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第78話 予測と推測が交差する時

「これで…いや、きっといけるにゃ!自分を信じるんにゃ、やればできるはずにゃ…頑張れ私!」


マディは葛藤していた


準備は整った


大蛇を倒し、その口を広げた

人 1人が入れるくらいの…


(私の推測が正しければ、きっといけるはずにゃ…いけるはずにゃんだけど…うぐぅ)


マディの推測は酷く単純明快なものだ

靄に取り込まれた自分は死んでしまったが、ならば、この洞窟の生物はどうなる?

この洞窟がもし、奴の寝ぐらなら’他の生き物がいるわけがない’そう思ったのだ


そして この大蛇なら、自分が中に入っても十分な大きさがある


’自身が大蛇の中に入れば、靄から守られるのでは無いか?'


我ながらとんでもない発想だったが、可能性はある


あるにはあるが…


(ぬめぬめのどろどろにゃ…)


大蛇の口には体液がしたたり、その濃密さを物語っている、ここに入れば粘液まみれになる事は必死だろう


しかし、時間も無い

靄がマディの元へ届くのは時間の問題だ


「ええいっ、ままにゃあああ」


ずむり、と右足から大蛇の中へと入っていく、ずみゅみゅと嫌な音を立てながら尚も体を沈めていく、大蛇に自分から喰われるなんて、世界中探してもこんな物好きはそうはいないだろう


(ふにゃぁぁぁ、気持ち悪いにゃぁ…)


しかし、こんな所で立ち止まっている訳にはいかない


數十分かけて、丁度 頭まで潜り込んだ時


スアァァァ


と、一陣の風が吹いた


(きたにゃ!)


意を決して大蛇の中へ潜り込む


(靄が散るのはそんなにかからないはずにゃ、奴が洞窟から飛び立つまでのほんの数分、我慢比べにゃ)


どれくらい経っただろうか、マディは大蛇の口の中からひょっこりと頭を出して周りを見渡す


実際には数分かもしれないが、マディには永遠に感じられた時間がやっと終わったのだ


「っっいやっったぁにゃあああ!! もうこれ不意打ちとかにゃいよね? クリアーにゃあぁあああ!」


自身の推測が当たった喜びと、死の連鎖から逃れられた喜びから歓喜の声をあげる


(さっさと水辺まで行って、こんな所 おさらばするにゃん)


全身は粘液でベトベトだがそんな事は気にしてはいられない、いられない…が、もし余裕があれば水浴びでもしようかなと考え、その場を後にする


(お日様が恋しいにゃ…)

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