勇者召喚
異世界転移というものを知っているだろうか?ネット小説などで聞くあれのことだ。俺たちはその異世界転移をしたのである。
「勇者様、どうか我が国を救ってください!」
俺のクラス31名はどうやらこの姫?に勇者召喚されたらしい。
目の前にいる金髪の姫?が涙目で俺たちを見てくる。美人にこんな顔されて断れる奴なんていないだろう。俺を除いてだが。
「分かりました!お力になれるか分かりませんが協力させていただきます!」
彼は久光 一樹、イケメンで優しく、男子女子ともに人気がある。
「ありがとうございます!」
あのアホなに勝手に決めてんだ!救うということは戦わないといけないということだろうが!めんどくせー。それと、あんな演技に引っかかってんじゃねーよ!バカか!。
「それで俺たちは何をしたらいいでしょうか?」
「その前に、この世界の事について話をしましょう」
この世界には、人族、獣人、ドワーフ、エルフ、龍人、魔族がいる。その中の俺たち人族と魔族は敵対関係にあり、戦争をしているらしい。
「そこでお願いなのですが、どうか魔族たちの王である魔王を倒してください」
姫はお願いしますと最後に言い頭を下げた。
「分かりましたが、俺たちにできるでしょうか?」
「それなら大丈夫です。あなたたち勇者には特別なスキルがあると聞いていますから。ステータスオープンと言ってみてください」
全員ステータスオープンと言ってステータスを確認する。
俺も確認するか「ステータスオープン」
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【ステータス】
名前 月影 景斗(17)男
種族 人族
職業 村人
属性 不明
《ユニークスキル》
正体不明
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なんだこれ、属性不明?スキル正体不明?どうなってんだこれは。
「景斗はどうだった」
俺は後ろから声をかけられた。
彼は白魔 憲親、イケメンで頭もいいがかなりの問題児で俺の悪友だ。
「それよりお前はどうだったんだ?」
「俺はこんな感じだ」
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【ステータス】
名前 白魔 憲親(17)男
種族 人族
職業 勇者
属性 光
《スキル》
鑑定
《ユニークスキル》
聖剣
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「おー!強そうだな」
「それでな俺の鑑定のスキルでみんなのステータスを見たんだが……お前だけ属性とスキルがなにもなくて、しかも勇者じゃないんだ」
「……なん……だと!」
どうやら属性とユニークスキルは周りの人からは無しに見えるんだな。まぁ、好都合ではあるな。
「このことは、誰にも言わない方がいいぞ。言ったらなにされるか分からないからな」
「おお、分かった。それと俺のこと守ってくれよ、ゆ・う・しゃ・さ・ま」
「おお!分かったぜ。月影姫」
俺たちは睨み合いながら不敵な笑みを浮かべて笑った。
「冗談はさておき、これからどうする?そもそも帰れるのか?」
「さぁーな、でも魔王って奴を倒せばどうにかなるんじゃねーか」
「どうだか」
俺はあの姫には何か隠していると思う。まず、俺たちはこんなところにいきなり連れてこられてなぜみんな落ち着いている。俺は冷静沈着(自称)な男だからだか、他の奴は違うだろ、少しぐらい騒ぐはずだ。まぁ、今は考えても仕方がないか。
「勇者様方には、魔王に勝つためにつよくなってもらいたいのです。そのためにここで訓練してもらいたいのです。それでは質問はありますか?」
「あっはい、まず俺たちは帰れるのでしょうか?」
「それは魔王の城にある、あるアイテムで帰られます」
「ありがとうございます」
「それでは部屋に案内をしますので、ゆっくり休んでください。夕食になりましたらお呼びします」
俺はメイドに部屋へと案内された。部屋に入り、すくにさまベッドにダイブし、そのまま寝た。ちなみに夕食は食べなかった。
楽しく読んでもらえたら嬉しいです。