会話ができるようになりました
幼児編が意外に楽しく話が進みません。
「はい、あなたのお名前は?」
ママさんが質問です。
「あい。えれなでしゅ」
答えます。
「はい、よくできました。いい子ですねー」
褒められました。
「あふふー」
図に乗ります。
「では、わたしは誰でしょう?」
ママさんが質問です。
「あい。おかあしゃまでしゅ」
答えます。
「はい、よくできました。いい子ですねー」
褒められました。
「ぷふふー」
図に乗ります。
「あなたは何歳ですか?」
ママさんが質問です。
「あい。もうしゅぐしゃんしゃいになりましゅ」
答えます。
「はい、よくできました。いい子ですねー」
褒められました。
「くぷぷー」
図に乗ります。
「あなたの好きなものはなんですか?」
ママさんが質問です。
「あい。あまいものとくだものでしゅ」
答えます。
「はい、よくできました。いい子ですねー」
褒められました。
「ふにゅふー」
図に乗ります。
「では、わたしは誰かな?」
それまで横で見ていたパパさんが質問です。
「あい。おとうしゃまでしゅ」
答えます。
「……うん、そろそろいいかな」
ん? 返ってきた反応が予想と違う。
「ぶぶー」
褒められなかったのでむくれます。
「まあ、女の子がそんな顔しては駄目よ? そんな顔もかわいいけれど」
ママさんがたしなめる。
「ああ、お父様が返事をしなかったから怒ったんだね? ごめんね、エレナ」
パパさんがそう言って、頭を撫でてくれた。
「あーい」
機嫌はすぐに復活。
パパさんの手は大きくて気持ちがいいですなー。
「エレナもだいぶ成長したし、会話も成り立つようになったからそろそろかな」
パパさんがママさんに話しかけた。
「まあ、じゃあ……」
ママさんが嬉しそうに手を合わせると、わたしに向かってにっこりほほ笑んだ。
おうっ、女神の微笑です。
あまりのまぶしさに目がくらみそうですよ。
「エレナ、よかったわね。お母様のお父様、つまりはあなたのおじい様へ会いにいけるわ」
「おじーしゃま?」
ん? 隔世遺伝のもとにお会いできるとな?
それはぜひ一見したいです。
わたしのもとを(涙)!
次回は少し進展アリ? でしょうか。