ゲームと違うことに気がつきました
おまたせしました。
ただ少し更新ペース落ちますのでご容赦ください。
わたしはエレナ・クラウンです。
乙ゲー世界に転生してしまった模様。
その役柄が悪役令嬢だった為、その役割を果たすべく奮闘中。
自分に与えられた役割はきちんと果たさなければならないのですから。
ここまでで登場してきた攻略対象者は三人。
一人目はわたしの従兄弟のニール・エルハラン。
二人目はわたしの義弟のジェレミー・クラウン。
三人目はわたしの婚約者のラスティ・グランフォード。
なんか全部に、わたしの、という所有格がつくですよ。
わたしは頑張ったつもりです。
ニールにはわがままに、ジェレミーにはいじわるに、ラスティには傲慢に。
これが、エレナ・クラウンの基本スタイルのはずだから。
だけど、ニールにわがままを言うと、わたしを頼ってくれるんだねと喜んで叶えてくれます。
ニールは本来は迷惑そうにするはずなのに。
また、ジェレミーにいじわるすると、僕にかまってほしいんだねと喜びます。
ジェレミーは本来は傷ついた顔をするはずなのに。
そして、 ラスティを傲慢に見下そうと木の上に登ろうとしたら、これだから俺がいないとと止められ心配されました。
ラスティは本来はわたしを嫌うはずなのに。
おかしい、何かがおかしい……。
三人のゲーム上での性格を見直してみましょう。
まずはニール・エルハラン。
ツンドラニールと言われたくらい、容赦ないお人です。
基本は無口・無表情。
まあ、無表情ではあるし、口数も少ないのは確かです。
が、性格。甘さのまったくない、ツンドラブリザード。
確かに怒るとそういうところもありますが。
わたしにたいするニールの態度は、まさしく逆の砂糖菓子のような甘さです。
あれ?
次はジェレミー・クラウン。
繊細な天使のような男の子。純真無垢で傷つきやすい、優しい少年。
確かに、一番最初の印象はそうでした。
両親亡くしたばかりというのもあって、今にも消えてしまいそうな儚さをもってたですよ。
だけど、今は。
え? 黒くね? 神経ずぶとくね? ちょっとヤンデレ入ってるよね?
に、なってます。怪我とか病気とか、死に結びつく部分でちょっとトラウマになってる部分はあるようだけど。
あれれ?
最後にラスティ・グランフォード。
傲慢な俺様男。ワイルド・ゴーイングマイウェイ。
第一印象はクソガキでしたが、確かにあのまま育てばゲームのような性格なったと思います。
だけど、ニールとジェレミーにやり込められ、今ではすっかり俺様気質は遠ざかってます。
ちょくちょく家にきてますが、その度に、転ぶから走るな、落ちるから高いところに上るな、腹こわすから食いすぎるな、相手を勘違いさせるからやたらと触るな抱きつくな(意味わかりません)と心配性な世話焼き兄ちゃんとなり果てました。
あれれれ?
わたしは気がつきました。
だいぶ、ゲームの世界と違いませんか?
後数話で幼児編終了です。




