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名と役割のはざまで~覇道総裁中華財閥ロマンス~  作者: Furi0804
第1章 出会い

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第1章(9)休暇

「どこか行きたいところはあるか」


突然の問いに、妻はしばらく固まった。

昊天は手にしていた本に視線を落としたまま、


「いや、少し時間ができそうだから、休暇でもとろうかと思ったのだが」


******************************************


プライベートジェットの機体が、闇の中に静かに浮かび上がる。

「菲菲、この旅の間は仕事の電話など一切取り次がないように。差配はおまえに任せる」


(本当に……行かれるんですね、総裁)

声にはできない心の揺れを、菲菲は胸の奥に押し込めた。


昊天は結婚しないのではないか──そう、誰もが思っていた。

昊天の好み、体調、スケジュール、すべて把握しているのは影として従う自分。

だからといって、菲菲は自分が隣に立てるなど、一度だって望んだことはない。

身分が違う。立場も違う。

自分は影だ。総裁を守るために生きているだけ。

それで充分だった。

充分のはずだった。

だが、奥様が来た日から、すべてが変わった。

昊天の目が。

言葉が。

一瞬の沈黙が。

それらすべてが、奥様の方向へわずかに傾いていく。

菲菲はプロだ。

だからこそ、誰より早く気づいてしまう。

(総裁が……あの方を見る目が変わってきている)


ふたりはタラップを上り、機内へと消えた。


(……総裁。心が緩んでいます)

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