アニー・カーティス視点
アニー姉さん恋愛どころではない様子。
双子の弟とともに絶対に生き残ってやると決意したわたしは、まずは対策を練った。
レニーの死因は病死。
そして、わたしことアニーの死因は事故死。
ゲームでは二人の死亡時期、直接の原因などはいつどんな状況でかまでは明かされていなかったから、ゲームの世界が開始される学校入学まで気を抜くことは出来ない。
ではまず、レニーの対策。
確かに、わたしと双子の弟のレニーは外見は非常によく似ているが、身体の丈夫さはわたしが勝っている。
前世の記憶によると、幼い頃は男児の方が女子より弱い、ということを聞いたこともあるが……。
であるなら、レニーに対しては体調管理の徹底、これに尽きる。
まずは基本、毎日の生活習慣。
早寝、早起きは必須。
丈夫な身体づくりの為の適度な運動。
血行促進の為の柔軟、体操。
バランスの良い栄養の食事。
間食のチェック。
流行病にやられないよう、それが起こった時には収束までは絶対の隔離。
後はストレスチェック。
でも、心は難しいわね。
目に見えるわけじゃなし。
……健全なる精神は健全なる身体に宿る、という言葉もあるし、身体の健康優先でいいか。
本来はどっちも健全であることを願う、というような言葉が由来なはずだけど、まあそれはそれで。
それから次は、わたし、アニーの対策。
死因は事故死とは、これは病気への注意より難しい。
だって、極端な話転んで頭を打って、だって事故だものね。
となるとわたしの取るべき道は……。
まあまず、慎重に行動すること。
これは、当然として。
後は、強靭な身体づくり。
例えば突然暴れ馬に出くわしたとしても、返り討ちに出来るような。
あ、前世と違って交通手段が馬や牛のこの世界ではない話ではないのよ。
あとは、俊敏な察知能力と反射神経。
例えば頭上から落下物があったとしても、それに気づいて避けられるようになるのが目標。
あとは、武術訓練、水術訓練、馬術訓練……。
危ないからと避けていては万が一の時困るもの。
ああ、ついでにレニーにも仕込みましょうか。
うん、これでいきましょう!
それからのわたしは、弟と自分に過酷な課題を突きつけ、すべてをクリアしていった。
ついでにカーティス家の財政管理の見直しもしてみたけど、ここは割愛。
簡単に言うと、最初は子供の言うこととあしらわれたから腹が立って、完璧な事業計画運営プランを父に提示したら、父はともかく父の有能な部下の目に留まり、そこから父へ進言。実際にその通りにしたらそれが大当たり、カーティス家の財政もほっくほく。
まあ、それだけの話よ。
いつしか弟のレニーがわたしのことを化け物でも見るような目で見るようになっていたけれど、わたしは気にしないわ。
だって、すべては死亡フラグを潰す為に必要なことだもの。
むしろ、感謝して欲しいくらいだわ!
エレナさん視点と違って作中の時間はチャキチャキと進めてまいります。
現実の時間の更新速度が遅れてますことは、お詫び申し上げます。




