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Second Earth Online  作者: ジャック
第1章
3/37

チュートリアル2

噴水の周りに沢山の人が見える。

(ここの人たち皆プレイヤーなのか、すごい人数だな。)


俺は北にあるギルドに行こうとしたが・・・

(・・・あれっ?体がうまく動かない。)

慌てて隣を見るが、隣にいる人も一瞬早く動いたり挙動がおかしい。


(ああ、これラグか。)

ある程度北に進んで人が減ると動きがスムーズになった。

(グンマーでこれだと、トーキョーはもっとラグがひどいんだろうな。)

俺は少し戦慄し、人の多いサーバーには近寄らないようにしようと誓った。


3分程北に歩くと赤茶色のレンガで作られた建物が2棟見えてきた。

(ここがそうかな?)

確認のため、マップを見る。

左が生産者ギルド、右が冒険者ギルドと書かれてあった。


とりあえず最初は冒険者ギルドでいいかと思い、中に入る。ここも人が多い。

受付は10か所に分かれている。

一番人の少なさそうな受付の所へ行き、話しかける。


「あのー、冒険者になりたいのですけれど。」

「初めての方ですね。ようこそ冒険者ギルドへ。まずこの石に触れてください。」


受付の女性が出した石に触れると

「ジンクさん、職業は魔術師と錬金術師ですね。ギルドカードを発行します。ここでの説明が終わりましたら、そのカードを持って、この建物の左側にあります戦闘職ギルドの魔術師の部屋と、隣の建物にある錬金術師の部屋を訪ねてください。」

「はい。」


「それでは冒険者ギルドの説明をします。冒険者のランクはGランクから始まり、F→E→Dと進みます。現在の最高ランクはAランクです。ランクアップには、冒険者ポイントが必要になります。冒険者ポイントは、依頼クエストをこなしたり、モンスターを討伐することによって得られます。余力が出てきたら、まれに出てくるフィールドボスを倒すと多くのポイントがもらえますよ。」


「依頼クエストは、最大5件まで同時に取得することが可能です。ただし、締切があるものは期限を過ぎた場合に、ペナルティで違約金と冒険者ポイントが下がるものもあります。ご注意下さい。常時討伐対象のモンスターは、討伐数が冒険者カードに記録されます。ポイントを付けたくなったら、冒険者ギルドまで持って来てください。」


「冒険者ギルドの左側では、討伐したドロップアイテムの買い取りと、アイテム・装備品の販売をしています。もしここで販売しているアイテムで物足りなくなったら、隣の生産者ギルドか、フロンティア西側の商店を訪ねてみてください。有用なものから、使い道のよく分からないものまで、色々なものがありますよ。」


「最後にモンスター図鑑とアイテム図鑑をお渡しします。今は白紙の状態ですが、新しいモンスターを討伐したり、アイテムを手に入れると情報が見られます。ご参考にしてください。」


『リセより冒険者カード、モンスター図鑑、アイテム図鑑を受け取った。』

「ありがとうございました。」

俺は受付のお姉さんに礼を言い、魔術師の扉へと向かった。


コンコンコン

「はい。」


マップで魔術師の記載がある扉をノックすると長い黒髪の細身な若い男性が出て

きた。

黒いローブを着ているし、この人が魔術師の担当の人だろう。

「魔術師の説明を受けに来ました。」

俺は冒険者カードをその男に手渡した。

「新しく魔術師になった方ですね。生産職は錬金術師ですか・・・それでは、場所を変えましょう。」

『テレポート』


若い男性が唱えると、最初のチュートリアルで見た塀で囲まれた場所に転移した。

「それでは魔術師の説明を開始します。私は、魔術師ギルドのギルド長【ウィズ】です。」

「ジンクです。」

「ジンクさんですね。では、まずこれに着替えてください。」

『ウィズより初級魔術師の帽子、初級魔術師のローブ、初級魔術師のブーツ、木の杖を受け取った。』


俺はメニューの装備画面からもらったアイテムをセットする。

一気に魔術師らしい格好になった。

MPのステータスバーも増えている。

やった! 一気にテンションが上がる。俺はウィズさんに感謝した。


「ありがとうございます。」

「よく似合っていますよ。次にこのアイテムを使用してください。」

『ウィズよりファイアーボールの魔導書を受け取った。使用しますか?』

『はい』を選択する。


『火魔法:ファイアーボールを覚えた。』

「それではあの的を狙ってください。」

いつの間にか、3m程離れた所に木の的が出現する。


『ファイアーボール』

唱えると手から火の玉が出現した。

真っ直ぐに飛んで、的を破壊する。

♪『スキル火魔法がLV1になりました。』


「フフフ・・・」

(やばい、勝手に笑いが出てくる。ウィズ師匠に変に思われてないか?)

テンションが上がりすぎて、変な笑いが出てしまった。

ふと我に返りちらりと確認する・・・ウィズ師匠に特に変わった様子はない。


ステータスバーを確認する。MPが45から43に減っていた。

これは連続して22回打てる計算だ。リキャストタイムは5秒ほどあった。


「お見事です。続いて動いている的に当ててみましょう。」

パチン!


ウィズ師匠が指を鳴らすと5mほど先に角がついた兎が現れる。

「ファイアーボール」

ねらってったが、兎がピョンと跳んだため軌道から外れた。

(外れた!)

と思ったら火の玉の軌道が変化し兎に当たった。


「ピギャッ!」

一撃では倒せずに兎がこっちに向かってくる。

『ファイアーボール』

唱えたが、今回は兎が避け切り当たらない。


(グッ!)

兎の突進が当たり、痛みは無いが軽い衝撃が体に伝わる。


「杖を使ってください!」

ウィズ師匠のアドバイスに従い杖を振る。


「はぁっ!」

ヒュン、ボグ!

運動が得意でない俺だが、妙にいい風切り音が鳴った。

杖が兎の体にクリーンヒットする。


「キュー」

兎が小さなポリゴンの集まりに変わり、風で吹かれたように消えていく。


『一角兎を倒しました。』

♪♪~

軽快なLVアップの音が鳴りステータスがアップする。


LV1→2

HP 17→20

MP 45→48

STR:2→3

VIT:4→5

AGI:3→4

INT:10→11(+5)

DEX:6→7

LUC:5→6

(残り3P)

戦闘職:魔術師LV1→2

スキル:火魔法LV1

習得魔法:ファイアーボール


3Pポイント分はVITに1、INTに2振り分けた。


「モンスターに近づかれた場合、近接戦闘が必要になることもあります。バランスよくパラメーターを上げていって下さいね。盾を持つのもいいと思います。魔法はDEXによって追尾性能が上がりますよ。」


「魔術師の近接武器としては杖、本などがあります。」

「・・・本ですか?」

本で戦うというのを想像つかずに俺は不審げな声を上げる。


「そうですね、それでは実際に見てもらいましょうか。」

パチン!


「ガァァァア!!」

ウィズ師匠が指を鳴らすと皮膚が赤色で巨大な鉈を持った大男が現れる。

(あれってオーガかな?すごく強そうなんだが。)


「こうするのです!」

ウィズ師匠は高くジャンプし、飛び上がった。鎖で巻かれた黒い本を振り上げ、オーガの頭に振り下ろす!


ドゴン!

頭から聞こえてはいけない音が聞こえた。

「ゥガァァァァ・・・」

悲痛な断末魔の後にオーガはポリゴンとなり消えた。


「他にもこの魔導書を開くと悪魔の腕を呼び寄せ戦うことができます。見てみますか?」

「いいえ、結構です。」

俺は冷や汗をかきながら否定した。

(ステータスにないが、見てしまったらSAN値が下がりそうな気がする。)

「そうですか・・・」

ウィズ師匠は少し悲しそうな顔をした。


・・・・・

『テレポート』

ウィズ師匠が唱えると冒険者ギルドの魔術師の部屋に戻った。


「決まった魔法を使い続けていくと熟練度が上がります。熟練度が上がると、攻撃の数が増えたり、威力が増したり、リキャストタイムが減ったりします。新しい魔法をひらめくこともありますよ。初級魔法でも続けて使用してくださいね。新しい魔法が欲しくなったら、魔導書がギルドの売店や商店街の本屋にあります。誰かから教わって習得することも可能ですよ。」


「これで魔術師の説明は以上です。錬金術師のギルド長は私の姉ですので、気軽に説明を受けてくださいね。」

その言葉と共にウィズ師匠から冒険者カードを返してもらった。


「ありがとうございました-!!」

俺はできるだけ深く頭を下げ部屋を出た。


(錬金術の方も気を抜いてはだめだな。)

俺は心にそう誓った。


現在のステタース


JINK

LV2


HP 23

MP 48

STR:3

VIT:6

AGI:4

INT:13(+5)

DEX:7

LUC:6

善行値:0

戦闘職:魔術師LV2

生産職:錬金術師LV1

スキル:火魔法LV1

習得魔法:ファイアーボール

称号:

所持金:1000G

装備品

右手:木の杖

左手:

頭:初級魔術師の帽子

体:初級魔術師のローブ

足:初級魔術師のブーツ

アクセサリー:

戦闘描写、難しいです。

作者は本で戦うゲームのキャラが大好きでした。


最終ステータス HP20→23に修正しました。

2017/10/27 改行等修正しました。

2017/10/30 カルマ値→善行値に変更しました。

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