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第36話 戦いの行方と狂女の咆哮

「くそっ、どーなってやがるっ」


何回もスロットを呼び出し、ボタンを押すが尽く目は外れていく


遂に、残メダル数が20を切ってしまった


1回転で3枚消費する事を考えると

ボーナスが引けない場合、回せるのはせいぜい6回ってとこか・・・


いよいよまずいな

スロットを失ったら、俺に攻撃手段は無い・・・事もないけど

スロットマシン自体を投げてもかわされるんだよね、全く当たらん、アプリ・・・お前は中国雑技談か何かか


そして奇声を上げながら躱していく様はちょっと怖い


アプリは狂った様に笑い、両手を空に向ける


「やはり、やはりぃぃぃ、私の見立てに間違いはありませんでしたわぁっ! でもぉ、まだ・・・そうですわぁ、貴方ちょっとお相手してあげなさいな」


アプリの命で入り口で待機していた男が凶夜に対峙し、咆哮する


「がぁぁぁぁぁぁ」


目の前の男は、まるで某格闘漫画の主人公の様に両手を腰に当て気合を入れると

みるみるムキムキになり、服は盛大に破れ、顔と腕の太さが同じくらいという出鱈目な風体に変貌していく


「まじでか・・・っ、それなんか見たことあるぞ」


男は無言のまま、凶夜目掛けて突っ込んでくる


「話も通じそうにねぇな」


「・・・」


くそっ

スロットはさっきから使えねぇし


ステップで男の攻撃を躱す


凶夜がいた場所に男が突っ込み、豪快に地面が抉れる


「ひぇ、動きは直線的だから回避するのは難しく無ねぇけど・・・あんなんくらったらバラバラになってしまう・・・」


二度三度と追撃してくるが、ギリギリのところで躱し続けるが、そうこうしているうちに、じわじわと壁際に追い込まれていく


「きりがねぇ、ていうかもう後もねぇえええ」


「ふふふ、キョウヤ様ぁ、逃げてばかりでは・・・というよりもう逃げられませんねぇええ、どうですか? さっきのスロットというものを使ってみては?」


「何言ってやがる、さっきから一回も成功してないんだぞ! ていうか、お前がこの男を止めてくれればいいだけなんですけど!」


「あら? 私ぃ強い男が好きですのでぇ、その愛の信徒如きに負けるようであればキョウヤ様は残念ですが死んだと思う事にしますわぁ」


「ていうか死ぬからね! 今まさに! 後悔すんなよ!」


「大丈夫ですわぁ、魔王様の血肉として蘇生させて差し上げますからぁ、さぁ やぁーーっておしまいぃ」


「お前それ、生贄じゃねーか!」


だけど、そうだな、どうせ死ぬならスロットのメダルを使い切ってからってのも悪くはねぇ


いや、死にたくねぇけど! 死にたくねぇけど! これ絶対逃がしてくれる感じじゃないし!


「スロットォ!」


出現したスロットのレバーを叩き、勢いよくボタンを弾いていく


あぁ、神様! スロットの神よ! 俺に力をぉぉぉぉおおおお!


・・・いや?


「って、よく考えたら俺が命乞いするのは可笑しいじゃねーか! なんで俺が、神に祈らなきゃならんのだっ そっちだろ、悪党が! お前等が! 俺に追われて命乞いするべきだろーがぁぁぁ!」


タンッと最後のボタンが弾かれる


「そ、揃った!?」


スロットマシンのアイコンが輝き、フィーバーと無機質な機械音が鳴り、追加のメダルが補充される


炎の柄が揃い、人大の炎球が男の眼前に現れ、男を包み込む


「・・・ぐおぉぉ!?」


尚も男は凶夜目掛けて手を伸ばす


「そのままぁ、灰になりやがれっ」


炎は男を包み込んだまま、膨張していく


「あらぁ、あらあらあらあらあら、キョウヤ様ぁそれは少しやりすぎではないんですのぉ? でも私も見たいですわぁ、綺麗な綺麗な は・な・びぃ」


なっ・・・何を言って・・・


膨れていく炎にアプリが何かを唱える



「ぼん♪」



「!? なんなのお前バカなのぉぉぉ!? スロットスロットスロットォォォ」



瞬間ー



炎が弾け、フロア全体が光に包れる

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