婚約者が出来ました
婚約者登場。
突然ですが、わたしに婚約者が出来ました。
それは昨夜のこと。
家に帰ってきたパパさんが、わたしを見るなり言いました。
グランフォード侯爵家のラスティとの婚約が決まった、と。
それを気いたジェレミーはその場でかたまりました。
それから魂抜けたような状態になったままで復活した様子ないけど、大丈夫ですかな?
わたしと言えば、まあアリかな、と思いましたですよ。
だって仮にも伯爵令嬢。
婚約者の一人や二人はいてもおかしくありません。
……いや、二人はおかしいか。
あと、今回初めて知った情報ですが、婚約と結婚について。
結婚は教会に届け出を出して認められるものですが、貴族の場合は別途王宮へ届け出を出してOKをもらわなければなりません。
まあ確かに、力関係のバランスも大事ですからね。
で、婚約ですが。
これは二通りあるとのこと。
一つはやはり王宮に届け出を出して、承認を得るもの。
これの強制力は大きく、破棄をするのは大変だとか。
もう一つは親同士の口頭約束。
これは一応婚約者扱いにはなりますが、強制力はさほどないそうです。
片方が否を言い出せば、大体白紙に戻すことも可。
醜聞にもならないそうです。
いわゆる互いが互いのキープ君、キープちゃん、という感じでしょうか。
もしくはゆるーい感じの許婚?
そんなんで婚約者の意味があるかと言うと、はて、どうなんでしょう?
今度ツンドラニールにでも聞いてみるですか。
あいつはよく知ってそうなのですよ、うん。
そして、今回それを聞いて思い出したことがあります。
彼の名は、ラスティ・グランフォード。
そう、そうなのですよ。
確か、攻略対象者なのですよ。
三人目なのです。
しかし。
従兄弟のニール。
義弟のジェレミー。
婚約者のラスティ。
わたしのまわりの身近な人間多すぎではないですか?
ちなみに三人の攻略者とも、わたしが障害なのですよ。
確かにあのゲーム、逆ハールートないからおかしくないっちゃーないですが。
ゲームの中のわたし大忙しです。
ゲーム製作会社へもの申す。
まとめてお得! 一人でじゅーぶん! だって製作費安上がり! そんな安易な考えはどーかと思うのですよ!
しかし今回も例にもれずスローテンポ。
名前だけの登場でした。




