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10.チャーハンとフカヒレスープ

 シルミアさんに魔法を教わる事になったので、約束の時間にパン

屋へ行った。

 僕とリュイナとリュオンそしてソーニャちゃんも一緒だ、今日の

午前中は四人で街中へ買い物に行った、昨日は迷ったけどリュイナ

とリュオンの服を買う事にしたのだ。

 昨日ソーニャちゃんの可愛らしい服を見た時からリュイナにも買

ってあげたいと思ったので、ソーニャちゃんに服を買った店の場所

を尋ねたらソーニャちゃんも一緒に行く事になった。


「もうすぐだよ」

「この道を通るのは二回目だよね、もしかして道に迷った?」

「迷ってないです、前に来た時と同じ道順です」


 なんてやり取りをしながら無事に子供服も置いてあるお店に着い

てリュイナとリュオンに服を買ってあげた、僕はリュイナに女の子

らしいワンピースとかも買ってあげようと思っていたけれど、そう

いった可愛らしい服はオーダーメイドらしい、リュイナが何故かホ

ッとした顔をしている、あれ?ソーニャちゃんの服を羨ましそうに

見ていた気がしたんだけど僕の勘違いかな、多分そうだろう。

 結局シャツとズボン最近はパンツって呼ぶのかな、を二枚づつリ

ュイナとリュオンに買ってあげた。二人とも新しい服が気に入った

様なのでお店で着替えさせてもらった。


 ワンピースは無かったけれど真っ白で光沢のあるシャツが綺麗だ

ったので値段を聞いてみると3金貨(30万円)だった、素材が蜘

蛛の糸で防御力は高いとの事、リュイナならミニスカートの感じで

着れそうなサイズだけど予算オーバーです。

 その後、鍋やフライパン等を買いに行った、先程の道順を逆に辿

る様に行き着いた店は調理用の品揃えが凄かった。


 そしてシルミアさんに魔法について教えて貰った。

 僕は一応魔法に関する知識はある、ネット小説の物だけれど魔法

の燃料である魔力や魔石あるいは魔素、魔法を起動させる魔法陣や

魔法詠唱、魔道具を使ったり魔法詠唱を省略する無詠唱による魔法

がある事は知っている。

 尤も、僕は魔力の流れを感じる事は出来ない、魔法陣の具体的な

書き方は知らないし、魔法詠唱は日本語の簡単な物だけ、無詠唱で

の魔法が使えれば楽が出来るなと思った。


 魔法の知識についてシルミアさんに訊かれるまま答えるとシルミ

アさんは僕を見て気の毒そうに言った。


「大体はあっているけれど、魔力の流れを感じる事はこの世界では

 鳥が羽ばたく事と同じで生まれた時から誰にでも出来る事だ、だ

 から教えるのは魔力操作からになる」


 つまり、僕は魔法を教わるレベルに達していないと、そう言う事

ですね、魔法講座が始まる前に早くも僕は脱落した、後はリュイナ

とリュオンに託そう。


「先ずはこれを使いましょう火をおこすだけの魔道具です、

 魔力を流し込むと炎に変換します」


 直径が10センチ、高さが15センチ位の円筒形の金属で上部の

中心が少し凹んでいる、側面には炎を模した絵が描かれている、シ

ルミアさんが側面の炎に右手の指先で触れると上部の凹んだ部分に

ロウソクを灯した様な橙色の炎が現れた。


 皆で試す事になった。


 リュイナが魔道具に右手を当てて集中している、一分位すると凹

んだ部分が微かに瞬いて黄色い炎が一瞬灯って消えた。

 リュオンに交代して同じ様にすると30秒位で緑色の炎が灯って

直ぐに小さくなって消える寸前にもう一度灯って今度は少しだけ小

さく、大きくと拡大収縮を5回繰り返して消えた。

 僕も試してみたが、炎は灯らなかった。ソーニャちゃんが私もや

ると言って魔道具に手をかざすと赤色で子供の手のひら位の大きな

炎が灯った。


 赤色が火、黄色が土、緑色が風、青色が水、魔法の属性で炎の色

が変わる。魔法の基本属性は4種類その位は知っています、青色が

いないけど水なら僕が持ってるから、異次元ボックスは便利だね、

使い方によっては魔法でやりたかった事が出来る。



(・・・・・・)



 基本的な確認が終わったので、コンロを借りて食事を作る事にし

た、シルミアさん達にもご馳走するので、少し手伝って貰えるなら

お願いしますと言ったら手伝って貰える事になった。

 今日は、チャーハンとフカヒレスープを作る。作るったってレト

ルト食品なので胸を張って料理しましたとは言えない。 


 先ずはフカヒレスープ、作り方は


1.鍋に水500mlとレトルトパックの中身を入れて掻き混ぜる

2.中火で沸騰するまで掻き混ぜながら温める

3.強火で、ときほぐした生卵1個を流し入れてひと煮立ちさせる


 普通じゃつまらないので3.の部分はオリジナルで作ってみよう、

レトルト食品は完成度が高いので素人が下手な工夫をすると大抵は

失敗しる、でも何か思い付いたら試したくなるよね。

 一度、偶然が重なって卵が滑らかな食感に仕上がった時にゆし豆

腐みたいだなと感じたので、その後スーパーで卵豆腐を見かけた時

に、そう言えば卵豆腐って作れるのかなと調べて作ってみた。


 と言う事で、卵豆腐を作ります。


3.特別版、生卵2個をときほぐして2.で作ったスープを約20

  0ml加えて掻き混ぜます、容器にラップをかけてレンジで約

  1分半、表面が固まったら卵豆腐の完成です。


 今回はシルミアさんの魔法で温めて貰いました、ラップしなくて

も問題無く出来ました。


 卵豆腐をフカヒレスープに入れて完成。これは料理です。


 次はチャーハン、材料は冷凍チャーハンです、作り方は


1.袋から出して、皿に入れてレンジで温める。

  又はフライパンに入れて炒める。


 今回はシルミアさんが風魔法と火魔法で作りました、フライパン

で炒めるよりも早く出来上がりました。


 チャーハンは温めるだけなので、料理したとは言えないね。


【冷凍チャーハン(2)、フカヒレスープ(1)、卵(2)】


 完成したチャーハンとフカヒレスープを五人で食べた。


 いただきます、先ずはチャーハンを


「チャーハンは初めて食べたが美味いな」

「私も初めてです、美味しいです」

「あたしも初めて食べた美味しい」

「僕も、美味しいです」

「魔法で作ると綺麗に火が通って食感が良いね」


 そしてフカヒレスープを


「フカヒレスープも美味いな卵豆腐の柔らかくて何とも言えない」

「卵ってこんな風になるんですねスープも美味しいです」

「卵豆腐も初めて食べた美味しいよ」

「卵豆腐が柔らかくて美味しいね」

「卵豆腐は成功して良かったです」


 ごちそうさまでした。


 リュイナとリュオンの魔法の練習は上手く行っている様だ。

 魔法は、最初に具体的な現象つまり魔法属性と行使範囲を定義す

る。例えば手のひらの上に炎を生成する場合は、属性を火魔法、炎

の大きさを範囲と定義する。

 そして魔力操作で魔力を注ぎ込む事で魔法が発動する。


 魔法属性は魔法詠唱や魔法陣を用いて定義する。


 行使範囲はイマジネーションを駆使して定義する。


 魔力を行使範囲に注ぎ込むのもイマジネーションが重要。


 魔法詠唱に関しては無詠唱も可能だがシルミアさんは使えないと

の事、但しソーニャちゃんは火魔法なら無詠唱で魔法行使出来るん

だって、実はソーニャちゃんは凄い子でした。


 僕は魔法は諦めて自分のスキルについて考えていた、初級レベル

の魔法なら異次元ボックスで真似が出来そうタネや仕掛けは必要だ

けど、水を出す、LEDライトを出す、木や岩を出す、熱した物を

出す等、マジックは出来そうだけどワクワクする物が無いね。何か

考えておこう。


 ルートは魔法が使えません、元の魔力量は多いのですが転移魔法やスキルで使用が制限されています。

 魔法属性は、今の処は火土風水の四つです。闇魔法とかが登場する予定はありません。


 ゆし豆腐は「沖縄の郷土料理で、柔らかいおぼろ状の豆腐」です。

 この章で作った卵豆腐はフカヒレスープ味で、フカヒレスープに入れる溶き卵の代わりです。

 強調しておきたい事は、料理に使った素材は同じなので、ベースとなるフカヒレスープの味を損ねる事はありません。

 

 卵豆腐は料理と言っても良いですよね、卵と熱いスープを掻き混ぜてレンジで温めただけなんですが・・・

 卵豆腐を作る場合の注意、溶き卵に混ぜるスープの分量は多めです、上部のみ固まった状態で底にスープが残る事がありますが

 気にしないでそのまま元のフカヒレスープに投入して下さい。

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