ニールの紹介いくですよ
エレナさんの紹介、何か一人一話方式になりそうです。
エレナ・クラウン、求められたなら応えるのみですよ、おー!
ということで、自己紹介。
思わぬ状況になりましたが、本人達に代わりまして、無事にそのお役目引き受けるのですよ。
では、まず……。
「ニール兄様、からですね」
わたしがそう言うと、みんなの視線はニールへの向けられました。
ニールはじっとわたしを見ています。
嫌ですな、ニール。
そんなに気にしなくても、変なこと暴露したりしませんよ。
「ニール・エルハラン。わたしの従兄弟で頼れるお兄ちゃんなのです」
ん? 視界の端でほっと胸を撫で下ろしているラスティ。この場でその動作、意味不明なのです。
「言わずと知れた、エルハラン家の跡取りなのですよ。エルハラン家はうちのママさんの生家なのです。 エルハラン家のみなさんも、とってもいい人ばかりなのです」
だからフィル様、嫁いできても安心安全なのですよ。
わたしはしっかりと嫁入りアピールポイントを強調しておきます。
だってニールのお相手ならわたしのお姉ちゃんになるのも同然なのですし!
「頭もすっごくよくて、博学なのです」
大概の質問に一発で答えてくれますしな。
「お仕事もきっと上手にこなすので、エルハラン公爵家もきっと安泰なのです」
アピール、アピールっと。
「あと、顔もとっても綺麗です。髪もサラサラ、肌はツルツルで触り心地もばっちりなのですよ」
将来生まれてくる子供も天使のような子が出来ること請け合いなのです。
……羨ましいですな、その子。
「あと、無表情に見えて一見怖いかもしれませんが、その実とってもとっても優しいのです」
いつもわたしにお菓子運んできてくれますしね。
美形の無表情は威圧感オーラハンパないですが、まあその辺は慣れですな、慣れ。
「だから、フィル様。どうぞニール兄様とも仲良くして下さいね?」
はい、〆はこれなのですよ。
ちょっと上目遣いでおねだりポーズなんかもしてみるです。
「ええ、わかりましたわ。エレナは、本当にエルハラン様のことが大好きですのね」
ん?
何か期待してた回答と少し違うですがな。
お前も何か言え、とニールを見てみれば、その肝心のニールは片手で口元覆ってるし。
んー?
まあ、いいか。
では、次は……。
ジェレミーいくですか。
次回はジェレミーです。




