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放課後の天使くん  作者: 絲夜しづる
第三章 天使はバスケ部エースと賭けをする

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閑話休題 天使とテスト終わり

「はぁ、やっとテスト終わった」

 定期試験明け。放課後の部室で体を机に投げ出して、私はそう言った。


「そうだね、手応えはどう?」


「まぁまぁ。ありがとね。今回も助かった」


「夏月さんが頑張ったからだよ。僕も勉強になったしね」


「天音、私に教える前からほとんど完璧だったでしょ」


「そうでも無いけど、まぁ、普段から勉強してるからね」


「私には無理だなぁ」

 遊ぶことで忙しいし、勉強は面倒くさい。昨日もテストが終わってからは友奈と綾音とカラオケに行った。


「天音は昨日何してたの?」


「昨日は、お昼ご飯学校の近くに食べに行って。そのあと、部室に残って本読んだり勉強したりしてた」


「えぇ、昨日も部活してたんだ。読書と勉強ってすごいね」


「まぁ、もう習慣になってるからさ。案外苦でもないんだよ」


「そっか。そういえば天音ってさ、いつもお昼どこで食べてるの? 食べてるところ見たことないんだけ

ど」


「うーん、えっとね。秘密」

 そう言って天音ははにかむ。


「ふーん。どうして?」


「あはは、それを教えちゃ秘密の意味もないんだけど。そうだなぁ」

 天音が言い淀んで天井を見る。

 この感じならもう一押しだな。


「いいじゃん。教えてくれても、別に押しかけたりしないよ」


「あはは、夏月さんには教えたくない、とかじゃないんだよ。ただ、お昼は一人で食べてるんだ。……その方が落ち着くし」

 

「クラスで食べたりしないの?」


「クラスでだと、なかなか落ち着いて食べられないんだよね」

 天使くんは少し恥ずかしそうに言った。

 なぜそこで照れる。天音が言うなら、納得なのに。


「ふーん。人気者も大変なんだね」


「あはは、みんながよくしてくれて嬉しいよ。僕も学校に来てみんなに会えるのが嬉しい」


「そっか、まぁ、私も友達に会えるのは楽しいかな。学校がなかったら、別でもっと遊んでるけど」


「確かにね。夏月さん、学校は楽しい?」

 天音が私に向き直って改まったように言う。


「楽しいよ」

 私は最近の日々を思い出しながら答えた。ここで天音と適当に暇を潰したり、柚と猫カフェに行ったり、綾音と友奈とボーリングに行ったり。あれ全然、学校関係ないな。


「そっか。何か困ったことがあったら相談してね」

 そう言って、天音が優しく笑った。

 目尻が柔らかく下がって、丸い目がこっちをまっすぐに見つめている。


 目が合った。


 いつも見ているはずなのに、いつのまにか私は目を逸らしていた。なんでだろう、頬が熱い。

 

「夏月さん?」


「あ、そうそう! この前、天使くんファンクラブの人に詰められた」


「え」


「なんか、どうやって部活入ったの。天使くんとはどういう関係なのって」


「あぁ、ごめんね。大体の人は面白そうだから入ってるだけなんだけど、たまに、ありがたいことに、熱心な人もいて……」

 天音が歯切れが悪い感じで、指先を突き合わせて言う。天音もどうやら扱いに困っているらしい。


「大丈夫、実害ないし。面倒くさいから適当に巻いたけど」


「そっか。ごめんね」


「いいよ、てか悪いの顧問でしょ。入れたのあいつだし」


「あはは、確かにそうかも」

 熱狂的なファンたちに見張られて大変なのは天音の方だろう。お昼ごはんぐらい一人で食べたくなるのも分かる。


 昨日テレビで見た、動物園のパンダを思い出した。ちょっと似てるかも。


 何を考えているのか分からない。のんびり屋さんの人気者。

 

 白黒つかない。


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