表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/98

第5話 金のなる石

「ふぅ・・・」

 

 なんとか生き残った、正直かなり危なかった

 

 いやマジで死ぬかと思った

 なんだよあれ、異世界に来て数時間でドラゴンとエンカウントするとか、ベリーハード通り越してもはやヘルモードだぞ

 

 初見しょけん殺しなんてもんじゃないだろ

 ゲームだったら「あ、これ負けイベントだわ」って思うわ

 

 それにしても、あのスロットマシン・・・少し真面目に調べてみる必要があるよなぁ

 どう考えてもドラゴンを倒せる魔法を選んで発動してたし・・・

 そもそも、威力あり過ぎる あんなもん個人がぶっ放せるなんて普通あり得ないだろ、チートって言われればそれまでだが、はっきり言って怖いわ!

 

 スロットが初めて発動したのは俺がルークに吹っ飛ばされて空中に投げ出された時だろ

 で、この時は空中で自分が停止するという魔法を発動したと

 次がドラゴン戦・・・これに共通しているのは、俺が望む事もしくは俺が危機から助かるって条件でいいのかね・・・?

 ということはマシンは状況に最も適した魔法を選んで発動してくれるってことになるわけだが

 

 マジか・・・やっぱり考えれば考えるほど結構なチートじゃねぇか・・・いやそのほうが助かるけど

 

 だが、コインの事もある

 初めは25枚、空中停止魔法で22枚に減ったが、さっきのドラゴンで増えたのか今は40枚ある、アタリを引いた事で増えたんだろうけど、アタリがあるって事はハズレもあるって事だよな、うーむ

 

 あんまり無闇に使わない方がいいんだろうな・・・コインが無くなったらスロットが使えなくなる可能性もあるし、よし基本的にはマシンは投げる方向で使おう

 

 よくよく考えた結果、凶夜は変な方向で決心を固めた

 

 ドドドドドドドッ

 

「なんだこの音・・・?」

 

 バッ

 

「キョーヤ!」

 

「うおっ」

 

 ミールが全力で凶夜に体当たりをして抱きついてくる

 それに半ば踏ん張る形で答える凶夜

 ミールは腕にしがみついているため、凶夜の腕に胸が当たる

 

 おぉ・・・これは!・・・うん、無いな

 

 無い胸のため感触はあまり感じなかった、残念

 

「むっ!」

 

「へっ?」

 

「キョーヤ!今、失礼な(こと)考えたでしょ!」

 

「い、いやいやいや!思ってねーよ、いやぁーミールが無事で本当によかった!」

 

 顔に出ていたのか、ミールが鋭いのか、ともかく全力で話をそらす凶夜

 

「ぶもももも!」

 

「お、おぉ!ルークもよかったな!」

 

 おまけ扱いで不満そうなルークも元気そうに凶夜にタックルしてくる

 こいつには吹っ飛ばされてばっかりだな

 

「本当に、どうなるかと思ったよ・・・キョーヤ、生きててよかった、本当・・・うえぇぇぇぇん!」

 

「ちょっ、泣くなよ!大丈夫だって、このとーりピンピンしてるからさ」

 

「ぶもっ!?」

 

 腕をぶんぶんと振り回し、己の無事をアピールし、ついでにルークを叩いて囁かな仕返しをする凶夜

 すぐさま反撃され、2メートル程吹っ飛ばされる

 

 いてて・・・、それにしても・・・あらためてドラゴンの死骸に目をやるが

 

「あんなの、よく倒せたなぁ自分でもビックリだ」

 

「うん・・・キョーヤ凄かったよ、あんな魔法見たこと無い・・・あっ」

 

 ミールが、はっとした顔でドラゴンの死骸を見る

 

「魔石!」

 

「魔石?」

 

「そう、魔物の体内にあるんだよ、あんな大きなドラゴンだったらもの凄いモノが穫れるよきっと」

 

 魔石か・・・よくRPGとかであるな、つーか昔やったゲームでそんなんあったな、魔石を集めて武器作ったり魔法を開発したりして魔王を倒すやつ・・・あれ最後はどーなったけな、うーん

 

「キョーヤ!」

 

「おおぅ、すまんボーッとしてたわ」

 

「もー、早く行こうよ!」

 

 ミールはルークに跨がりドラゴンの死骸の方へ走っていく

 凶夜がドラゴンの死骸にたどり着くと既にミールが頭辺りをバラバラにしていた

 完全にグロ注意である

 

「うへぇ、お前よく平気だな」

 

「?、解体の事なら村じゃ10歳にもなると親の手伝いでやるからコレくらい普通だよ、それに解体って言っても、キョーヤの魔法でもう結構バラバラだしね」

 

「そ、そうか、10歳で解体を・・・」

 

 改めてここが平和な日本じゃない事を痛感する

 

 やっぱり異世界なんだよなぁ、そこは今更だけども

 そんなことを考えてるうちに、ドラゴンの解体が終わりミールの手には拳大こぶしだいの美しい虹色に輝く球体が握られていた

 

「凄い、凄いよキョーヤ!こんな魔石見たこと無い・・・」

 

 嬉しそうに、はしゃぎまわるミール

 

「そんなに珍しいのか、よかったな・・・」

 

 言葉とは裏腹に凶夜は魔石に言いしれぬ不安を感じていた

 

 俺はあの魔石を”以前に見たことがある”

 ただし、ゲームの中でだが、中ボスクラスのドラゴンを倒して手に入れるアイテムでアイテム欄には確かに虹色の魔石と表記されていたはずだ

 

 凶夜は思案する

 

 これは偶然なのか・・・?

 それとも・・・いや、まだこれだけじゃ何とも言えない

 もし、ゲームの通りだとしてもここが何処かは分からない、仮説を立てるならゲームを作った奴が異世界出身とか・・・もしくは俺がゲームの中に入ってしまったとか

 実際の俺は意識不明の重体で、ゲームの夢を見ているとか・・・

 

 いや、止めよう考えてもしょうがない

 それにこれが夢である保証なんて何処にもない、この世界で死んだら死ぬモノと思って行動した方がいいだろう、希望的観測なんて捨てるべきだ

 

 凶夜は自信の行動方針を決める、この世界で生き抜き、元の世界に戻るために・・・

 

 元の世界・・・ねぇ

 

 と、思ったが元の世界に戻っても碌な事は無さそうだなと思い直し、異世界ライフを満喫する方向で行くことにした

 

 うん、それがいい

 

「まぁ、とりあえずはミールのボルット村ってのに行ってみますか」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ