自己紹介ターイム! なのですよ
ますます更新スピードが遅く……、すみません。
ジェレミーのいれてくれたお茶が全員に配られたことを確認し、わたしはこほん、と咳をひとつ。
「では、まずは自己紹介といくのですよ!」
そう意気揚々と言ったわたしの言葉に、王子がぼそりと言いました。
「……とは言っても、僕とニールとフィフィルティール嬢は今更自己紹介不要だよねー」
なんと!
「まあ、そうですね。殿下とニール兄様、フィッツグラットフェルト侯爵令嬢は一年前からこの学校に在籍しているのですし」
「それもそうだけど、その前からの顔見知りでもあるねー。まあ、うちのディラン王家とエルハラン公爵家、フィッツグラットフェルト侯爵家はそれなりの繋がりもあるし?」
「直接お会いするのは初めてですけれど、もちろんグランフォード侯爵家のラスティ様、クラウン伯爵家のジェレミー様も以前から存じ上げておりましたわ」
なんとなんと!
みんなの言葉をうけて、しゅんとするわたしに、ラスティが慌てたように声をかけてきます。
「だ、だけど初めて会ったのは本当なんだからやっぱり自己紹介すればいいんじゃないか、な!?」
「自己紹介くらい何度だってすればいいだろう」
少し機嫌が悪そうなニールもそう言いました。
何故に機嫌悪いですか。
わたしの段取りの悪さですかそうですか。
「まあ、いいけどね。でも普通じゃつまんないかなー」
おい王子。お前は自己紹介に何を求めているですか。
「あ、そうだ!」
王子がぽんっと手を叩きました。
「エレナ、君が紹介してよ」
「はい?」
「だーかーら、君の目から見た僕達、君の目から見たフィフィルティール嬢の紹介。あ、もちろんエレナ、君自身の紹介も忘れずにね? で、いいよね? 自己紹介」
なんですと!
「ふむ、それは面白そうだな」
「エレナ姉様、正直にね」
「エレナから見た俺……、気になる」
「エレナ……。呼び捨てですのね。殿下、さすがにレディに対してそれは……」
「いいのいいの、だってニールにとって妹みたいな存在なら僕にとっても妹だし」
「それはどういう理屈ですか。……でも、妹として見ていらっしゃるのね、そうですの……」
「殿下、エレナはあなたとはまったくこれっぽっちも関係ない赤の他人ですので、親しげに振る舞うのはおやめ下さい。迷惑です」
「ニール兄様、さすがに殿下に対してそれは……」
「あー、いいのいいの。これがニールの僕への親愛の証だから」
「は? 親愛なんて塵ほども持ち合わせてはおりませんが」
「エレナ……、俺のこと、どう言ってくれるんだろ」
ニール以下、王子の発言にみな様々な反応を見せます。
だけどあれ?
はにゃ?
どうやら、みんなの自己紹介、わたしがしなければいけないようです。
しかし、自己紹介って、こうゆうものでしたっけ?
というか、すでにそれは自己紹介ではないのではないでしょうか???
だけど年末まではこの調子かと。
ご了承お願い致します。




