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異世界転生しそこなったけど、スキルは貰えたので現実世界で楽に生きたい  作者: ぐわじん
芸能人、歌手を目指す

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2-15 ノースの地球侵略3

2019年2月17日、公開分、三話目。

2-13 中村さん3 から公開しています。

 おかしいLVが一気に3つ上がった、理解できない。何もせず森の中でパラメータの値の回復を待っている位で大したことはしていない。こんなに短期間にLVが上がるような事は普通は無いはず。

 経験値を沢山持っているレアな敵を倒したり、LV差が多くある敵を奇跡的に倒せたりしたら上がる事もあると思うがそんな事はしていない。


 とりあえず上がったのはありがたいからそれはそれで良しとしよう。飛び道具耐性のRをR2に上げるためには27ポイントが必要だ。はぁ? なんで27ポイントも必要なんだ、普通なら9ポイントだろう。


 分からん、分からんことが有り過ぎる。ただ原因を突き止めたところでこの法則が変わると思えない。それよりもこの法則に従った上で、効率良く戦う事を考えた方が良いはずだ。万が一、今後もLVが上がるような事があれば、この耐性を伸ばすのが地球侵略の要になると思う。


 あれ? また上がった。全然理解できない。この場所、この場所は経験値が湧き出る場所なのか? 目に見えないけど特別な効果がある? しばらくはここでじっとしているのが正解かも知れない。数日はここで待機しておこう。


 ここ三日ほどLVが上がっていない打ち止めか? パラメータも復活したしそろそろ活動を再開しても良いだろう、最終的にLVが10上がって108になった。


    :

    :


 森を抜けて平地をしばらく歩くと以前見た真っ平な道が見えた。これは例の高LV村にあったものと同じだ。という事は、どちらかの方向に進むと高LV村にたどり着く可能性高い? それぞれの方向を見るが、村らしきものは見えない。


 この道を無視して歩いたとしてどこか人里にたどり着けるだろうか。あてもなく歩き回るよりもこの道をたどり、万が一問題がありそうな村にぶつかったら逆方向に進むのが良い気がする。まずは歩き出そう。


 しばらく進むと前から何かがやってくるのが見えた。斧を構える、結構な速度でこちらに向かってくる、あの速度で突っ込まれるとダメージを受けそうなので、道の横にある岩の後ろに隠れる。そしてその物体は道を早い速度で通り過ぎていった。


 何だあれは? 中に人らしきものが見えた、という事は乗り物か? 早く移動できる乗り物と言えば馬車や獣車だが、馬や獣は居なかったぞ人工物っぽい。何であんなに早く馬も獣も使わずに移動出来るんだ? やはり魔法があるとしか考えられない。あるいはレアなアーティファクトか? やっぱり地球は訳が分からない。


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 何度か早い何かとすれ違ったが、どうやらあの早い何かは道の上を高速で移動するものらしい。思い切って道の横で構えていたが、私を無視して走り去っていった。どうやら道の上を歩かなければ直接的な脅威にならなそうだ。隠れている時間も無駄なので道の横を歩き続ける。



 ウィーンウィーンウィーンウィーンウィーン、ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピポヮーポワー。騒々しい音が鳴り響き、先ほどの早いものが数十m先に幾つも止まり、青い光が点滅している。そして後方にも同様の物が止まっている。どうやら挟み撃ちに有ったようだ。空間収納からラージシールドを二枚取り出し、それぞれの方向に置く。


「動くな(フリーズ)。武器を捨てて投降しなさい」

 とてつもない大きな声で降伏を呼び掛けている。あれだけの声を出せるなど、なかなか骨のある人間もいるじゃないか。


「断る。お前ら全員皆殺しだ」

 空間収納からアイテムを取り出す、“サモンフレイムウルフ”の巻物を使うと、フレイムウルフが二体召喚された。これは火魔法で出来たウルフで、魔力が尽きたりHPが尽きたりすると無くなってしまうが、時間稼ぎ位は出来るだろう。後ろの敵を攻撃するように命じると、勢いよく敵に向かって突進していく。


 バン、バン、ドォーン、銃と思われる音が聞こえるが、しばらくして人間の悲鳴が聞こえてくる。


「アツイアツイ」「当たったのに! 銃が効かないのか?」「馬鹿よせ、味方に当たるぞ銃は駄目だ」「体が燃える」「火を消すんだ」


 うむ、上手く行っている様だ。魔法が封じられている杖を盾の先に出して魔法を発動させる。“ファイヤーボール【大】”五十cm位の球体が盾の前で発生し、物凄い勢いで全面の敵の方向に飛んで行く、爆発して早い何かはパオパオと音をさせながら地面を転がっていき、人間も数人吹っ飛ばされていた。続けて更に“ファイヤーボール【大】”を発動させて、正面の敵に爆発が起きる。


「撤退だ!」「撤退しろ!」

 慌てふためき、怪我人を回収して早い何かに乗り込みどんどんと逃げて行く。全身にやけどを負った人間が這いながら逃げようとするが、フレイムウルフにまとわりつかれて更に焼けただれていく。


 走って逃げようとする人間に向けて、“クイックショット”ナイフが物凄い速度で当たって貫通し、人間は倒れた。バン、バン、逃げ遅れたやつが銃で攻撃してくる。


 杖を交換し、“ファイヤーアロー”を唱える、矢が弧を描いて障害物の陰に隠れた人間を射抜いた。攻撃は無くなり周囲を見渡すと十人程度殺したようだな、やっと勝ち戦と言えるような結果になった。消耗品を多用してしまったが死んでLVが下がるよりは良いだろう。


「たっ助けてくれ」「命だけは」

 数人取り残された人間が、命乞いをしてくる。


「お前等は馬鹿なのか? 戦いに来たのではないのか? 戦うなら当然自分も殺される可能性も考えた上で戦うよな。それとも自分は命を奪いますが奪われるのは嫌です、とでも言うのか? あの世で後悔しな」

 斧を上から叩きつけて、体を真っ二つする。


「ひいぃい、たっ助けてください。お願いします、お願いします!」


「助けて欲しいか? じゃあ色々と教えて貰おうかな、そこの早い乗り物は何だ?」

 勝つためには情報収集は必須、こちらの知識を覚えて対策を取る、さぁ反撃開始だ!


 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「こちらアルファ小隊配置に着きました」

「ブラボー小隊配置に着きました」

「チャーリー小隊配置に着きました」


「司令官、先行偵察隊、配置完了です」

 モニターには、木の側で焚火の前に座り、肉らしきものを焼いている殺人鬼が映っている。木の側には警官の一人が横たわっているのが見える。人工衛星を利用した俯瞰の映像、偵察隊のカメラ映像、レーダーやアメリカの地図など、さまざまな情報が複数のモニターに映っている。


「ガーディアンパパに攻撃命令。その他のガーディアンは現状待機」

「了解、ガーディアンパパに攻撃命令」

 大型モニターに攻撃ヘリの編隊が進んで行く様子が映っている。そして物凄い速度で目標に近づく。画面が一瞬白くなるが、直ぐに回復する。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 目標に向かって一直線に飛ぶ、たかだか殺人鬼を殺すために軍隊を導入するとか理解出来ない。理解出来ないが命令なら従うしかない。確かに殺人鬼は許せないが、アパッチで攻撃するとか過剰だろ。

 しかも失敗したことを想定して、偵察隊にはレーザー照射装置を持たせており誘導ミサイル攻撃、爆撃も上空待機、更にストライカー旅団の配置、一体何が起きているんだ。どう考えたって爆撃機と誘導ミサイルで攻撃するならストライカー旅団による直接攻撃や、榴弾砲攻撃なんて不要だろ。爆撃に耐えられる人間なんて居る訳がない。


 人質が射線に入らない角度で単機で侵入し、作戦通りまずは機関砲で攻撃する。他の機は左右に展開し、十字攻撃が可能な位置で待機する。

 目標を発見。機関砲が唸りを上げる、弾は目標に当たり、衝撃で転がり、鎧が砕け、手がもげ、肉片が散らばり、地面にうずくまる。


「目標撃破」

 あっけない、そりゃそうだ、機関砲を喰らって死なない人間は居ない。人質の警官が慌てて逃げて行くのが見えた。


「追加攻撃を行います」

 ロケットポッドから、ロケット弾が発射される。死んでいる人間に何故こんなに攻撃する必要があるのか理解できないが命令だから仕方がない。土煙も直ぐに収まり、目標は倒れたまま動かない。


「こちらガーディアンパパ。目標駆除完了」


「了解ガーディアンパパ。ガーディアンパパはその場で待機、目標が攻撃してきたら再度攻撃を加えろ」


「ガーディアンパパ了解」


「アルファ小隊前進」


 ふう、コクピットで息を吐き出す。戦争ならば仕方ないが、一犯罪者を殺すのに軍隊を使うとは理解出来ないテロリストだったのだろうか? 本当に胸糞の悪い任務だ。あとは目標の生死確認と死体の回収、それが終われば任務完了、早く終わって欲しい。歩兵が死体を回収している、特に怪しい動きは無い。は?


「こちらアルファ小隊! 死体が消えました! 繰り返します死体が消えました」

 糞っ一体何が起きているんだ! 敵は死んだんじゃないのか? 死んだ人間が消えるとかおかしいだろ。


「ガーディアン各機へ、目標ロスト周囲を探索しろ!」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「司令官、目標を見失いましたが肉片の一部は回収しております。回収したアルファ小隊をさげ、周囲に待機していたストライカー旅団、ガーディアンも探索に加えます」

 ふむ、やはり死体は消えたか。何故か死体の一部は回収出来たので解析作業も進むだろう。人質も無事に取り戻せたから何か相手の情報がつかめるかも知れない。このままでは済まさんぞ殺人鬼め! さあ反撃開始だ。

流石はアメリカだね。何とかなりそうな気がする。


言い訳開始です。


軍隊の事は良く知らないので、ヘリコプターの攻撃隊をガーディアンと取りあえずそう呼びました。

AH64Eアパッチ・ガーディアン攻撃ヘリコプターのつもりなので。

検索したけど良く分からなかったら適当に。


アメリカ陸軍とアメリカ北方軍の違いも良く分からなかったし、ともに自国防衛っぽいんだけど、まあどこに所属しているかはこの作品ではそれほど重要ではないと思うので。

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