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第82話 マディの決意

この後、マディ・スカーレットはにゃんやかんやあって、駆け出しの町で酒場の店員をやり

凶夜と会う事になるのだが…それはまたの機会に


そして、話は凶夜が牢獄へと入れられた夜へと巻き戻るーーー






「はぁ、またアイツが鍵になるとはにゃぁ…、一体どんな歴史を作るって言うんだにゃ、スキルは大したもんにゃけど」


思えば、アプリコットの事といい、アイツー凶夜には迷惑をかけられっぱなしだ

とはいえ、当の本人にはそんな意識はまったくもって無いだろうが


「それにしても…さぶにゃっ、くちゅん」


マディは牢獄の一番奥にいた

昼間の内に門番をやり過ごし丸一日潜んでいたのだ


「これももう5回目かにゃ…」


アプリコットの時は…あの結末、凶夜の勝利まで行きつくのに何回やり直しただろうか、当初 自分が死んでいないのに唐突に世界が巻き戻った時は何が起こったのかと驚き慌てたものだが


(あの時は、凶夜がアプリコットに殺された事がトリガーだったんにゃけど…)


流石に何回も巻き戻りを経験すると慣れてくるというものだ


(そろそろ時間にゃ)


前回は、寒さに耐えかねて凶夜の処へさっさと行こうとして門番に捕まったばっかりだった

今回は、我慢に我慢を重ねて十分に時間をとったから大丈夫だろう


(そーっと、そーっとにゃ)


どうせ、ここにいるのは囚人ばかり、当然ろくな設備もありはしない

死刑になるような連中しかここには連れて来られないのだ

もっと罪が軽いものは地上に簡素な独房があることをマディは知っていた

……酒場の店員になる前に、何回か食い逃げで捕まったからだ


「居たにゃ、暢気そうに寝てるにゃ…ぐぬぬ」


こっちの気苦労も知らずに、寝ている凶夜を恨めしそうに睨む


(ま、いいにゃ これはお互いのためな訳にゃし…)


牢獄を開けるのは何回目だろう、手慣れたものだ


凶夜が寝ているベットまで難なく辿り着いたマディは、凶夜の腹をグーで殴った


「ぶはぁあ、うぐぐぐもごもご!?」


「手荒な真似をして、すまないにゃ、全然起きにゃいからつい…」


悪びれもなく嘘をつくマディ、少しばかり恨みが入っていても仕方がないのだ、そうストレスを貯めたら動物は死んでしまうのだ、きっと


「うががが」


「にゃっほー、本当に君とは縁があるにゃんねー…って、それじゃ喋れないか」


そうして、凶夜へスキルの使い方を教えた 自身と世界のために


「俺は、凶夜…響凶夜だ、あんたが何者か知らないがーーー」


「よろしくにゃ、凶夜」(このやり取りももう5回目にゃけどね)


マディが知っている凶夜の知識は、今までアプリコットとの戦いで幾度となく凶夜が失敗し続けた記録

その成果だ、凶夜がアプリコットに勝つまでに少なくともマディは50回以上もやり直している


凶夜へ教えたスキルの使い方も元々 凶夜自身が戦いの中で編み出したものだった


(本当に我にゃがら、よくやったと褒めてやりたいのにゃ)


「よし、これで大丈夫にゃ 最後にーーー」


「最後に?」


「スリープ」


マディがそう唱えると

唐突に、凶夜の意識は闇へ飲まれていく…


「ちゃんと、私を助けてにゃんにゃん…って、君が助かる事が私を助ける事ににゃるんだから因果だよにゃぁ、それに今回はどんな世界の修正が起こるのかにゃ」


因果…一瞬、ふと自分をこんな因果に巻き込んだフリッグの事を思い出す

あの糞女神だけは絶対に全力で殴り飛ばす、それが今の私の原動力にゃ


「でもーーー」


「君は、もう4回もアイツに殺されてるんだから次はちゃんと勝つにゃんよ」


意識を失った凶夜へ向けてマディは呟いた


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