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オオカミの出る家に  作者: よろしい、ならば人狼だwiki
第一章
6/16

過去

時は戻って、颯が産まれる2年前のこと。ウンナに双子が宿る。

ウンナ「よーしよしよし。」

芽論「妹か?」

ウンナ「うん。だから、芽論はお兄ちゃんだよ。」

芽論「ねーねー、母さん。」

ウンナ「なあに?」

芽論「妹が生まれたら、俺は遊べるのかなあ。」

ウンナ「この子たちはね、実はお父さんの子どもじゃないの・・・。」

芽論「んじゃあ、遊べないのー?」

ウンナ「・・・。」

それが、雪野とゆるこだった。

萎田家の元老たちは、家に都合のいい男をあて、結婚させた結果、芽論が産まれた。

その後、ウンナは当初、相手を運命の人と決めていた人から出来た子どもが雪野とゆるこだ。

しかし、相手は日排大の研究中に、便器が爆発し、即死。

その2年後に生まれたのが、元老たちが決めた男から出来た子ども、颯だった。

芽論と颯は父親が同じで母親が同じだが、他の兄弟たちは父親が一人ひとり違った。

元老たちが決めた男は数年後に謎の死をとげたと言う。

死体を見るからにそれは獣の歯型がついており、狼人間が殺したのではないかと言い伝えられている。

その言い伝えは各地周辺で広まり、獣耳をつける習慣が出来たそうだ。


雪野とゆるこはすくすく育ち、使用人として育てられながらも、私立の幼稚園に入れ、再候補の教育を受けていた。

その結果、雪野はドッグフード開発の会社の取締役会のメンバーを兼任しながら、使用人に。ゆるこは、使用人筆頭へ。

学生時代は萎田颯からのいじめに日々耐えていたこともあった。

萎田颯からのいじめを受けた後はウンナが必ず慰めていた。

雪野「ウンナ様っ!あの方はなんで私を散々いじめるんですかっ・・・。」

ウンナ「雪野は悪くないわ・・・。」

ゆるこ「うぇ~ん!酷いっ!もう使用人やだぁ~!」

雪野「ゆるこ!ウンナ様の前で何をっ!」

ゆるこ「だって!だってぇ!いじめるんだもん~!」

雪野「こらっ!ゆるこ!私だって同じ気持ちよ!でも、ここで諦めたら他に住むところがあるの?」

ゆるこ「ないよぉ~!」

ウンナ「私には慰めることしか出来ないわっ!あなたたちがいてくれないと私も嫌なの。」

ウンナは雪野とゆるこの頭を撫でることしかできなかった。


颯はウンナがいない前ではいじめることはなかった。

それに使用人や弟たちに顔を合わせることもなく、部屋でずっと閉じこもって何かをしていた。

ウンナがいたとしても、芽論の見えるところではいじめることはなかった。

颯は5歳の頃に我慢できずに芽論に言ったことがあった。

颯「アンタたちはお父さんが違うのになんで、お姉ちゃん扱いされるのぉ!やだぁ!」

芽論が颯にげんこつをする。

芽論「お前は黙れ!甘えたい気持ちも分かるけどさ。」

颯「だって、おかしいよぉおおお!!お兄ちゃん!私、お母さん嫌いぃ!いつもいつも、お腹の中に赤ちゃんがいて、いつも弟が先に取るぅ!私は、いつになったらお母さんに抱き付けるのぉおおお!!!」

芽論「お母さんのことを嫌いになるなっ!誰に産んでもらったんだ!お母さんがいなかったらお前がいないんだぞ!」

颯「お父さんはぁ!お父さんがいないのぉ!!!」

芽論「死んだ。」

颯「やだぁああああああ!!」

甘えたくても甘えられない気持ちになって、颯は芽論に駄々をこねていた。

颯は母のことが嫌いだった。


雪野は、戌亥に嫁いだ後も、理音を出産した後も、使用人として働いた。

芽諭が理音を襲おうとしたときに、雪野はゆること同じく退職願を出し、萎田から離れた。

屋敷の門にいたのは使用人たちだった。

キム・グームー「なんで、やめるでアルますか!?」

戌亥雪野「ここには居れなくなって・・・。」

ゆるこ「お姉ちゃん・・・。」

ガスタ「でも、ご主人様はいなくなりましたよ!それでも辞めるっていうんですか!」

戌亥雪野「私の子どもが襲われそうになったのよぉ!?

もう思い出させたくないの・・・。

理音が庭を見るたびに思い出すのは嫌なの。」

ゆるこ「ごめんね・・・みんな・・・。」

そう言って、二人は屋敷を去っていった。

しかし、ウンナの死後、ウンナ・颯親子のみが知る事情を、ある失言で、芽諭の葬式後の会議に出席した際、雪野は、自身がウンナの娘であることを知ってしまう。

_____________________________________________________________________________

会議室の扉の前で戌亥雪野は息を潜めていた。

雲弧如津武利「おばあちゃんの子どもってお母さんとおじちゃんと、他にいるの?」

雲弧鰤太郎「如津武利。それを聞いてどうするんだ?」

雲弧如津武利「ごめん。」

雲弧颯「ゆるこさんと雪野さんよ。」

雲弧颯「おばあちゃんに好きな人がいたの。隠し子よ。その人とおばあちゃんの間に出来た子どもがゆるこさんと雪野さん。死んだおじいちゃんとおばあちゃんとの間に生まれたのがおじちゃんと私。」

雲弧如津武利「へえ!そうなんだ!」

雲弧颯「おじちゃんから教えてもらったの。まだ小さい頃の私には衝撃的だった。

私はおばあちゃんに隠し子がいるなんて思わなかったもの。

しかも、私が住んでいたお屋敷の使用人をしていたなんてね・・・。」

雲弧鰤太郎「お前っ!」

雲弧颯「これは私と如津武利の秘密よ。」

雲弧如津武利「はーい。」

その会話を聞いていた戌亥雪野はその場を立ち去った。

______________________________________________________________________________


その結果、雪野は、理音を萎茸財閥筆頭にしようと、野心を抱いてしまった。


学生の頃、萎田颯は二つの悩みを持っていた。それは陰湿ないじめだ。

小学校から中学一年生まで続いていた。

その次に弟の恋がよく自分の服をパクることだ。

買っても買っても服が減るばかりだった。

恋の部屋に行くと、自分が買ったであろう服がずらりとクローゼットに入っていた。

弟の恋を無視し、圭と笑男と一緒に遊んでいたが、それだけではストレスが解消されることはなかった。

そんな時、自分の部屋に現れたのはフウ・ロザリーゼだ。

フウ・ロザリーゼ「悩みがあるのかしら?」

萎田颯「私は嫌なのっ!もうこりごりよ!

弟の恋はうざいし、それにいじめられるのよ!?」

フウ・ロザリーゼ「それじゃあ、これはどうかしら?

自分の人格を一つ演じてみる。

要するに多重人格を演じるの。

私とかどうかしら?」

萎田颯「あなたに初めて会ったから・・・。」

フウ・ロザリーゼ「私はフウ、楓とも読む。

もう一人の人格の名前は・・・か・え・で。

そうねぇ・・・私は卑劣で極悪よぉ~?

有志・・・あの男は使えるわ。」

萎田颯「有志先生?専属医師だったような・・・。」

フウ・ロザリーゼ「そう・・・。萎田家の雇われの身。

ウンナババアだけじゃなく、あなたの言うことも聞いてくれるはずよぉ~。」

萎田颯「あなたに私の未来が分かるの?」

フウ・ロザリーゼ「ええ。遺産の問題はよく聞くわ。」

萎田颯「遺産?」

フウ・ロザリーゼ「ウンナババアが死んだとする。

それじゃあ、お父さんのいない片割れの兄弟たちが手を取り合って遺産を分けようって思うのかしら?

莫大なお金を目の前にすると、人はまずそれを人には知られないようにするわ。

宝くじだと思ってみてごらんなさい。

2億が当たったとするわ。

で、あなたは他の兄弟に分けようって思うのかしらぁ~?

つまりそういうことじゃなぁ~い!アハハハハハハハ!!!」

萎田颯「芽論兄さんには渡す!!

私のお兄さんだから・・・。」

フウ・ロザリーゼ「あなたは優しいのね。・・・だから、いじめられるのよ。」

フウの言葉の刃が胸に突き刺さる。

フウ・ロザリーゼ「世の中、優しさで成り立つのかしらぁ~?

時には戦うことも大事よぉ~?

私が負けるからはい、どうぞなんて甘い甘い。」

萎田颯「どうすればいいのよっ!!!

もうっ・・・!」

フウ・ロザリーゼ「ウンナババアの前では悪役を演じなさい。

そして、有志先生と話し合うことねぇ~。」

萎田颯「悪役を演じるといいことがあるというの!?」

フウ・ロザリーゼ「あなたはその方が似合っているわ。・・・。」

フウはそう言うと塵となって目の前から消えた。

もう二度と颯の前にフウが現れることはなかった。

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