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15話:契約集中

ユカリは木の上で眠っていた。

逃亡中の為、宿を借りることが出来ないから野宿の毎日だ。


「明日から適当な家、使っちゃおう」


狙い目は一人暮らしの老人かな、とユカリはぼんやりと考える。

その時、強い殺気を感じてユカリは起き上がった。


「しつこいなぁ。君は」


ユカリの目線の先には、こちらを睨み付けるラビットアクアマリンがいた。






「九留実ユカリを倒す?」


フウヤはアキラに用件を聞き返した。

アキラは頷き、詳しく説明する。


「あいつがジュエラーになって一週間・・・各地で何人も被害者が出てる。だから早い事奴を倒したい。そのために・・・・・お前の力を借りてやってもいい」


「別に協力してもいい・・・お前が足手まといになりそうだがな」


睨み合う二人の間にテルが割って入る。


「おふざけはそこまでにして・・・それで、九留実ユカリの居所は分かってるの?」


「ああ。ここ最近の失踪事件を調べる内に、ある家屋を中心に起こっていることが分かった」


テルはアキラの話を聞いてコクリと頷いた。

そしてまだ悩んでいるキラを見つめる。

キラは迷いながらも口を開いた。


「どうしても、戦わないといけないんですか」


「奴は既に多くの人間を手に掛けた。今更遠慮する必要はない」


アキラに続いてフウヤも喋り出す。


「俺も、あいつは生きてちゃいけない人間だと思うぞ。思想がヤバすぎる」



「貴女がもし本当に人を守りたいと言うなら、九留実ユカリを生かして置くわけにはいけないはずよ」


テルに言われてキラは黙り込んだ。

確かに、ユカリはこれからも人を殺し続けるだろう。


それは、止められないのだろうか。何故、彼女は殺人に快感を覚えるようになってしまったのだろうか。

キラは一人思案に耽った。




「あー、みんな揃ってる!」


その時、何者かの声がキラ達の耳に入る。

一斉に声がした方向へ目を向ける。


「うふふ」


そこにはユカリが立っていた。

まさか向こうからいきなり現れるとは思っていなかったため、全員が警戒を強めた。



「フウヤ君、久しぶりー」


フウヤはユカリを無視して目を逸らす。


「地味なパンチの人と、暗い子でしょ?」


アキラとテルを指差しながらユカリは正体を尋ねる。

二人はユカリの物言いに苛立ちを募らせる。


そして、ユカリはキラの顔を見てパァッと笑顔になる。


「ダイヤちゃん!ダイヤちゃんでしょ!!」


キラはユカリの顔を見て背筋がゾッとした。

顔は笑っているが、その瞳には狂気が滲み出ているように感じた。


「丁度いいや。私、戦いたくて仕方なかったの!」


「お前はいつもそうだろうが」


フウヤはユカリに悪態をつきながらケースを取り出す。



その時、大勢のモンスターが襲い掛かって来た。


キラ達はモンスターの攻撃をかわし、デッキを構える。



【変身!】


ジュエラーに変身すると、モンスター達と同時にゲートを潜る。

ジュエルワールドに移動すると、モンスター達との戦闘が始まった。


《ナックルキラー》


アキラの拳に赤いメリケンが装着される。

アキラはモンスターを次々と殴り倒していく。



《ドリルキラー》


フウヤは空中へジャンプし、鞭を手放す。

すると、鞭はフウヤの足に引っ付いてドリルのように回転しだした。

急降下するフウヤのドリルがモンスターを蹴散らす。



《マッハキラー》

《アームキラー》


テルは高速で移動しながらモンスターを切り裂いていく。

キラも腕を武装するとモンスターに拳を打ち込んでいく。


その時、キラは誰かの視線を感じた。



モンスターを隔てて、ユカリがキラを見つめていた。

キラと目が合うと、ニッと唇を吊り上げて笑う。




「ダイヤちゃあああぁぁん!あっそびっましょおおおおううぅ!!」


《スラッシュキラー》


ユカリは斧を握り絞め、モンスターにぶつかりながらキラの元へ直進する。


「くっ!」


キラは振り下ろされる斧に接近し、ユカリの懐に潜り込む。

ユカリは斧をパッと放すと、キラの顔をぶん殴った。

続けて、カードを差し込む。


《オフェンスキラー》


ユカリの右手にイーヴィルサファイアの手が装着され、キラを襲う。


キラは腕で何とか攻撃を受け流すも、反撃のチャンスがない。


「アッハァ!」


ユカリはキラの腹を蹴り上げ、手で地面に叩き付ける。

そして、キラの頭に爪を突き刺そうとする。



《オフェンスキラー》


「ん?」


キラの右手に装着されたドラゴンヘッドがユカリの胸に当てられる。

次の瞬間、ドラゴンヘッドの口から巨大なダイヤが発射されユカリは大きく吹き飛んだ。


ユカリは空中で体勢を立て直すと地面に着地し、口から流れる血を拭った。


「いいよいいよ!やっぱりダイヤちゃんは最高だね!」


ユカリは笑いながらカードを魔導書に差し込む。



《キャノンキラー》


「な!?」


砲台が召喚され、後ろからユカリに奇襲しようとしていたアキラに光弾が直撃した。

アキラは地面を転がって倒れる。


「あれはアクアマリンの・・・」


「どうして奴が・・・」


驚くフウヤとテルを余所に、ユカリはカードを差し込む。



《サモンキラー》


川の中からラビットアクアマリンが現れる。

それを見てフウヤは確信する。


「あいつ、契約のカードを二枚持っていたのか」


「そんなことが・・・」


アキラは衝撃の事態に驚愕する。

契約のカードは一枚だけだと思っていたが、例外もいるらしい。


「ほらほら、いくよ!」


ユカリはカードを次々と差し込んでいく。



《ガトリングキラー、ガトリングキラー、ガトリングキラー、ガトリングキラー、ガトリングキラー、キャノンキラー、キャノンキラー、キャノンキラー、キャノンキラー、キャノンキラー》


「アッハハハハハハハハハハハハハハハハ!」


ユカリは狂ったように高笑いし、砲台を何台も召喚する。

砲台は一斉に砲撃を開始し、モンスターを次々と撃破していく。

光弾はキラ達にも命中し、火花が散る。


「くそっ」


フウヤは舌打ちをして、空を見上げる。

爆散したモンスターの魂が空中を漂っていた。

テル達は急いでサモンのカードを使う。



《サモンキラー》

《サモンキラー》

《サモンキラー》

《サモンキラー》


アキラはガーネットカンガルー、フウヤはエメラルドモール、テルはバードアメジストを。そして、ユカリはイーヴィルサファイアも召喚した。


キラはどうすべきか迷い、成り行きを見守ることしか出来ない。


召喚されたモンスター達は浮遊するモンスターの魂を喰らっていく。




その時、


「ルオオオオオオオオオオオ!」


ライオサードニクスが雄叫びを挙げ、鬣からミサイルを放つ。

突然の襲撃にフウヤ達は対応出来ず、爆発に巻き込まれる。


ユカリはと言うと、ミサイルの直撃を受けて地面に倒れた。

頭から血を流しながらムクッと起き上がる。

そして、よっこらしょっと立ち上がった。


ライオサードニクスは、ユカリを睨み続ける。


「あいつ、ユカリを狙って来たのか?」


「契約の盟主・・・餌係を殺されたようなもんだからな」


アキラの推測を、フウヤが肯定する。

ユカリは深く溜め息をついた。


「しつこいなぁ、君も」


そして、デッキからカードを引き抜いた。そのカードは・・・・・


「あれは!?」


キラはカードの絵柄を見て驚く。




「契約の、カード」


テルは呟いた。


ユカリが持っているのは、間違いなく契約のカードだった。

アキラとフウヤは三枚目の契約のカードの存在に驚く。


「三枚も、契約のカードを持っているのか!?」


「あいつのデッキ構成どうなってんだ・・・・・」



ユカリはニヤッとほくそ笑むと、カードをライオサードニクスに投げ付けた。


ライオサードニクスに触れたカードから光が溢れ、キラ達はあまりの眩しさに目を手で覆う。






光が収まり、キラ達は目を開けた。

そこには、


「ウフフッ」


三体のモンスターを従える、ユカリの姿があった。

九留実ユカリ CV.丹下桜



サファイア

デッキ構成


スラッシュキラー

オフェンスキラー

バーストキラー×1

ボンバーキラー×2

サモンキラー×1

ファイナルキラー×1

キャノンキラーⅡ

ガトリングキラーⅡ

オフェンスキラーⅡ

チェンジキラーⅡ×1

スリップキラーⅡ×1

サモンキラーⅡ×1

ファイナルキラーⅡ×1

バーストキラーⅢ×1

ミサイルキラーⅢ

ガトリングキラーⅢ×1

スターキラーⅢ

サモンキラーⅢ×1

ファイナルキラーⅢ×1

フュージョンキラー×1

ファイナルキラーⅣ×1

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