レニーとの打ち合わせ開始ですよ
しばらくダンス・パーティ回が続きます。
「却下」
はうっ!?
その言葉にわたしはピシリとかたまったのです。
ちなみに今がどういう状況かというと、学校のカフェでレニーと打ち合わせ真っ最中なのです。
寮は異性は入れないとのことで不可。
密室も男女二人では憚りがあるとのことでNGなのだとのこと。
んー? 憚りってなんですかね。
そんなわけで残りの選択肢は空いてる教室か、こーゆー人目オープンはカフェなどに絞られてくるわけなのですが……。
どうせなら小腹がすいた時にいつでも注文オッケーなカフェのがいいと、ここになったわけなのです。
まわりを見渡しても、似たようなペアがちらほら見受けられますしねー。
あ、ジェレミーとアニーも違うテーブルで打ち合わせ中なのです。
四人で待ち合せて、集合後に二対二に分かれたのですよ。
声が聞こえてると気になって助言や手助けをしたくなるからって少し離れた席にあえて座ったのです。
声は聞こえないですが、姿はバッチリ見えてるのですよ。
レニーは少し気まずげな感じでしたが、挨拶したら割と普通だったです。
お悩み事は解決したんですかね。
でもまあ今日は本題があるわけなので、そこは触れないことにしたのですよ。
違うこと考えてると、ついつい本題忘れてしまいますからね、わたしのこの脳みそは……。
それでレニーと待ち合せたわたしは特大パフェを注文した後、意気揚々と自信作のドレス案が描かれたスケッチブックをレニーに差し出したわけなのですが……。
ぺラリとページをめくって口を開いたレニーの一番のセリフが先の「却下」だったのです。
「あり得ない」
二言目。
「何でよりにもよってこんな」
三言目。
「まず色からしておかしい。黒ってなんだ。喪服じゃないんだし。似合うならまだしも……。どう見ても基本ベースはパステルカラーだろ、君は」
四言目……。
いや、単純に悪役令嬢ったら黒とか赤とか紫かと思ったのですよ。
「しかもこの露出の高いデザインも、なに考えてるのか。品がないことこの上ない。そもそも自分の体型考慮して考えた? どうやって着こなす気だった? これじゃ肩はずり落ちるだろうし、胸元はガバガバになるだろうし、腰は布があまりまくるだろう」
五……。
あ、悪役令嬢だったらこんな、なイメージで……。
な、なので自分の寸胴体型完全に頭から抜けてたですよ……。
「それから……」
その後もレニーからの容赦ないツッコミが止むことはなくグサグサわたしの軟弱ハートに突き刺さるのでした。
おなじツッコミでも女性で年上のフィル様にされるより、異性で同い年のレニーにされる方が数段堪えるのです……。
すでにわたしのハートはライフゼロなのですよ……。
本日で7日連続更新は終了です(他のタイトル含め)。
次回更新は近いうちにまた、でよろしくお願い致します。




