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8話 魔法!

 おれの「魔法を使ってみたい」もとい練習したいという一声で宿の裏にあった庭(空き地)に来ました。月が綺麗。しかも満月だから明るい。


 すると、突然雪斗が


「なぁ、どうやって魔法って使うの?俺も使ってみたい」

「んーと、本の内容を一言で説明すると、魔法発動させる言葉…呪文みたいなのを詠唱して、あとはとにかく想像(イメージ)することかな。使いたい魔法を具体的にイメージして魔力を込めながら呪文みたいなのを詠唱すると出来る……らしい」

「詠唱とイメージか……それってさ、自分の適性のある属性以外だと発動しないのかな?」

「本によれば、そう。そういえばゆきとの適性、どれ?」

「……わかんねぇわ」

「あちゃー……明日ラインさんのところ行って調べる?」

「そうだな。てか魔力ってどんなんなんだ?そもそもそこからわかんねぇ」

「なんかね、体内を巡ってるらしいんだけど、こう、目を閉じて感じようとしたら多分わかるよ。なんかよくわかんないふわふわしたあったかいやつ。どう?」

「ふーん……?んー…………あー、なんとなく?わかった、ような……?」

「ふふ、それはよかった。とりあえずおれは火の魔法からやってみようかな」

「じゃあ、ファイヤーボールやってくれ」

「わかった。本は…これか。…あ、それっぽい魔法の呪文発見。えーっと…『我は炎を操りし者 今ここに現れよ “火球(ファイアボール)”』」



 次の瞬間、上に向け前につきだしたたおれの右の手のひらの上におれがイメージした通りの煌々と輝く火の玉が出現した。



「「おおー!」」

「すごい、これくらいなら詠唱しなくても技の名前言うだけで出来そう。」

「すげー、ほんとに魔法使えるんだな……そんな簡単だったのか?」

「うん。本には無詠唱は相当難しいみたいな事書いてあるけど……」


 思ったよりもすんなり発動したし、やっぱあれかな?イメージ力。大事なんだなぁ。


「すげーじゃん!なぁ、もう片方の手に水の玉出してみて」

「ん?いいけど……えっと、詠唱省略でやってみる。……“水球(ウォーターボール)”」



 詠唱と同時にゲームなんかで見るようなウォーターボールが左手の上に出現することをイメージする。

 すると、ぱっと左手の上にウォーターボールが現れた。



「おぉー!……それ、宙に浮かせるとか出来ねぇかな?もし出来たらきっと戦闘で役立つ…ってかめっちゃ強くなるぜ」

「浮かせるか……んー、方向を指定してまっすぐ飛ばすならもともと出来るって本にあるんだけど……浮かせるのは、こう、重力魔法みたいなそーゆー他の領域なんじゃないかなぁ?そんな感じがする」

「なるほどなー……でも時雨、全属性の適性持ってるんだよな?出来るんじゃね?」



 うーん、出来るのかな?でも……


 「でもさ、適性の調べた時、重力なんてなかったじゃん?」

「それは……時雨!お前がつくるんだ!You can do it!」

「んな無責任な……わざわざ英語で言わんでも……出来るもんかなぁ?」

「とりあえずやってみようぜ、俺、お前を信じてるよ」

「まったく……重力魔法か……重力を操る……」



 おれは自分の手のひら辺りの重力を操ってさっき出した火の玉と水の玉を浮かせることをイメージする。



 ……む…。難しいなぁ…。とりあえず詠唱すればいいのか?でもそんな魔法も呪文もないし……いや、ないんだったら創ればいい。


 「『我は 重力を操りし者 今一度 我が意に従い(たま)え “重力操作(グラビティコントロール)”』」


 即興の呪文を唱えながら、手のひらに魔力を込める。すると、二つの球はおれの手を離れ、ふわふわと浮き始めた。



「浮いた……やっぱやれば出来るんだよ!流石(さすが)だな、時雨!」

「ほんとに出来ちゃったよ……即興のそれっぽい適当な呪文だったのに……」



 これで、浮かせるという第1目的は達成した。


「わぁ……すごい、ほんとに浮いた……でも、細かいコントロールが……難しい…2個もやるからか。よし、水球落とそう」


 コントロールしようとしたが、難しかった。そこで、水球のコントロールを放棄、重量操作を解除した。するとヒューンと音を立てながら落下、水球は地面にバシャッと弾けた。


「あぁ、残念。綺麗だったのに。…でもまぁ、火球だけでも綺麗だしな。じゅうぶんすげえよ、てか、ほんとに魔法創るとは思わなかった」

「さんきゅ。……あ、魔力が無くなってく……重力魔法は消費魔力が半端ないな……あ、そろそろやばい、魔力尽きる、どーしよ」


 すごい勢いで魔力が減ってるのがわかる。なんか、体から力が抜けてく感覚がする。すると雪斗が冷静に返してくる。


「時雨、ここ草生えてるから、あっちの砂の上に落とせよ」

「う、わかった…てぇいっ あ、もう無理だこれ……」


 おれは頑張って砂の上まで火球を操作した。もとい、無理やり投げた。そして、無事火球を砂の上に落とした所で力尽きた。


「ゆきと、へるぷみー……もー、力入んない……」

「ありゃ、魔力切れか?…辛そうだなぁ、ほれ、背中乗れ。部屋まで運んでやるから」

「ありがと……ぅ……ごめん、寝る、おやすみ……」

「うぉい……もう寝てるし…しゃーない、とりあえず運ぶか」


 そしておれは雪人に運んでもらい、気がついたら朝だった。

はい、というわけで初っ端から新しい魔法作ってやがりますね。まぁ、気分次第で適当に作ったりさせます←

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