詩 宝石姫は輝かない
「それは宝石姫のお話」
「世にも珍しい力を持った、かわいそうな少女の物語」
キラキラ キラキラ
そこにあるのは宝石で とても美しいものだけど
持ち主は おそらく 喜ばない
どんなに輝きを放っていても
どんなに値がつけられたとしても
宝石が キラキラ輝き続けていても
けれど 持ち主の表情は輝かない
「宝石を生み出す少女」
「それは幸福をもたらさない」
「引き寄せられるのはいつも、望まない争いばかり」
キラキラ キラキラ
たくさんの人の血が流れても
たくさんの人が不幸になっても
宝石は変わらず輝き続けて
少女の表情は輝かないまま