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遥か先に視る想い  作者: 埋木花咲
第2章 後に続く者
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Aldebaran

読み方:アルデバラン

意味:後に続く者

 そこまで話すと、ミキトは溜め息をついてヒカルを見つめる。その目にはありありと、歓喜の炎が灯っていた。今まで隠してきた事を本人に打ち明けられた喜びなのだろうか。それとも他の何かへの喜びだろうか。わからないけれど、彼女の背筋に冷たい汗が流れた。

「君は覚えてないのかい?」

 ミキトが微笑みながら彼女を見る。その笑みは天使のようなのに目だけは冷たく、彼女の不安は水を含んだ綿のように膨張していく。

「……なにを」

 絞り出すようにして問い詰める声は掠れていて。それが逆にミキトの心をさらに高ぶらせてしまったのだろうか。

「全てさ」

 そう呟きながら彼は彼女の肩を掴む。いきなりの事に何も言えず壁へと押し付けられる。強い衝撃が走り、痛みと共に彼女の口から悲鳴が漏れる。

「……いいね、その声。もっと聞いていたいよ」

 ヒカルは思った。

 どうしてこの船の船員は皆、2つの顔を持っているのだろうか、と。

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