第12話 格言なメール
8月26日 朝
僕は今日も汗だくで登校する。教室に着いても、涼しくない……
「「おはよう。」」
「おーす。」
純希と壮大だ。
「なぁ、なんでクーラー入ってないの?」
「えっ、入ってるよ。暖房か冷房かはわかんないけど。」
……ついにこいつイカレタか?
「パネルが壊れてるんだよ。」
「はぁ!!? あっ本当だ。えっいつから?」
「始業式のときにはもう壊れてたはずだよ。」
「知らんかった。じゃあとりあえず温度下げまくるか。」
ピッピッピッピッピッピッ
「壊れるよ?」
「壊わすなよ。」
ピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピ
「おい、いい加減にせんか。」
純希のツッコミは手が出なかったら最高なんだけどな………痛い。
キンコーンカンコーン
8時20分のチャイムが鳴った。
「なぁ、漢字テストの勉強したか? 難しいすぎやろ、あれ。」
「えっ、純希、あれ今日なの?」
「うん。まさかやってないの? やばいやん。」
やってねぇ………
「あぁ……無理、努力、辛抱、期待、落胆」
「『無理』だとは思いながらも『努力』や『辛抱』を重ねた結果『期待』はもてたが結局『落胆』するのがオチってところか?」
「うう……頑張る。」
「人間諦めが肝心だよ。」
壮大に言われたらおしまいだよ……
「俺もやってないけどな。」
何!? 壮大と同じだけは避けなくては。
「努力せねば。」
ちょうどその時、一通のメールが届いた。伊藤さんからだ。
『物事は変わりません。変わるのは私たちですよ。』
後ろを向くと、彼女は
「頑張ってね」と声を出した。
僕は心の中で『ありがとう』と言いながら手をふった。
…………あっ、あいつ盗み聞きしてたな。
更新遅れて本当にすみません。最近何かと忙しかったので……
気付いた時にはアクセス数1300超えてました。この数字を励みに頑張っていきます。