祭りの前兆2
「おい、ジンク。このポーションって品質上げることできるか?」
「ああ。錬金術のレベルを上げれば上がるよ。後は、水をお湯にしたり、いやし草をすり潰せば品質が上がったはず・・・」
「素材の加工は、専門の器具を使用しないといけないわ。ギルドの売店で売ってるわよ。」
アルクさんから注釈が入った。何かうれしそうな顔をしている。
口元が緩んでいるぞ。あんたホントにNPCか?
「そうか・・・よし!ジンク、オレはお前に賭けてみる。この金を使ってポーションの品質を上げてみてくれ!」
『ユージより5000Gが渡されました。』
「ユージ、お前、こんな大金・・・」
「後できちんと返せよ。俺の所持金のほとんどなんだからな。」
「・・・そういう事なら僕も。」
「少ないけど、ボクも。」
『ヴィルより3000Gが渡されました。』『リコより1000Gが渡されました。』
「リコ・・・ありがとう。大事に使うよ。必ず返すからね。」
「僕のことは!?」
「テルも勿論感謝してるよ。」
テルが悲しそうにしている。ごめん。ただ、昨日知り合ったばかりのリコから貸してもらえるとは思わなかったからね。
「よし。とりあえず今の状態でいいから、初級ポーション改を10個作ってくれ。フレンドに売ってみる。1個80Gでいいかな。」
NPCに売却する時、基本、買値の半分だ。
ハチミツが1個100Gだから、半額の50Gで売るよりかましな程度。
いやし草を含めたらほとんど利益は無いね。粗悪品だから、仕方ないか。
「僕にも5個お願い。売ってみるよ。」
「ボクにも3個貰っていいかな?まだ他にフレンドいないけどね。」
18個か・・・いやし草がないぞ!
「すまん、もういやし草が無い。」
「いやし草なら、冒険者ギルドの売店で売ってるぞ。」
「何だって!?すぐ行ってくる。」
走って冒険者ギルドの売店に行く・・・あった!1個10Gだ。
って、最初のクエスト、これ買うだけで終わってたじゃないか!?
新事実に驚愕しつつ、いやし草を18本買ってから、急いで小屋の中に戻る。
初級ポーション改をささっと18個作った。
途中、錬金術師のレベルが1上がったが、全てランクFだ。
ユージとテルに5個、リコに3個渡す。
「サンキュ、次はどうしよっか?オレ、明日入学式だしな・・・」
「ボクも明日は無理かな。ちょっと予定があってさ。」
ユージとリコは明日予定があるらしい。俺も明日は昼からバイトだ。
明後日には入学式がある。
「俺も明日バイトだから無理だな。明後日は入学式だし。」
「なら、後で連絡取りあって皆の都合のいい日に集まろうよ。」
「そうだな。じゃあ、ここで解散とするか。」
テルの提案に皆頷き、解散となった。
ユージとリコはログアウトした。
テルはまだすることがあるようだ。扉から出ていく。
俺は皆が出ていくのを手を振って見送り、考える。
今のステータスは・・・
ジンク
LV8→9
HP 44→47
MP 63→66
STR:9→10
VIT:13→14
AGI:10→11
INT:21→22(+1)
DEX:13→14(+3)
LUC:12→13
(残り18P)
善行値:1
戦闘職:魔術師LV7→8
生産職:錬金術師LV3→4
スキル:火魔法LV5→6
習得魔法:ファイアーボール
称号:
装備品
右手:初級錬金術師の手袋
左手:初級錬金術師の手袋
頭:初級錬金術師の帽子
体:初級錬金術師の白衣
足:初級魔術師のブーツ
所持金10070G(借金9000G)
そういえば、ハチミツ狩りの時にレベルアップしていたな。
さっき錬金術もレベルアップしてたし。
善行値が1上がっている・・・クエスト達成の時に上がったのかな?
・・・善行値は置いといて、スキルポイントはどう割り振ろうかな?
全部DEXに突っ込むのは危険な気がするし・・・よし!
ジンク
LV9
HP 47
MP 66→81
STR:10
VIT:14
AGI:11
INT:22→27(+1)
DEX:14→27(+3)
LUC:13
INTとDEXが均等になるように割り振ってみた。
次は、錬金術の器具を買いに行かないと。
久々に出しました。ステータス。
カルマ値のことは、忘れてたわけではないですよ・・・
2017/10/30 カルマ値→善行値に変更しました。