7話 今日の夜ご飯
まだ主人公達は無双しません。
でも次話でその鱗片を見せる……予定。
そして相変わらずの気まぐれ投稿。時間も気にしない!←おい
まぁ、リアルが受験生なもんで……しょーがないよね?
……ようやくひぐらし亭に着きました。かなり長いこと買い物してたからもう外は真っ暗。ちなみに案内された部屋は結構綺麗だし、その割に安かったから嬉しい。
「ねぇ時雨、俺もうお腹すいたんだけど。飯にしねぇ?てか作って?」
「そうだねー。じゃあ厨房借りれるか聞いてくるからちょっと待っててよ」
さっき受付の人に教えてもらった食堂へ向かう。カウンターの優しそうなお兄さんに聞いてみよう。
「ちょっとよろしいですか?」
「はい、どうされました?」
「あの、実は、厨房をお借りしたいのですが…可能でしょうか?自分でご飯を作りたいんです」
「自分で作るとは、珍しいですね。…わかりました、料理長に聞いてきますので、少々お待ちください」
お兄さんが奥に引っ込んでった。
……と思ったら帰ってきた。早いな。
「今日はもう他に客もほとんど来ないだろうからいいとのことです。今から使われますか?」
「ありがとうございます。お願いします」
てなわけでおれはさっき買った食材を持って厨房へ。あ、奥の方に人がいる。あの人が料理長かな?挨拶くらいはしなきゃだよね。
「あの、料理長ですか?」
「ん?あぁ、そうです、私がここの料理長をやっております」
料理長は中年の優しそうなおじさんって感じだった。怖い人じゃなくてよかった。
「厨房をつかわせていただいてありがとうございます。助かりました」
「いえいえ、もう今日は閉める所でしたから。しかし、ご自分で料理されるとは珍しいですねぇ」
「ええまぁ。おれの連れがおれに作れと言うもので。昔からやってるので慣れてはいるんですけどね」
「そうでしたか。それはそれは。あぁそうだ。調理器具と調味料はご自由にお使い下さいね」
「え、いいんですか?調味料まで?……すみません、助かります。ありがとうございます!」
「いいんですよ。こちらの宿をご利用されてるお客様なのですから。それでは私はこれで」
そうにこにこ笑いながら言って料理長はどこかに行ってしまった。実はほとんど調味料なかったから助かった。調味料ってか香辛料?は高くてね……
それはさておき、まずはお米炊かなきゃね。
どうやら炊飯器みたいなのもお釜みたいなのも見当たらないから、棚の奥から見つけ出した土鍋っぽいやつで炊いてみます。……上手くいくといいなぁ
土鍋もどきにお米(さっき研いだ)とお水を入れて火にかける。
確かあれだよね、吹きこぼれてきたらおっけーだよね(適当)。よし、次。
包丁とまな板、フライパンをお借りして豚丼……じゃないか、オーク丼を作ります。
まずキャベツもどきもといキャベットを千切りにします。ご飯の上に載せる予定。
買った時お肉はブロックだったから薄めに切るところからです。思ってたより固くないし臭くない。そんなもんなのか。
調味料は……物価が高いせいか、あんまりない。とりあえず塩はあった。でも胡椒はないから、高級品とかなのか?あとはソースみたいなのも見つけた。ちょっと味見したら美味しかった。焼肉のタレ的な感じで使えそう。
とりあえずこれで味付け。
「んー、いい匂い。時雨、もう出来る?」
「もうちょっとだよ。食器とか準備しといてくれる?」
「りょーかーい。今日は豚丼?」
「まぁ似たようなもん。オーク丼です」
「すげー、異世界感あるね」
「いやここ異世界だしね」
「それもそうだ。……お皿これでいい?」
「うん、そこ置いといて」
「はいよ。でさ、お箸がなさそうだから、スプーンでもいいよな?」
「いいよ、任せる」
そこでちょうどお米を炊いてた土鍋もどきから泡?が吹きこぼれてきた。
オープン!
……うわぁ、いい匂い。美味しそう。うまく炊けてるっぽい。よかった〜。
丼にお米を盛ってその上に千切りキャベット。その上にオークの肉。おいしそー。
「ゆきとー、出来たよー」
「よっしゃあ、ごっはんー♪」
「「いただきます。」」
…………モグモグモグモグ
「うん、美味しい!置いてあったソースみたいなの使ってみたけど、いけるねー。」
「うまい!オークってほんとに豚っぽいのなー。今度は牛肉がいいなー」
「明日狩りに行けば?」
「あ、それ名案。明日の午前はあの森に狩りに行こうぜ」
「おっけー。この後さ、魔法の練習したいからちょっと付き合ってくれない?」
「いいね、魔法見たい!うわー、楽しみ。俺も使えねぇかな」
「やってみればわかるって」
「物は試しってやつだな。よし、そうと決まれば早く飯食ってやるぞ」
素早くご飯を終えこれまた素早く片付けを終えたおれら。
体感時間だと、今は夜の8時すぎくらいかな?それでは今から宿の裏にあった庭っぽいところで魔法の練習をしたいと思います。