第5話
渚「はーい、前回しゃべらせてもらえなかった渚でーす☆」
なんと、今回のあらすじだけ独占権をいただきました!」
蒼弥「…は?」
真夜「つまり、今回のあらすじは渚のさじ加減ですべて決まる、ってこと」
渚「てな訳で今回のあらすじでは水谷君だけ語尾に『にゃん』を
付けてもらいます!!」
蒼弥「おい!ふざけるにゃ!」
真夜「あら?かわいいじゃない」
蒼弥「いやだにゃあああああああ!!」
真夜&渚「wwwwww」
蒼弥「まじでいやだにゃ…」
渚「では前回のあらすじ!」
真夜「思いを蒼弥に告白した私…」
渚「そして、引っ越すことが分かった水谷君…」
蒼弥「…はたしてこの先どうにゃるのか……いい加減戻してくれにゃあああ!!」
真夜&渚「それではどうぞ!!」
「蒼弥が…引っ越し?」
今日の朝、渚からのメールにはそう書いてあった
「……」
私はすぐに着替えて蒼弥の家に向かった
外に出ると夏の蒸し暑い空気が全身をつつみこむ
朝だというのに照りつける太陽がとても暑かった
蝉の声が延々と鳴り続ける
私は蒼弥の家に向かって走っていた
ちょっと走っただけなのに汗が噴き出る
「はぁ…はぁ…」
蒼弥の家に着いたときには息が切れて
汗だくになっていた
私がインターホンを押すと
蒼弥のお母さんがでできた
「あら?真夜ちゃんじゃない、久しぶりねー!」
「お久しぶりです、お母さん」
蒼弥とは家が近所で、ご両親とも仲がいい
「今日はどうしたの?」
「…蒼弥に引っ越しの事を聞こうと思って」
すると蒼弥のお母さんは驚いた顔で問い返してきた
「え?なんで真夜ちゃんが知ってるの?」
…あまり知られていないようね
「実は…」
「そう、蒼弥に恋人ね…」
私は蒼弥のお母さんに渚の事を説明するため、
蒼弥と渚が付き合っていることを話した
そして、渚経由で私が引っ越しの話を知ったことを
伝えた
蒼弥のお母さんは少し申し訳ないような顔をして
「蒼弥にはちょっと悪いことしちゃったかしら…」
とつぶやいた
「どういうことですか?」
「いやねぇ、蒼弥ったら最近ぼーっとしてるから
引っ越しのことも、なんだか曖昧な返事しか返ってこないのよ
だから、勝手にいろいろ私たちが決めていたのよ
彼女がいるのならちゃんと言ってくれればよかったのに…」
そう言って大きくため息をつく
私は蒼弥にも話を聞こうと思って
お母さんに蒼弥に会わせてもらおうと思って
きいてみると
「今日は朝早くから出掛けて行ったわよ
たぶん、真夜ちゃんか、彼女に会いに行ったと思うわ」
と教えてくれた
私はお母さんにお礼を言って
蒼弥の家を後にした
とりあえず蒼弥に会わないと…
そう思って携帯を取り出し
時間を確認する
まだ14時前だ
蒼弥の携帯に電話をかけてみる
しばらく呼び出し音がなる
蒼弥はなかなか出ない
しばらくして留守番電話に切り替わった
私はメッセージは残さずに切り
今度は渚の方に電話をかけることにした
しかし渚も電話に出なかった
「…?」
不審に思いながらも
蒼弥の方に
『明日、蒼弥と引っ越しの話について話したいから
家にいてください』
とメールした
「…することもないから家に戻ろうかしら?」
その日、蒼弥からも渚からもメールがこなかった
☆★☆★
次の日
お昼近く
私は一回蒼弥の家に電話してみた
『はい、水谷でございます』
すると蒼弥のお母さんが電話に出た
「あ、こんにちは千原です」
『あら、真夜ちゃん…』
その声は昨日に比べて、ものすごく疲れているように聞こえた
「あの…大丈夫ですか?」
私が心配そうに聞くと
『…昨日から蒼弥がどこにいるのか分からないのよ』
…こんどは、行方不明?
『最近ぼーっとしてた理由が自殺とかを考えてた、とかそういうのじゃないといいんだけど…」
蒼弥のお母さんは今にも泣き出しそうな声だった
『ねぇ、お願い。些細なことでもいいから何か分かれば…」
「わかりました、何か分かれば連絡します」
『お願いね』
そう言って電話をきった
1日くらい帰ってこなくても普通ここまで心配しないだろう
でも引っ越しの話や、最近蒼弥がぼーっとしていること
それらが重なって蒼弥を追い詰めているのでは…
蒼弥のお母さんが心配している理由はたぶんこんなところだと
思う
早く蒼弥と会って話をしないと…
一人でブツブツ言いながら考えていると
携帯が鳴った
メールが届いている
それは
蒼弥からだった
いそいで文面を確認する
『今、真夜ん家の前にいる』
窓から玄関の方を見ると
そこには
蒼弥がいた
こんにちわ なおとっとデス
今回は真夜サイドからだとよくわからない話となっています
番外編で蒼弥サイドから書く予定です
実はこの作品の主人公の名前は友達に決めてもらいました!
蒼弥と渚はワタシが考えました
なんだか残念なネーミングセンスですいません
完結まであともう少しの予定です
それまでよろしくお願いします!!