穴兄弟
萎田笑男の妻のよし子の帰りが最近遅いことに気づく。
萎田笑男「最近、よし子のやつ、遅いなぁ~。」
萎田せら「きっと仕事忙しいんじゃないのか?」
萎田笑男「そうだといいんだが・・・。」
萎田せら「そういえばさ、明日バレンタインじゃん?だから、お返しのチョコ作ってよ。」
萎田笑男「何人だ?」
萎田せら「えーと、先輩合わせて20人ぐらい。」
萎田笑男「分かった。相変わらず男には憎まれてないだろうな?」
萎田せら「俺、サッカー部だぞ?」
まだその頃はせらは部活に熱心な少年で、人にはそんなに厳しくはなかった。
それに、まだせらは性のことは一切知らず、通学カバンを背負って、女友達に囲まれて学校に通っていた。
せらが学校から帰ると、よし子の喘ぎ声が聞こえた。
萎田よし子「あぁ~ん!きもちぃ~!」
萎田せら「おい、母さん、何してんだよ。」
ふすまを開けると、そこには母親のよし子、紅薔薇郁乃、靭が性行為をしていた。
紅薔薇郁乃「・・・んん?新しい人?」
靭「あぁ?おめえ誰だ?」
萎田よし子「こらっ!せら!勝手に入ってきちゃダメでしょ?」
萎田せらにはこの光景を理解できなかった。
萎田せらは頭が真っ白になっているところに紅薔薇郁乃が耳元で囁いた。
紅薔薇郁乃「一回やってみいひん?きもちいで?」
萎田せら「何言ってんだよ!きもっ!」
靭「郁乃ちゃんをきもいって言うなよ?」
靭は萎田せらを後ろから羽交い絞めする。
萎田せらは無我夢中に抵抗するが、靭の力には敵わず、言われるがままにズボンのチャックを下ろされた。
紅薔薇郁乃「めっちゃ大きいやん!みぃがお掃除してあげるからな!」
萎田せら「うわああああああああああああああああああああああああ!!!!」
その後、紅薔薇郁乃と靭は行為を済ませた後、家に帰り、よし子は全裸のまま萎田せらの頭を撫でていた。
後日も毎日こういう行為が繰り返され、せらは性がどういうものであるのかを知ったと共にせらは性行為に依存してしまった。
一方、狐塚詩彩は狐塚恋との結婚生活に不満を持っていた。
自分の洋服が少なくなっていることに気づき、狐塚恋のクローゼットを見ると、自分の着ていた洋服がいっぱいあったことに気づいた。
狐塚詩彩「恋、また私の洋服パクったでしょ?」
狐塚恋「あぁ?うるせえなぁ・・・僕が買ったものだろ?」
狐塚詩彩「これ私の物じゃない!これもこれもこれも!全部そう!」
狐塚詩彩が恋のクローゼットから女物の洋服を取り出す。
狐塚恋「うるせぇ!関係ねぇだろ!」
狐塚詩彩「それにこの人のこと好きなんでしょ?!」
狐塚詩彩は自分のポケットから雲弧鰤太郎で思われるであろう人物の写真を取り出した。
狐塚恋はそれを見て、顔面が蒼白になる。
狐塚恋「はあ!?お前これどこで・・・。」
狐塚詩彩「アナタの書棚にこれが挟まってたのよ!!!
それにこれはどういうことなのっ!
もしこれが従業員にバレたらどうするのよっ!!」
狐塚詩彩はそういうとお店の売り上げや収入について書かれた書類を見せた。
恋音「あぁ~、バレちゃったかぁ~。
って、言ってもこれで二人目だけどね。
あの颯姉さんにもバレて、仕舞いに妻である詩彩さんにもバレてしまうなんて終わりだわぁ~。」
狐塚詩彩「ひどいわっ!!私を騙していたのねっ!」
恋音「だってぇ~、恋はアナタにぞっこんらしいけど、私はアナタのこと嫌いだったんだもん。
恋の人格?そんなものなんてないわ。」
狐塚詩彩「鰤太郎さんを狙おうとしているわけ?」
恋音「狙う?違うわよぉ。颯姉さんから大事な物を奪ってやるの。
鰤太郎さんのことだから、きっと私を気持ちよくさせてくれる。
颯姉さんが惚れる男だからきっといい男に違いないわぁ~。」
狐塚詩彩「ほ、他にどんな男とやってきたのよ・・・こんなの恋じゃない・・・私の恋じゃないわっ!
うわあああああああああああああああああん!!!」
恋音「大富豪、御曹司、俳優・・・それに萎田家財閥の・・・うふふ。
どれも気持ちのいいものだったわぁ~!」
子どもが家から帰ってくると、姿を変え、恋は子どもを迎えに行った。
狐塚恋次「ただいまー。」
狐塚恋「おかえり。学校楽しかったか?」
狐塚恋次「お母さん、何で泣いてるの?」
狐塚恋「お母さん、階段につまづいてこけたんだ。」
狐塚詩彩は自分の夫である恋が女であることをただじっと見ているしかなかった。
雲弧比呂利が久しぶりに家に帰ってきた。
使用人たちは一斉に食事の支度をし始める。
雲弧比呂利「そんなことしなくてもいいのに。」
萎田芽論「私が歓迎するんだ。気にするな。」
雲弧比呂利「でも・・・。」
雲弧颯「比呂利。芽論兄さんが珍しく歓迎してくれるのよ?
受け取りなさい。」
雲弧比呂利「ありがとうございます。おじさん。」
萎田芽論「お礼なんていい。それに優音と月音も帰ってきたんだ。
みんなで精一杯祝わんとな!」
雲弧比呂利「月音さんも・・・。ぜひ会いたいです。」
萎田芽論「ああ、こっちに来い!」
比呂利は芽論に案内される中、戌亥優音の顔が曇っていた。
肝心な雲弧都呂々がいない。
それに雲弧都呂々の存在までもが消えていた。
雲弧夫妻、雲弧如津武利、戌亥理音、戌亥月音、使用人たち、萎田芽論も祝ったが、戌亥優音だけ悲しい顔をしていた。
盛大なパーティーが終わった後、萎田芽論がいないところで雲弧颯は愚痴っていた。
雲弧颯「許せないわ。私が土下座してまで、なんで頼まなくちゃいけないのよ・・・。」
雲弧鰤太郎「芽論兄さんはケチなんだ。仕方ないだろ?」
雲弧颯「それに割り勘って頭おかしいんじゃないのおおおおおおおおおおお!?!?!」
雲弧鰤太郎「優音ちゃんや月音ちゃんがいなかったら、パーティーなんてしてなかったよ。」
雲弧比呂利「母さん、頭下げてまでありがとう。
僕、嬉しかったよ。
母さんや父さん、如津武利にも会えたし、それに月音さんに会えたし。」
雲弧颯「使用人の子どもと付き合うなんて絶対にいけません!!!」
雲弧颯は今までよかった血相を一段と変えて、比呂利を叱った。
雲弧鰤太郎「おい、お前・・・その言い方ないだろ。」
雲弧颯「あなたには婚約者がいるのよ?
それにアナタに家具の夫なんて似合わないわ。」
雲弧比呂利「その言い方ないじゃないか!
あれは本当は望まない婚約だった!
何回も断って、已む無く承諾したんだ!なのに!」
雲弧如津武利「母さん、比呂利兄ちゃん。
せっかく来たんだから、喧嘩は辞めようよ・・・。」
雲弧比呂利「そうだな・・・ごめん。」
喧嘩が終わった後、各自部屋に戻った。
比呂利が落ち込んでいると、ドアのノックが響いた。
コンコン。
雲弧比呂利「誰だ。」
戌亥月音「あたいだ。月音。」
雲弧比呂利「月音さん!」
雲弧比呂利が月音を部屋に招くと、如津武利は困惑とした表情になる。
雲弧如津武利「僕はどうすればいいのかな。比呂利お兄ちゃん。」
雲弧比呂利は雲弧如津武利にゲストルームの鍵を渡した。
雲弧比呂利「如津武利。すまない。ここで寝てくれないか?」
雲弧如津武利「うん。」
素直にゲストルームの鍵を受け取り、部屋を出る。
部屋には雲弧比呂利と戌亥月音しかいない。
雲弧比呂利「久しぶり。月音さん。
相変わらず、かわいいよ。」
戌亥月音「あたいのことは褒めなくていいっ!!
それに大丈夫なのか?
すげえ、母さん怒ってたぞ?」
雲弧比呂利「いいよ。母さんのことなんて、それに反対してるのは母さんだけだから。」
戌亥月音「そうか。それならいいが。
比呂利ぃ~!あたいは帰ってきたぞぉ~!!」
月音は比呂利に抱きつく。
雲弧比呂利「あはは。
月音のお母さんは僕と付き合うのは賛成しているのかい?」
戌亥月音「それが・・・。」
雲弧比呂利「ああ。分かった。もうこれ以上は聞かないよ。」
二人の顔つきが曇った。
その後も二人は隠れて出会ったりしていた。
そして、半年が経つ頃に親族会議が行われた。




