表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
遥か先に視る想い  作者: 埋木花咲
第2章 後に続く者
19/38

Aldebaran

読み方:アルデバラン

意味:後に続く者

 自分の叫び声で目が覚めた。嫌な夢を見た。これなら走り回ってる夢の方が精神的には良かったと思う。ボディースーツに着替えて、隣のベッドカプセルを見るとアンリが顔をしかめながら眠っていた。あんなことがあったら皆辛いよな、と誰にともなく呟く。廊下に出て向いの部屋に向かう。ノックを1つして入った。チハルが既に着替えを済ませて座っていた。「おはよう」と声をかける。

「嫌な夢を見たの」

 彼女が不安に溢れた声で言った。

「私もだよ」

 そう言って隣に座る。よく見ると彼女の身体は震えていた。自分が20歳の時に同じ目に遭ったら耐えられただろうか。否。無理だろう。

 無言で時を過ごす。昨日とは違い、心地よい静寂だった。ベッドカプセルの小さな機械音が時おり響く。ヒカルはチハルの肩を引き寄せ「大丈夫だからね」と言った。その言葉が彼女のリミッターか何かを壊したのだろう。左の瞳から涙が零れ落ちた。声を出さずに涙をこぼす彼女の姿を見て、ヒカルは彼女は強い、と感じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ