3-15 スキャンダル3
2019年11月30日公開分 五話目。
3-12 神様のようなもの2から公開
「何の事か一切思い当たりませんが。彼女とは友人であり、それ以上の関係はありませんよ」
「そうなんですか? その方の家に何度か訪れていますよね? しかも深夜に訪れた事もあると聞いていますが、深夜に訪れて何をしていたんですかね?」
「彼女の部屋でしたことは掃除とバッ…」
「バッ? バッ何ですか? 何を言おうとしたんですか?」
「掃除です、ばっ馬鹿な事を言わないで下さい」
危ない危ない、アースレ○ドの企業とCM契約しているからバ○サンとは言えなかった。しかしそこでアースレ○ドしていました、というのは嘘になると思ったら咄嗟に口に出せなかった。
「本当に夜中に訪れて掃除をしていたんですか? 態々掃除だけしに女性の部屋に訪れた? 見ず知らずの困った女性を家に泊めて何か見返りを期待するような人が掃除だけですか? ちょっと信じられませんね。
しかもその女性とは何か揉め事があって、飲食店内で謝罪しているところを見かけたという情報もあります」
「ええ?」「これは」「意外と女性関係に問題があるね」「他にもしているんじゃない」
会場がざわつき、フラッシュが炊かれ続ける。
「彼女に謝罪したのは事実です。それは…」
「「「「おおおお」」」」
バシャバシャと目が見えなくなるくらい真っ白な光を浴び続ける。あまりの光と喧騒に会話が遮られてしまった。
「彼女に謝罪したのは事実です。彼女は一切悪くありません。私に原因があります。ただその内容を伝えるのは彼女に対して影響があるので詳細は控えさせていただきます」
「認めたぞ」「他にもあるんじゃないのか」「何について謝罪したんですかちゃんと答えて下さい」
「名無しさん。生き物を殺して快楽を得る趣味があるって本当ですか? 名無しさん本人が話していたのを聞いた人が居るんですけど」
「「「えええ!?」」」「何だそれ」「殺して快楽を得るのが趣味って超ヤバイやつじゃん」
「…」
一体どれだけ私の情報が世の中に出回っているんだ、しかもそれが嘘ではなく、悪い方に取られるように変に改ざんされている。怖い、そしてそれ以上にムカつく、なんなんだ、なんなんだよ!
「どうなんですか? 答えて下さい!」
「話が改ざんされているようです。私の発言が何かおかしな風に取られるように言われていると思います」
「この辺の話については、今週発売される週刊誌に記載されているので、皆さんよろしくお願いします」
フラッシュが炊かれ続けるなか、もうどのように話して良いか分からなくなった。言えば言っただけあげ足を取られるような気がする。
「さて、最初の話に戻りますが本当は三股をしていたんでは無いですか? その方々とお付き合いしていないとは言い切れないですよね。女性の当事者からここで話を聞いた訳でも無く、名無しさん側から聞かされてもねぇ。ねー皆さん。そうですよね?」
「ああ」「怪しいよな」「女性の敵なんじゃ…」「意外と女にだらしないな」
くそっ一体なんなんだよ! 腹が立つ、どうして本当の事を言っているのに…。
「三股じゃありません! ばっかじゃないの!」
そういって清子さんが会見現場に入って来た。正面の机の前まで来ると椅子が用意されて席に着く。
「え? 誰?」「女優さん?」「ああああっつ」「誰か知っているの?」
「ビューティ清子じゃない?」
「ああ本当だ、デンジャラスビューティブラッティヘルハウンド清子だ」
「あれ? デンジャラススーパービューティフルヘルハウンドデビルダークネス清子じゃなかったっけ?」
いや呼び方はどうでもいいだろ。
「えっ嘘? うそうそうそうそ、キヨシシじゃないの? てっきりキヨシシって読むのかと思ってた」
小学校からやり直せ、というかそんなんで取材出来るのかよ。
「違うぞ、あれはリング用の化粧をしていないから、アフタヌーンティーピュアラズベリーパイラブリープリンセスエンジェルハート清子verだろ?」
そんな恥ずかしい呼び名も有るのか知らなかった。
「名無しの叔母です。その写真に写っている一人は私です。姉が亡くなってから私が姉の代わりに彼を一人前にすると、託されたと思って色々と支援をしてきたわ。自分の息子というのは大げさかもしれないけどそれでも家族だと。
この時も前日から連絡が取れなくなっていて、既読もつかないから心配になって来ただけよ。洗濯物が溜まっていて睡眠時間が削られて辛いと言っていたから手伝おうと思っただけ。良くも調べずに何が三股よ、いい加減な事しないでくれる?」
「説明しましたが、もう一人も私の会社の方の秘書でマネージャーのようなものです。ゲスな勘ぐりもいい加減にして欲しいです」
「かっ仮にお二方とお付き合いしていなかったとしても、他にも浮気している人がいるんじゃないですか?」
「はあ? 付き合いしている人なんて居ないっていってるでしょ。友人一人一人に対して何であなた方に証明しなくちゃいけないんですか?」
糞ムカつく。そして怒っている顔を映そうとフラッシュがより一層焚かれる。何だよコイツ等、糞じゃね? 全員糞だろ!
「ちゃんと説明してください」「みんな知りたがっているんですよ」「報道…」
騒がしかった会場内が少しずつ静かになっていく、記者たちの視線の先を見ると神様が居た、片手を挙げて立っている、そして机の前まで来ると椅子が用意されそこに座る。しかし、私もどう扱っていいか困る。
「マスゴミの方々」
「違います、マスコミです。マスコミ」
確かにゴミっぽいけど、流石にそれはまずいです。
「マスゴミ? マスコミでもゴミでもどっちでも変わらんのじゃ。我はその紐の服を着た写真の者じゃ」
バシャバシャと物凄いフラッシュが炊かれる。
「すげー美人」「あんな綺麗な人がこんな格好してたの嘘でしょ?」「こっち向いて下さい」「こっちにも視線下さい」「日本語が変だけど、見た感じ海外から来た方っぽい?」
会場内がざわつき収拾がつかない。しかし神様が再度片手を挙げ続ける、黙ったまま挙げ続けると、段々と静かになり始めた。
「こやつは正直に話すと信じて貰えぬと考えたんじゃろ。こやつの家に勝手に侵入したのは事実じゃ、そして紐のような服で外を歩いたのも事実じゃ。しかし、こやつはその恰好で歩いて来たとは思わんかったんじゃ」
「いやおかしいでしょ、服を持ってないなら、裸で来たとしか思えないでしょ?」
「こうじゃ」
神様が消えて。質問していた記者の目の前に移動した。
「「「「「ええ?」」」」」「何のトリックだ?」「いま消えたよね? ね?」
「なっ何? そんな手品で胡麻化せれな…」
すると神様と記者が消えて、机のすぐ横に現れた。
「どこに行きたいかや? どこでも良いぞ、アメリカかや? ヨーロッパでも、北極でも南極でもどこにでも転移してやるのじゃ」
「何を馬鹿な…じゃあフランスとかは?」
神様と記者が消えた。
「何なにが起こっているの?」「おいデスクに連絡だ、トップニュースを差し替えるぞ」「何ですか名無しさん、あれはなんなんですか?」「説明してください!」
会場全体がひっくり返ったようにざわつく。会場から出たり、その場で電話連絡をし始めたり、大分混乱している。これは神様は自身の存在を隠す気がなく、神様パワーで神様の存在証明を始めたと考えるべきか。神様が力を使ってくれるなら私も本当の事を言うべきかも知れない。
「すみませんが、説明するので静かにして下さい。お静かに願います」
しばらく静かになるのを待つ、そして。
「これから話す事は、多分信じて貰えないような突拍子も無い話になります。それでもそれは真実です。多分それを話すと頭がおかしい人と思われるため言えずにいました。しかし、それを証明するため、今居なくなった女性が力を行使してくれる、そう確信が持てたので説明致します。
まず今の女性は神様です」
「「「はあああ?」」」「何を馬鹿な事を言っているんだ!」「神様だったの? 確かにとんでもない高貴な雰囲気があったよね」「いやそんな訳無いだろ」「神様が裸で歩かないだろ」
「お静かにお願いします。多分しばらくすれば戻ってくれると思います。神様の事を言っても信じて貰えないと考えたので、どうしても本当の事を言えずに信用性の薄い話になったと思います。
そして私は以前事故に遭い、生死の境を彷徨った時に神様から異世界で勇者にならないかと誘われました」
「うそだろ?」「異世界転生って事?」「いやこの世界にいるじゃん」「頭おかしいんじゃないの?」
すると神様と記者が戻って来た。そして質問が記者に集中する。
「何があった?」「どこに行ってたんだ?」「早く説明しろよ!」
「えーと、フランスの凱旋門前に行った」
「「「ええええ?」」」「嘘だろ」「そんな訳無いじゃん」「どんなトリックを使ったんだ」
「これを見てくれ」
記者が見せたのは現地の人と一緒に撮った写真。そしてそれをSNS上に載せてもらったもの。その人の他の履歴を見れば、どれもフランスのものばかり。
「有り得ない。どんなトリックだよ」「凄い、本当にフランスに行ったの?」「おれ、おれをアメリカに連れていってよ」
「ふむ」
気が付くと記者会見場の全員が、空の上に浮かんでいる。そして見えるのはエッフェル棟だ。そして下の公園には多くの人がいて、こちらに気が付いて見上げている。神様はゆっくりと全員を地上に降ろす。
記者は周りの人に話を聞いたり、電話を掛けようとして通じなかったり、国際電話で通じる事を確認したり、グルグルマップで現在地を確認したり、状況を把握しようとしている。
「この中でここに残りたい者は居るかや?」
五人程手を挙げたので、その人達を残して元の会見場に戻った。混乱は収まらず、物凄い騒ぎが続いている。
「落ち着くのじゃ。どこまで話したのじゃ? …ふむ。誤解の無いように言っておくが、神様のようなものじゃ。しかもこの地球の神様ではないのじゃ」
質問が多数出て収拾がつかない。神様が少し宙に浮き、手を広げて注目を集める、しばらくすると静かになった。
「まずはこちらの話したいことを話すのじゃ。途中で遮るなら話はここで終わりじゃ、最後までちゃんと我慢して聞くのじゃ。我は神様のようなもの、言い切らないのは神様の定義が明確では無いからじゃ。
そしてこやつは勇者じゃ。異世界で勇者になって魔族、魔王を倒して貰おうと考えたのじゃが手違いで生き返ってしまったのじゃ。しかし、この世界にも魔族が侵攻して来たのでそのまま勇者として成長を促したのじゃ。
こやつは歌が上手いじゃろ? それは我がこやつにその力を与えたのじゃ。そうして注目を集める存在にしたのじゃ。それこそ裸の女性が部屋に入ったくらいで、こんなに多くの人が話を聴こうと集まったのじゃ、大漁に釣れたのじゃ。
アメリカで問題になっている金属鎧の殺人鬼、それが魔族じゃ。そして魔王に成長し、最近ではアンデットまで利用して人間を殺し続けているのじゃ。その魔王を倒すためにこやつに手伝ってもらうのじゃ。
アメリカ政府や世界中の国の代表に伝えるのじゃ、魔王を倒すために協力してやっても良い、とはいえ勇者の力は強大であり、この世界で乱用されるのは好ましく無いのじゃ。なのでこれ以上勇者を増やすつもりは無いのじゃ。どのように協力体制を築くのかは話し合いを行ってから決めるのじゃ」
神様の言葉が途切れると、今までの中で一番多くのフラッシュが炊かれ、それは数分止むことがなかった。それにしても神様の説明には少し違和感が、嘘ではないにしても少し事実とは異なる感じがする。これが普通なんだろうか? 記者だって捻じ曲げて話して来たのだし、私が甘いのかも知れないな…。
今回はここで終了です。いやー全然終わらない、早く終わらせたいのに。
色々とごめんなさい。
活動報告でも書いたけど新しい職場遠くて片道二時間弱かかるの。それと仕事が上手くって無いの。だからあんまり時間が取れないのと、あと書くのが遅いの。
それと部長さん、副担当さんふざけ過ぎです、これは作者がどうしてもふざけないといけない病気みたいなもので、ふざける箇所を入れないと文章が書けないの。だから生暖かい目で見て欲しいです。
じわじわとブックマークが減っていく中、きっとここまでついて来てくれた猛者達だから、この程度の悪ふざけは笑って見逃してくれると信じたい。
ノース編ですが、まだ記者会見の続きが一話か二話程度あって、それからかな。ただ脳内の戦闘シーンが作風が違いすぎるし、冗長になってしまうから、大幅にカットします。カットした戦闘シーンは別途スピンオフ的に書くかも(書かないかも)。
多分戦闘の話だけで四話位いっちゃう気がする、下手したらその倍になる。なのでそれは分離して読みたい人だけ読んだ方が幸せという事で。
それと楽しんでいただけたでしょうか。今回は2ニヤっとか、ゲラ笑い一回位して欲しいかなー。自分の中ではそれくらい力を入れた話でした。
次の公開は12月末の予定です。ただ最初に書いたように時間が取れないので話数は少ないと思います。
それと皆様からのコメント非常に励みになります。皆さんのお陰で再開出来たし、方向性を修正?しながら何とか続けられています。何回でもコメントしても良いんだよ? 本とだよ?
でも一万回とかしたら、多分その前に通報されているよ。
それでは良い読書生活を。




