日課
「瞬ちゃんよ、いつも言ってるけどここは味噌ラーメンがウリなんだぜ?一度くらい食ってみても損はさせねえよ」
日も落ちた午後6時、ここが俺たちにとっての溜まり場だった。
「おっちゃんさ、瞬に何言ったって無駄だって。こいつ変なとここだわり持ってるってかさ」
そうするといつも店主のおっちゃんはそんなもんかね、と苦笑いしながらカウンターに座ってテレビを見始める。
俺たちもそれに習うようにしてワイドニュースを眺めながらラーメンをすする。
この時間さえあればどんな一日だって良かったと思える。
ここに辿り着くために明日も一日を全うするんだ。
そしてまたここでラーメンを注文しよう。
もちろん醤油ラーメンを。