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歩きはじめました

この話は続けて書いていけそうです。わりと書きやすいから。

「あらあら上手ねえ、あんよが上手」


 そう言ってママさんが手を叩くのでわたしはよちよちと歩いて近づいていく。


 ママさん、やっぱり美人だ。


 儚げな美人さんだ。


 見ているだけで癒される。


 美人は正義だ。


 わたしはママさんの子供に生まれて嬉しい。


 ちなみに仕事へ行ってるパパさんもカッコよいですよ。


 パパさんはママさんよりも豪奢な金髪の持ち主で、瞳の色ももっと濃いブルー。


 容姿も線の細い正統派美人! って感じ。


 なんかパパさんもママさんも同系統の美人さんです。


 ふふ、わたしもこうなると楽しみですな。


 きっとふたりの子供ならミラクルパーフェクトプリティーベイベーに違いないのですよ。


 まだ鏡見てないけど、絶対に間違いなし!


 でもわたしは楽しみは先にとっておくタイプなのでまだ我慢。


 ふっ、将来わたしはどんな女性になるのか。


 このママさんとあのパパさんの遺伝子を足して2で割ったわたし。


 ううん、考えただけでぞくぞくするー。


 わたしがそんなこと考えてるとも露知らず、ママさんは楽しそうに手拍子を打っている。


「はいはい、その調子。本当に上手ねえ」


 ママさんは褒めて育てるタイプらしい。


「あう!」


 ふっ、当然ですよ。


 わたしがただの赤子と思ったら間違いなのですよ、だってわたしは転生者。精神年齢は……、えっと、いくつだっけ? まあいいや。とにかくただの赤ちゃんじゃあないってことです、えっへん。


 ぐら。


 お?

 

 ばたん。 


 ママさんのおだてにのって、踏ん反り返りながらよちよち歩いていたら、後ろへすっころんだ。


 もろ頭からいったですよ。


 赤ん坊は頭に比重いってるから、当然っちゃ当然だけど。


 オゴレルモノハヒサシカラズ。


 倒れる瞬間、ふとそんな言葉が浮かんだ。


「きゃあ、大変。大丈夫!?」


 慌ててママさんがわたしを抱き起した。


 ふっ、もちろん。わたしは、ただの、……ふえ。


「あううううううううー!」


 ……痛いものは痛いのです。


 美人で優しいママさんの豊かな胸に抱かれ、わたしはしばらく大泣きをした後安らかな眠りの世界へと旅立ったのでした。


 細くて華奢なのにこのバスト、永遠の謎ですな。


 ねむねむ。

なんかこの主人公、低スペックどころか残念臭が……。

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