従兄弟登場! なのです
やっと一人目登場です。
「ところで、おまえの従兄弟を紹介しよう」
グランパはそう言うと、扉の方に向かって声をかけた。
「ニール、入ってきなさい」
そう声をかけられて姿を現したのは、小さな男の子でした。
年の頃は、わたしより少し上のようです。
が、わたしはその男の子が釘づけになりました。
だって、だって。
ちょう! ちょうちょうかわいいー!
否、かわいいと言いうか、そのサイズなのでかわいいであってると思うけど、綺麗!
髪はさらっさら。
淡い銀髪。
切れ長の涼やかな瞳。
その目の色は淡いアメジストのような輝きを放ってる。
肌の色は透けるように白く。
その容貌たるや、超絶神に愛された結果の賜物。
う・ら・や・ま・し・いー!
なにそれなにそれ!
わたしもそれがよかった!
わたし女の子!
この子男の子!
だったら美貌は女の子にあったほうが有効活用できるはず!
ずーるーいー!
と、わたしが心の内で地団太踏んでるのを知らず、ママさんが嬉しそうに声をかけた。
「まあ、あなたがニール? 会いたかったわ。わたしはエレインです」
ママさんにそう声をかけられた男の子は、スッとお辞儀をした。
「初めまして、叔母上。わたしがニール・エルハランです。わたしの方こそ、噂に高い叔母上にお会いできて光栄の極みです」
んん?
あれ?
今この子が話した?
えと?
この子いくつ?
「まあ、もうすっかり立派になっているのね。ニール、いくつになったの?」
「はい。四歳になります」
「まあ、うちのエレナと一つしか違わないのに、すごいわ。お父様、これで公爵家も立派な跡継ぎに恵まれて安心ですわね。姿もお義姉様によく似て、とても可愛らしいわ」
「ふふ、そうだな」
「そうですね、しっかりされてて感心致しました」
大人達がそう言ってるのを横で聞きながら、わたしは再度ニールを、つまりはわたしの従兄弟をじっと見てみた。
すると、ニールもわたしをじっと見返しました。
んーん?
なんか見たことあるような……。
あれ?
淡い銀髪、アメジストの瞳。
公爵家の跡取りの、ニール・エルハラン。
ニール。
銀髪のニール……。
……あ――――――――!
思い出したです!
思い出したですよ!
ニール・エルハラン!
これは!
これは間違いなく、ゲームキャラクターなのです!
しかし攻略対象者計何人にするかはまだ未定です。