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異世界転生しそこなったけど、スキルは貰えたので現実世界で楽に生きたい  作者: ぐわじん
天罰? ノースVSアメリカ

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3-13 神様のようなもの3

2019年11月30日公開分 ニ話目。


3-12 神様のようなもの2から公開

「実体化したからの。実体化を止めたらここに死体が残るが良いかや?」


「絶対駄目です! というか困ります」


「人目の付かない他所(よそ)で死んでも良いが死体を放置したら迷惑なのじゃ。戸籍も無いし警察が苦労するのじゃ」

 死体を放置したら迷惑なのは納得するし、死体が発見されたら私が殺したと疑われてしまう可能性が有る、神様の容姿は特徴的だし。

 正直神様がまだ怖いのでここに居て欲しくない、でもいい案も思いつかない。神様を見ると椅子に座って再度顔を歪めたり伸ばしたりしてる。


「お(ぬし)の事は気に入っているのじゃ、だから殺したりせん。話せる相手が出来るのは嬉しいのじゃ。長い事そういう相手が居らなかったからの、だからここに置いて欲しいのじゃ」


「あの本当に殺さないですよね? スキルを取り上げたりしないですよね?」


「約束するのじゃ。絶対に殺さないし、スキルも取り上げたりせん…ただし!」


「ただし…(ごくり)」


「我がボケたらツッコムのじゃ! そっそれともっと気軽に話すのじゃ…」


「ほへ?」

 想定外の内容に気の抜けたような声が出てしまった。神様がもじもじしながら話したのは照れているのだろうか? まだ表情が読み取りにくいな。


「我にツッコムとか、ましてや叱るとか…そのような事は記憶に無いのじゃ」

 はあ左様ですか、意外と対等に扱った方が逆に無難かも知れない。ただどこからどこまでが許容範囲か見極めないとまずいよな、あっ。


「あの魔族を倒しに行く件ですが、実は仕事が有りまして直ぐにというのはちょっと難しいんですけど。あっいやっ嫌っていう訳では無くてですね、色々と約束してしまった部分がありますので…」


「別に今日明日という話でも無いのじゃ、ただ遅くなればなるほど人が死ぬだけじゃ。地球の人間は集団となると愚かで好かん。魔族に殺されても構わないと言えば構わないが、とはいえ理不尽に殺されるのも可哀想じゃから早めに対応出来るように調整するのじゃ。それに多分それほど時間が掛からんと思うのじゃ。ん? ふふふ、楽しみに待つのじゃ」


 理由を尋ねたが教えてはくれなかった。その後幾つかの取り決めを交わし、神様を居候させることに。洗濯や掃除を凄く気に入ってくれたようなので、洗濯の悩みは無くなったかも知れない。でも女性と同棲とかマスコミにバレたらやばいよなあ、でも二股とかじゃないし、付き合っていますと宣言したらとりあえずは問題にならないかな?


   :

   :


 もうすぐTV局というところでタクシーが止まった、赤信号だな。TV局の前で入り待ちをしている集団が見え、そしてその中にマスクちゃんが居た。痣を治してあげたいけどタイミングをどうするべきか。

 もしかすると数日でアメリカに行くかも知れないし、私が死んだら治す事も出来ないし、次にいつ会えるか分からない。今ここで治した方が良いのでは? どうしよう。

 信号が変わりタクシーが動き出す、もう決めないと…よし。マスクちゃんをターゲットしてから視線をあえて合わさずに“ヒール【中】”“ディオール”を唱える。事前にポーカーフェイスも発動させておいたので、これで私が気が付いていたとは思わないだろう。タクシーから降りて初めてマスクちゃんに気が付いたような素振りを見せて局に入る。


 治るかは分からないけど、唱えないよりは唱えておいた方が良いだろう。まあアメリカで戦い始めたらバレるだろうし、もし家に帰って治っていたら私の事を疑うかも知れないけど多少早くバレるくらいの話だろう、あまり悩んでも仕方がない。本当に申し訳ない事をした。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

※書き方を少し変えています。


 マスクちゃんは少しニヤケながら帰宅した。名無しに会えて、しかも気が付いてくれた事が、大勢の中から私を見つけてくれた事が嬉しすぎてニヤニヤしっぱなしだった。

 大抵家には誰も居ないのでいつもただいまとは言わない。トイレに入ってから洗面台に行く。足でペダルを踏むと洗面台のシャワーノゾルから水が出た。マスクを外して手を濡らし、顔を洗おうとして下げた頭を上げて慌てて鏡を見る。


「え? なんで! どうして! 嘘でしょ? 嘘よ…、そんな」

 茜は力が抜けてペタンと座り込み、お尻が床に着く。そう、顔から痣が消えていた。


「う、うわーん、ううぅ、ううぅ、ヒック…」

 茜は座り込んだまま、肩を揺らしながら泣き続けた。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 楽屋で出番を待っている。今日はTV局で他の人を驚かせる、私のファンという芸能人が私の歌を歌っているので、そこに本人が登場するというベタベタな設定のあれだ。ついでに先日収録した旅番組の番宣も兼ねている。

 ADに案内されてスタジオに入ると歌声が聞こえた。静かにセットの裏に向かい二階位の高さの位置に移動し、このあと階段を降りて登場だ。


 ADのサインで歩き出すと幕が開き、階段下に女性が歌っているのが見え、そして周囲の人がニヤついているのも見えた。それバレちゃうよ! 人差し指を自分の口の前に当てながら少しずつ移動する…はっ? 視界が急に下がる、柔らかい…かっ緩衝材(かんしょうざい)? の中で上手く姿勢が維持できない。なになになになになに? 何が起きたの?

 目の前の壁が移動し、正確には透明な壁は残っていて周囲の人が笑っている。これは…私がドッキリに引っかかったという事か、すげー恥ずかしい。なに人差し指とか口元に当てちゃってたんだろう…。スタッフに誘導されて他の人達と同じ席に着く。


「名無し(仮)さんドッキリに引っかかったのは初めてですか?」


「はい。初めてなんで本当にびっくりしました」

 司会の人からの質問に正直に答える、てっきり事前の打ち合わせとかあるのかと思ってた。


「ほうほう初めてですか。そういえば先日初めて旅番組を収録されたんですよね?」


「はい。みなとみらい線に乗って関内や桜木町、他の旅番組では扱わないようなスポットにも行ってきました。一人で進行するのはちょっと不安だったんですけど、途中でスペシャルゲストも参加していただいて、とても楽しい番組なったと思いますので是非見ていただきたいです」


「なるほどなるほど。実は特別にその番組の映像をお借りしてきました。さっさく見ていただきましょう」

 大きなモニタにカウントダウンが表示されてゼロになった後、楽屋に案内される私が映し出された。あれ? そしてお弁当の順序を変えているシーン、テロップや注釈が表示されてノリ弁を一番上に置いた事が丁寧に解説されている。弁当が持って行かれて溜め息をつく私、そしてノリ弁を貰ってそうじゃない感が出ている私…止めてーめっちゃ恥ずかしい!


「私の天然…失礼しちゃうわよね天然なんて。その天然が作り込み設定だと騙してみたいと思います」

 羽口さんがこれからドッキリをし掛ける宣言をして、私の待つ楽屋へ移動…。色々な場面であった不自然な感じは全てドッキリによるものだったのか。色々なシーンで私が引っかかる映像が流れ続ける。恥ずかしい! もう止めてあげてー私のライフはとっくにゼロよー!! 

 もうTVに出たくないわ。あっそういえば鑑定が天罰じゃないとしたら、落雷も天罰じゃない? 帰ったら神様に確認しないとな。



   :

   :


「ふむ、お前は中々見どころがあるのじゃ勇者になるかや?」

 その声に反応して玩具がカチャカチャと動く。家に帰ると音で反応する玩具を勇者に勧誘していた。いやそれ玩具ですから。ツッコンだ方が良いのだろうか? うーん、とりあえずスルーしとくか。


「天罰? 与えて無いのじゃ。落雷? そんなに器用な真似は出来ないのじゃ。当然スキルにも何にも制限を掛けたりしていないのじゃ」


「そっそうなんですね?」

 しかし同じ人に三回も雷が落ちるとか、超ついてないじゃん。という事は翌日声がおかしかったのは風邪のせい? 風邪でも喉が痛くなかったのは痛み耐性スキルのせい? 随分早とちりをしてしまった。


「それより早くご飯を用意するのじゃ。今日は何を持ってきたのじゃ? 唐揚げかや?」


「えーとカツ丼と助六寿司ですけど、どっちが良いですかね?」


「両方じゃ!」


「えっとそれはあれなので、半分こずつ食べるって事で良いですかね」


「は・や・く、はやくするのじゃ」

 神様のオーダーにハイハイと答えて持ち帰って来たカツ丼をレンジでチンする。物凄く楽しそうにしてレンジを覗き込んで待っている。こんなんでも大喜びするので見ていて可愛い。じゃなかった、うんそのあれだ、うん、可愛いで良いや。

 溜まっていた洗濯物も全部片付いたし、非常にありがたい。神様と同棲っていのも悪く無いな。


「はっ! プリンは買って来たかや?」「はいはい」


  :

  :


「イチロー」

 シャルが叫びながら飛び込んできた。慌てて防御力を最低まで下げる、普段から防御力は最大値にしてはいないけど念のためね。かなりの勢いだったけど大丈夫だろうか? うん大丈夫みたいだ、そして頭を撫でる、シャルはギュッと抱きついたままだ。ハンスは左足にしがみついているので、もう一方の手でハンスの頭を撫でてあげる。たまたま時間が空いたのと近くまで来たので家に寄る事にした。この後別の場所に移動して撮影があるから数時間だけのオフだ。


 ハンスを持ち上げて私の肩に乗せて上げると、シャルも乗りたいというので反対側に乗せてあげた。流石にシャルは肩に乗せるには少し大きいから大変だ。


「あらあら、二人とも甘えちゃって。ごめんなさいねイチロー重いでしょ?」


「全然問題ないですよこれくらい。エマだって肩に乗せても大丈夫ですよ」

 そう言うとエマは両手を前に差し出して来た。抱っこしてとでもいうのだろうか? 既に両肩に乗せているからどう見ても無理だと思うんですけど。


「あの、冗談ですよ?」


「あら? 私も冗談ですよ?」


「ふふふ」「ふふふ」「ははは」「ははは」

 二人に釣られて皆も笑い出す。こうして元気な姿を見ると治ったんだと実感出来る、本当に良かった。そしてシャルがマシンガンのように沢山話しかけてくる、頭の上ではハンスが暴れている。シャルは時間が限られているから沢山話したいんだろう、そして話題は夢というか目標の話になった。


「私ユーチューバーになる」

 将来なりたい職業がユーチューバーか、時代は変わったな。というか将来でも無く、直ぐにでもなりたい様だ。というか既に始めている。


「入院中イチローの音楽に助けられたから、私も他の人を楽しませてあげたい。誰かの役に立ちたいの」

 偉すぎる…。私は同い年の頃何してただろう? シャルと一緒に歌い、それを動画に撮った。シャルは小学生にしては結構うまい方だと思う、びっくり。病状が良くなってから歌を練習していたらしい、驚かせるのが上手だな。エマ達がアップしたらツイッターでフォローすると約束して次の現場に向かった。

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