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アニー・カーティス視点

短いです。

 つつがなく入学式を無事終えたわたしは、そのままカーティス家へと戻り、療養生活を送ることとなった。


 レニーには、不用意に攻略対象者達には近づかないよう、また適度には近づき報告書を出来るだけこまめに送るよう言いつけた。


 レニーは訝しげな表情をしてはいたけど、何のためなのか、の追及はしてこなかった。


 追及してきても、正直に話すつもりはないけれど。


 だって誰が信じると思う?


 前世の記憶を持っていて、しかもここがその前世にあったゲームの世界だなんて。


 まあ、ゲームの世界なのか、それに非常に酷似したパラレル世界なのかは知らないけれど。


 レニーはわたしのすることに理解はできなくても、その行動には必ず意味があり最良の結果がついてくると身を以て知っているから抵抗の意は示しても反論はしないのよね。


 ……つくづく張り合いのない弟ね。


 男ならもう少しこう……。


 まあ取扱いが楽なのはいいけれど。


 ふと、ゲームの中のレニーのことを考える。


 あれは、あんな性格だったのかしら。


 いえ、違うわね。


 では、『わたし』がいることでレニーとアニーの人格、ひいては運命が変わったように、あの攻略対象者達にも『わたしと同様の存在』がいるはず。


 では、それによって変えられたものは何?


 それは、今後のわたしにどう関わってくるの?


 わたしと同じ転生者であるその人は、味方? それとも敵?


「……なんて、ここで考えていても結論はでないわね」


 わたしは溜め息を吐くと、ベッドへ身を横たえた。


 取り敢えずは寝薬とも言うことだし、よく休んでさっさと治してしまわなければ。


 わたしはまだ知らない。


 こらからしばらくの後、レニーから届く報告書を「使えなさすぎる!」と破り捨て、無駄に血圧を上げることになるなど。


 いまはまだ、夢の先のこと……。



アニー視点は恐らくあと1、2回でしょうか(予定は未定)。

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