第10話 天然の対応と誕生日カード
ガチャガチャ……
「どうも。あれ使いたいんやけど。」
「そこに置いてあるよ。」
「えっ、どこ?どこ?」
「目の前に。」
「あっ、あった。ありがとう。借りるね〜。」
バタン……ガチャガチャ
「ねぇ、ひもみたいなやつがないんやけど、いいの?」
「それくらいの知識はあったか。ほら、ひもじゃなくてコードと呼びなさい。」
「ありがとう。このひも大事にするね。今日も6時でいいの?」「今日は6時に放送室に着いてね。」
「わかった。ありがとう〜。」
バタン……ガチャガチャ
「ねぇ、このひも何処と何処に結べばいいの?」
「このひもは此処と此処とを結べはいいの。」
「ありがとう。」
バタン……ガチャガチャ
ふー、やっと去ったか。多分コードのことを『ひも』って呼んだのあいつが初めてだよな。あっ女子四人とも笑うの堪えてる。ってゆーか肩震えすぎ。
……あれ……あいつ誰だっけ?
「なぁ、今の誰だっけ?」
「柳川さんやろ? あの天然はあいつしかおらんって。」
「あんな2次元の中にしか存在しないような人いるんですねぇ。感動しました。柳川と言えば鉄道の…………………」
「はーい、止まらなくなっちゃうからストップ。」
30分後
「先輩、中島先輩に贈る格言とかありませんか?」
「ない。ある。」
「どっちですか!!?」
「いや〜その、あるません。」
「だからどっちですか!!?」
「あるよ。」
「最初からそう言えばいいのに……」
「ん?なに?」
「なんでもないです。それ、ここに書いてくれませんか? 読める字で。」
「サルに?」
「中島先輩にです!!」
「わかってるよ。」
キュッキュッキュッキュッ……
「これでいいやろ。」
『歳はとるのではなく、重ねていくものだと僕は思う。』
「先輩にしては上出来ですね。」
「うるせーな。」
アクセス数500を超えました!!
みなさん読んで下さってありがとうございます。おかげで10話までこぎつけました。これからもよろしくお願いします。