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異世界転生しそこなったけど、スキルは貰えたので現実世界で楽に生きたい  作者: ぐわじん
天罰? ノースVSアメリカ

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3-5 旅番組4

2019年9月28日公開分 五話目。


3-1 告白2 清子さん雅美さん2 から公開。

 そして撮影当日、ブブレ前から撮影を開始する。昨日とは違って変装をしていないせいか話しかけられる事が非常に多く、予定通り撮影が進まない。ADが割り込んでくれたりするが強烈なおばちゃんがなかなか離してくれなかった。そして一人が終わると次々に私も私もとやってくる。


 二時間程押して羽口さんの待つ交差点に行くと、一般人に囲まれた羽口さんが困ったように立っていた。


「あれ? 羽口さんですか? こんなところで偶然ですね」

 カメラマンや撮影クルーと羽口さんに近づくと、周りが感付いて逃げるように場所を開けてくれた。


「はい、ちょっと私用で来ていたんですけど」

 いや私用はねーだろ、ピンマイク付いているのに。ここはツッコミを入れないとおかしな事になるな。


「ピンマイクつけているのにですか?」


「はい、これマイピンマイクです」

 マイピンマイクってなんだよ! 芸能人はマイピンマイク付けて普段生活しているの?


「いやだなー名無しさん。冗談ですよ冗談」


「でっですよねー」

 ADがカンペを出しているので見ると、たい焼きが売り切れて無いと書いてある。沢山いた野次馬がたい焼きをとんでもない量を買った様だ。え? どうするの? すると羽口さんが歩き出した。その先には軽トラックのたい焼き屋が見えたので、多分あのたい焼き屋に切り替えるのかも知れない。


「美味しそな大判焼きですねー」


「…」

 ええーーあんた大判焼きに間違える訳がないとか言ってませんでしたっけ? 思わずフリーズしてしまった。


「名無しさん! ちゃんとツッコミを入れて貰わないと困るんですけど! しっかりしてよね」

 羽口さんに怒られてしまった。いやだってそんなボケすると思わってなかったから。


「名無し、次はちゃんとツッコンで下さいよ。もう一度撮り直します」

 プロデューサが声を出して、もう周りにもバレバレな雰囲気で二回目の撮影に入る。



「美味しそうな人形焼きですよね」


「いやもう、どうツッコンで良いか分かんないです。大判焼きよりもボケが酷いです」


「ちょっとちょっとストップ、ストップ。名無し何言っちゃってるの」


「いやいやいやいやだってたい焼きですよ。人形焼きには間違えないでしょ。まだ鯉焼きを売っててたい焼きと間違えるなら分かりますけど」

 やばい、羽口さんがメッチャ睨んでいる。いやだって、そんなボケを出されても拾えないですって芸人じゃないんだから。冒頭の所は普通にたい焼きとして食べる事になった。


「あっあつ。ほふほふ。うん、美味しい。流石に天然ものだけあっておいしいですよね」


「天然もののたい焼きって何だよ! 有る訳、えええーー天然て書いてある」


「薄皮で皮がパリパリしてて美味しいですよね」

 ボケたと思ったから突っ込んだのに、本当に天然たい焼きだった。当初のお店様に用意していたたい焼きのコメントは言えなかったので、羽口さんと同じ様なコメントを言うしかなかった。


 羽口さんと腕を組んで団子屋まで歩く、こんな綺麗な女優さんと腕を組んで歩けるとか役得だよね。ただ時折肘が横腹に強く当たっている気がする、痛くないから分からないけど。それよりも幸せな感覚が時折伝わるてへへ。



 団子屋さんに着くと予定通り団子屋さんのお婆さんが、手元の紙を読みながらクイズを出した。


「鎌倉幕府に重大な事件が起こった場合に、駆け付ける事を○○鎌倉と言いました。さて○に入る言葉は何でしょうか?」

 お婆さんは無事に言い終えたことに相当ほっとしている様だ。素人がTV出るなんて緊張するだろうからね。



「ビバ鎌倉!」

「正解!」

「いや正解じゃねーよ!」

「ええーー?」

 お婆さんが団子を差し出そうとしているので慌てて止める。お婆さんは私のツッコミで慌てているのでお婆さんは悪くない旨を一生懸命説明する。


「何でそんなに明るそうな雰囲気なの? 鎌倉幕府の危機にいう言葉じゃないよね」


「パブ鎌倉!」

「正解!」

「いや正解じゃねーよ!」

「ええええ??」

「いや、お婆さんは良いんですよ間違ってません。大丈夫ですから、ごめんなさい」

 やはり団子を出そうとしていたのでそれを止めさせる。


「パブって何だよパブって」


「洋風居酒屋?」


「知ってるよ! いやそうじゃねーよ、何で鎌倉時代に洋風居酒屋なんだよ」


「伊豆鎌倉!」

「正解!」

 そう言ってやはり団子を出そうとしていたお婆さんを止める。違うから。


「惜しい! 惜しいですが違います。なんで観光名所巡りみたいな事になっているの?」


「じゃあ、いざ鎌倉」

「正解!」

「はいどうぞ」

 今度は何の問題も無いので止めないけど、じゃあって何じゃあって。お団子は結構美味しかった、今度お土産に買っても良いかも知れない。


 非常に疲れる羽口さんとの絡みは終わって、次々と撮影場所を変えていく。時間が押しちゃっているので途中車で移動しながら、もう何でもありじゃん。



 そしてラストシーン、伝説のラーメン屋台が見えた。


「すみません。遅くなってしまって」

 プロデューサーの謝罪に対して、良いです良いですよと品よく答えるお婆さん。このお婆さんがオーナーなの?


「彼女はこの来々軒を屋台から始めて、日本国内に三店舗を構えるほどに成長させた有名人ですよ」

 いや全然知りませんでした。確かに三店舗を経営するまで成長させるのは凄いと思いますけど。


「ちなみに後から始めたトンカツ屋は十店舗になってます」


「え? そっちの方が凄く無いですか?」


「いやでも来々軒は世界で千店舗出店しているし」


「なんで海外の方が多いんだよ! ていうか最初から千店舗って説明してよ」


「じゃあ作り始めますね」

 お婆さんが大きな寸胴鍋に火を入れた。が、それって煮立つまでに時間が掛かりませんか? しばらく待つが煮立つ感じがしない。


「時間が押しちゃっているので、もう調理しちゃってください」

 プロデューサがとんでもなく失礼な事を言ったが、お婆さんはそれに従ってゆで始める。全然熱くないスープに、コシが残っているなんて言うレベルじゃない麺、そして器に突っ込まれた親指というか左手。めちゃくちゃ食べたく無い。ズルズル、うん不味い、間違いなく不味い。


「本当ならここでは味わえない、えーと今まで食べた事が無いラーメンを食べれて、貴重な体験が出来ました。ありがとうございます」


「はーいカット、最後にスポンサーの社名を読んで終わってください。これがスポンサー名です」

 紙に書かれた内容をそのまま読む。


「この番組の提供は、おはようからいただきますまでをサポートする、コンピュータテクノロジーサイエンステクノロジーヒューマンテクノロジーコンピュータサイエンステクノロジーインフォメーションテクノロジーテクニカルインターネットサイエンスプログラミングニューヨークコンピュータサイバーテクノロジーワシントンサイエンスセントラルコンピュータインターナショナルテクノロジーハイパーコンピューターシステムがお送りしました」


「はいカット」


「なげーよ! というかなんなのこの会社。IT業界に勤めているけど初めて聞いたよ。同じワードが何回出て来た? 何で地名が二か所も入るの? だいたいおはようからいただきますって何? 始まりから終わりが繋がらないよ、下手したら起きて朝食食べ始める前に終わっちゃうよ?」


「え? 知りませんでした? アメリカの会社で十数社が合併して作られたみたいで、それらを繋げたらこんな感じの社名になったようです。ただ二社程会社名長いし他の会社名に含まれているから別に良いやという事で含めなかったみたいですけど」


「いやそこまで長いんだから含めろよ!」

 長い撮影がやっと終わった、はふぅ~~。芸能界の常識って普通とは違うんだね何とか慣れなれないとなあ。

新作も公開してます。

長い間非公開で書いていたから、人の目に触れる機会が少ないんです。

この作品が面白かったら、読み終わったらこちらもお願いします。

遭難から始まる国造り 魔法が使えるのは私たちだけ? 遭難して言葉も通じないけど何とかなりそう 100話保証

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