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Second Earth Online  作者: ジャック
第1章
17/37

祭りの前兆1

「まぁ、ぼちぼちだな。」

「ハチミツ40個以上手に入れられたし、上出来でしょ。」

「俺にとっては大金なんだが・・・」

「ハハハ・・」


俺達は今、冒険者ギルドで生産を行っている。

ハチミツを除いたドロップアイテムを売った結果、一人300Gの稼ぎになった。

俺が、狩りにに行く前に持っていた金額と同額である。大金だ。ユージの金銭感覚はおかしい!


・・・コホン、まぁ、モンスターを倒すことで600G得たので、確かに少ないかもしれない。


「よし、ジンクにうまい初級ポーション作ってもらおうか。」

「ん、ここじゃあ作れないから、錬金術の小屋まで来てもらっていいかな?」

「うん。行こう。」


あれ?錬金術師じゃない人も入れるんだっけ?



・・・・・

「へー、こんな所に小屋があったんだね。」

「ギルドの裏なんて、ふつう見ないからね。」

「何でこの建物だけ黒いんだ?・・・ちょっと待て。」


3人を錬金術師の小屋まで案内したが、ユージの様子がおかしい。

壁をじっと見て、顔が半笑いになって強張こわばっている。


「どうした?ユージ」

「この壁・・・黒曜石オプシディアンって表示されてるんだが。」

『んー?』


俺とテル、リコが壁を見る。何も表示されない。

テルとリコも同じようだ。壁を見て首をかしげている。


「何も表示されないけど?」

「オレが鍛冶師で鑑定しているからだろう。鉱石の名前が分かるからな。」

「それで、ユージ。黒曜石って何なのさ?」

「黒曜石ってのはだな、火山の岩石の一種だ。大体のゲームだと、終盤の装備で出てくるんだよ。何でこんな所で小屋に使われてんだ?ここが掘れたらすごい装備ができそうなんだが。」


「何言ってんだよユージ。建物を掘れる訳がないじゃないか。ギルドマスターが、錬金術に失敗すると爆発がどーとか言ってたから、そのせいじゃないかな。」

「・・・爆発って、お前・・・大丈夫なんだろうな?」

「多分・・・」


ユージ達3人は冷や汗をかいている。ドン引きだ。

大丈夫だよ!多分・・・



――コンコンコン♪

「はーい。」

アルクさんが出てくる。長い黒髪だ。今日はおかしい所がない・・・と思ったが、耳が尖っている。


「・・・エルフ?」

「何のことですか?私は人族ヒューマンですよ。」


テルが突っ込んでいるが、アルクさんに姿のことを聞いても無駄だ。

ユージとリコが後ろでコソコソと話している。


「今日はお友達を連れて来たのかしら?」

「ええ、パーティーメンバーです。錬金術をしたいのですけれど、一緒にいても大丈夫ですか?」

「平気よ。ただ、あまり騒がしくしないでね。」


他の人を連れてきても大丈夫なようだ。

早速、錬金釜の前に立って、錬金術を始める。


初級ポーション改の材料は

いやし草×1 水×1 ハチミツ×1だ。


全て錬金釜に入れ、かき混ぜる・・・・光があふれてくる。

『初級ポーション改(ランクF)を作成しました。』


「できた!」

「へー、錬金術ってこうやるんだね。簡単そうだ。」


テルの言った言葉をアルクさんが聞いたのか、耳がピクっとしている。

うっ、背筋がゾワっとした。嫌な予感がする!

アルクさんが一瞬、二ヤッと黒い笑みを浮かべた気がしたのだ。


「あ、あと3つすぐ作るから、ちょっと待っててくれ。」


俺は残り3つをさっさと作成し、皆に渡した。

失敗はしなかったが、全てランクF(粗悪品)だ。


「へぇーどれどれ・・・って粗悪品じゃないか。大丈夫なのか?これ。」

「味に影響はないよ。・・・多分」

「ハハ・・」


皆してコルクを開けてポーションを飲む。


「美味しいね。」

「うん、美味うまい・・・ん、これMP回復してね?」

「ああ、ちょっとだけだけど、MPも回復するよ。」

「どれくらい回復するの?」


自分の初級ポーション改を鑑定する。


「HPが25、MPが2回復だね。」

「粗悪品でそれか。普通のポーションより回復が少なめ程度。MPも少し回復する。しかも美味い、か・・・これは、いけるかもしれないな。」


ユージが何やらぶつぶつ言いだした。


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