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十一話 更にロリを増やそう

 「なんだこれぇええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええーーッ!?」


 邪神ちゃん討伐から色々あって、数日にぶりに修錬寺に戻って来たらあらビックリ……

 修錬寺が……修錬寺が!


 「お師匠様~、おうちが綺麗になってますぅ~っ(≧∇≦)」

 

 うん。

 綺麗になってる。


 ボロボロだった出入り門がピッカピッカ。

 それはまるで、


 「夜のお奉仕をする前にお身体でも洗ったみたいですね~」

 

 そんなことは思ってないから!!

 

 「とにかく一度、中に入ろうか……」

 「遂にナカに入れてくれるんですかっ!!」


 修錬寺の中だよ?

 目をキラキラ輝かせなくて良いからね。


 「シュルシュル。主様よ。我は主の半身じゃ、肉欲を我に求めるなら誠心誠意応えよう」

 「邪神ちゃんまでそのノリなの?」


 今日からこのハイテンションを一人で捌かないといけないの?

 マジで? めんどくさい。


 それならもういっそ、襲っちゃおうかな?

 俺、人間じゃないから、人間の法は当てはまらない。


 ハクアも邪神ちゃんも満更ではないどころか、襲って欲しそうな節があるし……


 いいや!

 ダメだ!


 「ハクア。邪神ちゃん。俺達には金がないんだ」

 「お師匠様……っ!」

 「毎日、遊んで暮らせるのは、毎日遊んで暮らせるだけの金を持っている奴だけなんだ!」

 「何じゃ……と!?」


 いくら邪神ちゃんと融合したからといって、毎日のパンは欠かせない。

 腹を満たせなければ普通に餓死する。


 「じゃあ……どうすれば良いんですか? (涙目)」

 「初志貫徹。ハクア。君の目的はなんだい?」

 「お師匠様と結婚して、毎日エッチすることですぅ~っ……恥ずかしいっ(->_<-)」


 それ、赤面する必要あるの?

 それに、


 「ハクア。君は俺の弟子でしょ?」

 「はいっ! お師匠のイロイロな弟子です」

 「何でもいいけど? 分かってるよね? 来月のアマチュア総合格闘大会。優勝出来なかったら追い出されるってこと」


 ハクアは修業代を一箋も払っていない。

 コレでは俺が干からびる。


 「つまり優勝したら夜の営みをしてもいいんですね!」


 そんなことは言ってない。

 でも、


 「優勝してお金に余裕が出来たら、考えてあげるよ」

 「わぁ~っ。ふふっ、私、お師匠様の為に頑張りますね♪」


 もちろん、そのお金で、抱き心地の良さそうな女を買うけどね。

 アマチュア大会でも優勝すれば一年は遊んで暮らせる賞金が貰える。


 性奴隷を買うには懐が寒いけど、花売りを買うならちょうど良い具合。

 何より、花売りのテクは凄いと聞いたことがある。


 「ぐへへへ」

 「ふふっ、お師匠様がクズいお顔をしていますぅ~っ。(恍惚)」

 「ほら、馬鹿言ってないで修業するぞ!」


 ハクアには金製造マシーンになってもらう必要があるからね。

 俺の野望の為に。


 タタタタタタタタタタタッ


 そこで、門の向こう側から活発な足音が響いてきて……


 ……ん? この足音は


 ドカーン!!


 門が勢いよく開かれた。

 そこから現れたのは、


 金髪金眼の美しいと表現できる幼女で、王女。

 ぷりっぷりのプリンセス。


 「ティンポ様ぁぁぁぁぁっ!」


 フィーリルア王国第一王女アリスが、胸元に飛びついてきた。

 

 「アリス!? なんでいるの!?」

 

 す~は~す~は~っ。


 「ティンポ様の臭いです! ティンポ様の臭いです~!」

 

 聞いちゃいない。


 ぞくり……


 背中に悪寒を感じて振り返ると、おもむろにアリスに手を伸ばすハクアがいた。


 「オシシショウサマ? そのお方は誰ですか? お師匠様のナニですか?」

 

 え?

 怒ってる!?

 

 「アリスは俺の……」

 「アリスはティンポ様のペットです!」

 「「……ペット?」」


 は?


 「お母様から聞いていませんか? アリスはティンポ様に譲渡されたと……。でも、待ち切れなくて先に来ちゃいました~っ♪」

 

 ん?


 アレか?

 邪神討伐の報酬。


 王宮から逃げ出した王家秘伝の子。

 出来ることなら売るよりペットにして可愛がれとイリス女王が言っていたナニか……


 いやいやいや!

 無いだろう。


 凄く当てはまるけど、

 流石にあのクソババァーも自分の子供を報酬にするほど腐っては……いないはず。

 自分を報酬にしようとしてたけど……


 いやいや!

 昔、この子を助けるために、女王の地位を捨てようとしてたもん。

 ないないない。絶対に無い。

 

 「ティンポ様♪ お母様からコレを見せろって言われています」

 「ん? 手紙?」


 ニコニコ微笑むアリスが、渡して来たのは数枚の羊皮紙。

 呪術的な気配を放つ危なそうな奴も混ざってる。


 ……とにかく、一番安全そうな羊皮紙を開いてみた。


 ◆◇◆◇◆◇◆◇


 『親愛なるムドウ・テンプ様へ。


  コレを読んでいる言うことは、アリスが、私に黙って押しかけたと見ます。

  それか、私はフラれてしまったようですね。

  

  ロリコンには私の価値が解らないようです。シクシク(T_T)

  仕方ありません。またいずれ、別の策をこうじます。


  さてさて、今回の報酬として私の代わりにアリスを贈呈します。

  ムドウの心安の為に、アリスの地位は奴隷に落としておきましたので、

  同梱の契約書で必ず、血印を押してください。


  破くのも今回はお止めください。

  アリスの身が危険です。

  契約書は奴隷であるアリスの身を縛るものですので、他の方に渡れば、ムドウに従属しません、お気をつけてくださいませ。


  使用用途はムドウの御自由に。

  一番、アリスが喜ぶのは性奴隷(ペット)として使われることです。

  それと一通りの家事も教えておきましたので、メイドの仕事にも従事出来ますよ?


  私の可愛い娘のアリスを末永く使ってあげてください。


  P.S.アリスは処女です。


  貴方を想う愛しのイリスより』


 ◆◇◆◇◆◇◆


 あのクソババァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア~~ッ!!

 クソだクソだと思っていたけど、マジでクソじゃね?


 自分の愛娘を報酬にしやがったよ!!

 しかも性奴隷ペットって……


 「ティンポ様?」

 「お師匠様?」


 腕に抱く美しいアリスと、心配そうに俺の服を引く可愛いハクア。

 ……ヤバい。癒されるかも。


 とにかく、とにかく!


 「邪神ちゃん。邪神ちゃん」

 「何じゃ? ヌルヌルが欲しいのか? あげんぞ?」


 要らないよ。


 邪神ちゃんは、石段で整理された道からそれていた。

 そこで、土を触手の体液? でどろどろにし、泥遊びをしている……


 気持ち悪い。


 「この羊皮紙の呪い解ける?」

 「どれ、見せてみるのじゃ」

 「丁寧に扱ってよ?」


 そういいながら渡したのは、クソババァがアリスに書かせたと思われる奴隷契約の呪書。

 魔法適性の無い俺には呪術は解けないけど、邪神と言われる邪神ちゃんなら!


 「……フムフム。ムリじゃ。とてつもなく難解で複雑な仕掛けが施されておる。コレは面白いぞ? ……正規の手段で解かねば、呪い返しで、解こうとした者も、呪いに掛かっている者も滅ぶ」


 やっぱり……か。


 「それと主様。我はこの森で寝泊まりすることにしたからの、ここは良い土なのだ!」

 「そう……なんだ。好きにして良いよ。でも、魔獣がいるから……」


 ……気をつけてね。


 「なんと! 食料まであるのか! シュルシュル。我が全てくろうてやろう」


 細長い舌で唇をなめ回した邪神ちゃんの目つきが捕食者のそれになる。


 「シュルシュル。主様よ。その娘の身を案じるなら、主従となるのは主様が良いと我は提案する。……我に言えるのはそれだけじゃな。では、我は腹を満たすとしよう。肉欲を求めるときは気軽に呼び付けてくれ給え」


 シュルシュル。


 ハクアにあらかた、ちぎられたせいで、細くなっている触手を腰から出しながら、邪神ちゃんは森の中へと姿を消した。


 まあいいか。

 邪神ちゃんはアレで、邪神ちゃんだし。


 森の魔獣にやられはしないだろう。


 問題は、アリス。


 ……奴隷は要らない。

 この際、売っちゃおうかな?


 「ティンポ様♪ ティンポ様♪ アリスはティンポ様の為にお夕食を作ったんですよ?」

 「……えっ? ご飯作れるの?」

 「はい♪ お母様からティンポ様の肉メイドになるための教養を沢山、学びました」


 何を、年端も行かない娘に教えてるんだ、あのクソババァ。

 

 「肉メイド……お師匠様……」

 「ひぃ! ハクア?」


 さっきから重い、ハクアの気が更に重くなった。

 なにこれ?

 怖いんですけど。


 「お師匠様……ステキです(恍惚)」


 は……?


 「肉メイドに、肉しもべ。そして、愛人様に、内弟子。四人もお囲い出来るなんて、流石はお師匠様ですっ(尊敬)」

 

 絶句。


 「ふふふ、肉メイドさん。肉メイドさん♪ 今晩からお師匠様へのエッチなお奉仕は、二人で頑張りましょうね♪」

 「はい♪ ハクア様♪ ティンポ様のティンポ様がクタクタのヘナヘナになるまで」

 「ふふっ。ですねっ。朝までかけて慰めて……」

 「うん♪ そして、朝は朝で朝のご奉仕を」

 「もちろん、延長してそのまま、お昼まででもっ。そして夜はまた……」

 「ご奉仕です♪」


 ハクアとアリスが、ガシッと握手を交わした。

 結束と友情の握手。


 「ふふふ、私達っ、と~っても、仲良くなれそうですぅ~(≧∇≦)」

 「はい。アリスもティンポ様の事で沢山、ハクア様と盛り上がれそうです♪」


 因みに俺は、さりげなくその場を後にしていた。


 ……まずい。

 喰われる!!


 混ぜると危険な二人だね。

 一人一人でも危険だけどさ。

 


 


  




 

 


 

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