじゃ。ほれ」
コロッケがあったような気がしないでもない程度のほぼパンを口に押し込まれる。まあパンだけでも良いけどさ、モグモグ。
朝飯も食べ終わり、そのまま座って海を見続ける。潮風が頬撫で近くの草を揺らしている。何も考えず、ただただ時間だけが過ぎていく。
「神様、魔族との戦闘は、どんな感じになるのでしょうか?」
ぼぉっとしていたが、魔族との戦闘が気になったので訪ねてみた。
「まだ分からんのじゃ、アメリカからの依頼内容によるじゃろ。一応こちら(地球)の武器で倒せているし、地球人でも戦えない事も無いのじゃ」
先が見えないというのは不安だけど、なるようにしかならないか。分からない事を考え続けても仕方ないと言えば仕方がないしな。
「一度ヨンミュージックに行ってみますか。何か連絡事項があるかも知れませんし」
「うむ。それじゃしっかり摑まるのじゃ、お腹はくすぐったいのじゃ。もう少し上を、そうそこじゃ。はわわわわ」
いつもの転移の掛け声で、一瞬にしてヨンミュージックの事務所に着いた。大分柔らかい感覚が腕に伝わったが不可抗力だし、役得だと思っておこう。
「あっ神様、名無しさん。丁度いいところに! 今アメリカ大使館から電話が来ていて」
担当さんから電話を替わって貰って大使と言われる人と直接会話する事になった。そして今すぐに会えないかという事なので、神様にお願いしてラフな格好のまま直ぐに転移する事にした。ちなみに住所を聞いてグルグルマップで確認したので転移は問題無く行えた。
「どうも初めまして名無しです。こちらは神様です」
「うぉっ。ええ? どうやって? 本当に一瞬で来れるんですね。大使のウィリアムハガーです。ビルと呼んで下さい」
訪ねて良いと言うから訪ねて来たのに。まあ転移できます一瞬で場所を移動できます何て言ったら普通は頭がおかしい人と思われるし、まだまだ理解して貰えないだろうな。しかし、どっからビルが出て来たんだろう、考えても仕方ないからビルと呼ぶか。
一階のロビーを指定されたのでそこに転移したが、周囲には十人以上の人が待っていた。多分大使館員やその護衛の方々だと思われる。
「神様のような者じゃ、地球の神様では無いのじゃ、そこは勘違いしないようにの。で、多分神様のような者と言っても簡単には信じて貰えんじゃろ。腹の探り有りする時間も勿体ないし、なので幾つかデモンストレーションをするのじゃ」
ビルや周囲の人たちも同意しているのでデモンストレーションをすることになった。
「銃を持っている者は居るかや? うむ。銃を撃っても大丈夫な場所はあるかや?」
「ここには無いですね」
ビルが答えた後、護衛らしき人を見る。
「横須賀か厚木の基地内でしたら射撃訓練場があります」
「じゃあそこにいくのじゃ」
ビルが許可を取ったので神様の転移で一瞬にして横須賀の基地に、そして射撃訓練場に案内された。
「一郎。立つのじゃ。服が汚れると面倒なのでシャツ一枚になるのじゃ。手を横に拡げてそうそうそうじゃ。それと防御力は人並みに下げておくのじゃ」
上はシャツ一枚になって、射撃の的側の方に2m位移動し、腕を横に、手のひらを見せる感じで立つ。
「そこの厳ついお前。一郎の手を撃つのじゃ」
「「「「えええええ!」」」」
いや、そうだとは思ったけど、口に出されると皆同様に驚く。
「時間を節約したいのじゃ。早くやるのじゃ。あと動画を撮るのじゃ」
護衛の方がビルを見るとビルが撃つように命じた。護衛が銃を構えて私の手のひらを撃つ。当然防御力を下げているので弾は手のひらを貫通して的が置いてある方に飛んで行った。手からは血が流れだしている。
「一郎。手に穴は開いているかや?」
「はい。開いてはいますが、そんなに大きな穴では無いです」
ビルや関係者がいる付近まで歩き、傷を見せる。
「誰か医者を直ぐに。医者を連れてこい!」
ビルや関係者が慌てて医者を呼ぶように命じていた。
「医者は不要じゃ。良いから傷がある事を確認するのじゃ。トリックじゃない事を確認するのじゃ。ビル、ペンは有るかや?」
ビルや護衛の方が手に穴が開いている事を確認した後、神様がペンをぶっ刺した。おい!
「ほら穴が開いているのじゃ。これは返すのじゃ」
確実に穴が開いている、怪我をしている事を明確にしたのち、血や若干肉片が付いているかも知れないペンをビルに返す。治癒するように命じたので“ヒール”を唱えると穴が塞がった。貰ったタオルで血を拭うと傷が無くなっている。
「凄い! これ本当に? 本当ですか?」
周囲の人たちも可成り驚いている。
「何度でもやるのじゃ。ほれ、もう一回じゃ」
もう一度同じことをして、医者が来ていたので傷がある事を確認して貰って、再度“ヒール”で治す。ナイフでも同様の事を行い、手のひらをナイフが貫通した状態にし、腕にも複数の傷をつけてから“ヒール”で傷を治す。
周囲の人間はその回復力に驚いている。それにしても酷くない? まあ大して痛くないけどさ。
「そこの厳ついお前、自身の手をナイフで傷つけてみるのじゃ。国の一大事じゃろパパっとするのじゃ」
「少しでいいぞ。少しで」
ビルも止める気はないようで、厳つい男が自身の手に軽くナイフを当てて、線を引くように5cm程度の長さの傷をつけた。手からは血が流れだしている。あの量なら傷の深さは大したことないな。神様に促されて傷を治す。
「凄い! 傷が無くっている。これは他の人でも同様ですか? じゃあビルさんもどうですか?」
厳つい男が今度はビルに振ってきた。多分仕返しだろそれ…。しぶしぶビルさんもナイフを握り、ナイフを手に突き刺した。うぉっすげー痛そう貫通しているじゃん、やるなビル男前だよ。
すぐにナイフを抜いて治癒を行うと傷が一瞬で治った。
「凄い! 凄い力です。これは傷だけではなく病にも効果があるのでしょうか?」
「ヒールは傷だけじゃ。病には効果はないのじゃ。効果は理解したかや? 一郎、今度は防御力を上げた状態で同じことをしてみるのじゃ」
跳弾したら危険なので少し離れた場所に行き、自分で自分の手を撃ちぬく。が、手は貫通せずにHPが1減っただけだった。そして護衛の人にナイフで切り付けて貰うが傷は付かず、ダメージは一切入らなかった。
「ばっば化け物…」
誰かが声を漏らした。まあそうだよね、人間止めちゃってるよね。
「これでデモンストレーションは終わりじゃ、人を減らした状態で詳細を詰めたいのじゃが」
ビルが同意したので、大使の執務室で少人数で打ち合わせをする事になった。
英語なのに、~じゃ。って語尾が変だよね。
誰が話しているか分かりやすくするための役割語なのでスルーするのです。
ララワビーチ? Rarawa Beach ヤホーなら左のワード。
Chromeなら 73JH+H2 ンガタキ, ニュージーランド Northland
ニュージーランドのステルスマーケットではないです。




