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第52話 ギルドマスターって薄情者だな!

ざわざわ


シ・ハイニンの声を皮切りに、証人と呼ばれた者たちがぞろぞろと入廷してくる


「おいおい、嘘だろ…」


そこには見知った顔が揃っていた


と言っても、路地裏でぼこぼこにしたゴロツキや、自警団の団員…に扮した教団と思しき奴ら


「やっほー」


と、陰鬱な表情で手をひらひらさせる

フォリンの姿もあった


これはまずい・・・、フォリンがいるのは不幸中の幸いと言えばそうなんだが



「ーーーそして、あなたは被告人から暴力を受けたと」


「ええ、路地裏の掃除をしていたら突然・・・」


「異議有りぃぃぃ」


「被告人、今は証人が発言をいているんですよ?異議はちょっと」


レッドが笑いを堪えながら、指摘をする


こいつ、さっきからなんなんだ

絶対何か知ってて楽しんでいる感じがする


「その通り、異議は認めません」


レッドに賛同するようにライムが続く


「これは旗色が悪いですね」


「キョーヤ死んじゃうの?」


こいつら・・・


「さぁ、続けますよ」


続いて、自警団の団員(教団の人間)と名乗る証人が強い口調で発言を始める


「俺たちの団長はこいつにっ重傷を負わされたんだっ、家族だっていたのに働けなくなった団長を嫁は見捨てていっちまった、こんなこと人間のすることじゃねぇ」


これが演技なら100点満点だろう

傍聴席からも抗議の視線が凶夜へと向けられる


マークの野郎・・・生きてたのかってのが

正直な感想だけど


だがこれは非常にまずい状況だ


なんせ、これは嘘ではない

マークが魔王誕生に加担していた背景を知っていれば決して責められる事ではないと思うが、それを証明する手段がないときている


・・・いや、まてよ?


フォリンがいるじゃねーか


ここは一発あいつに頑張ってもらうしか俺が助かる方法は無いな


そう思い、次の証人であるフォリンへ目線を写し、合図を送るが


ふるふる


フォリンはそれを見て

凶夜の意図に気がついたのか苦笑いをし

その後、まるで自分には期待するな、とでも言うように力なく首を横に振った



えっ?



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