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第30話 ハズレくじはお好き?

 チュー

 

 チューチュー

 

 ・

 ・

 ・

 ・

 

 

「ん・・・何の音だ」

 

 

 チューチューチュー

 

 

「んん・・・頭がいてぇ」

 

 たしか昨日は、そうだ、アプリとお邪魔虫(ミール、クラリ)と飲んで・・・その後、たしか・・・

 

 

 

 

 ーーー

 

「な、なぁ? アプリはなんでそんなに俺に興味っていうか、なんて言えばいいか・・・そう、関わってくるんだ? 自分で言うのもなんだが俺がそんなにモテるとは思えないんだが」

 

 アプリがこちらを信じられないものでも見るような目で見て、少しうーんと唸った後

 

「それは周りの見る目が無いんですわ、私は助けて頂いたあの瞬間からずっと貴方をお慕いしております」

 

 と、ハッキリと断言した

 

 助けた瞬間って、そんないいモンだったかなぁ? まぁたしかに、傍から見たら変身ヒーローが暴漢に襲われていた女性を救ったようにも見えるか・・・

 

 だが凶夜としては、憂さ晴らしに適当なゴロツキをボコすために路地裏を徘徊し、丁度いいのがいたから目的を遂行しただけで

 それを惚れた切欠って言われるとちょっと罪悪感がある

 

「大丈夫、そのうち気づくよ」

 

 と、ミール

 

「気づくってなんだよ」

 

「なんでもなーい」

 

 ぱくりと、つまみの豆を口に放り込む

 

「ええ、キョウヤ様のよさにもっと気づくでしょうね♪」

 

 ミールが呆れているようにアプリを見ているが気にしないことにしよう

 

「キョウヤ様、キョウヤ様」

 

 こそこそと、アプリが耳打ちしてきた

 

「なんだよ」

 

 こちらもなんとなくひそひそと返してしまう

 

「私の贔屓にしているお店があるんですけど、そちらにいきませんか? ・・・もちろん二人きりで」

 

 きたぁぁぁぁぁ、これは合コンであるという、二人でしっぽりのパターンなんじゃないかっ・・・

 

 スロットで言えばトラ柄の激熱演出! ボーナス確定か!

 

「こ、こほん いいぜ、アプリの話も聞きたいしな」

 

「じゃぁ、ミールさんがトイレにいったら」

 

「抜け出そう」

 

 ーーー

 

 

 

 

 って感じで、その後なんかいい感じになった気はするんだが、記憶がまったくない・・・

 俺は童貞を卒業できたのだろうか・・・

 

 チュー

 

 

 ・・・はっ、これはまさか・・・有名な朝チュンってやつか

 

 目を恐る恐る開けると

 

「知らない天井だ・・・」

 

 目の前には灰色の天井が

 

 ちらっと左右を確認すると

 

 灰色の壁が・・・

 

 

「あれ?ここ牢屋じゃね」

 

 ってことは

 

 

 チュー

 

 自分が寝かされていた安そうな骨組みのベットの下を見ると、灰色のネズミが数匹、何かのカスを取り合っていた

 

「やっぱネズミかよ! ちっくしょーーー、うすうす分かってはいたけど、知りたくなかった!」

 

 てか、なんだよここ

 

 あの後何があったんだ・・・まじで

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