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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

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アタオカTS転生令嬢ダンジョンスプラッター

掲載日:2026/07/15

チ チチリ テ リリ リ チ チチリ テ リリ チ ——


ダンジョンの洞穴に響く。

金属棒を引きずる音。


アタオカ血塗れ令嬢のお通りだ。


俺、青鷹弾児アオタカ・ダンジ。

高校2年の夏、ノーヘルバイクでスイカ畑に突っ込んで多分死んだ。

目覚めたら異世界へ転生していたんだ。


武器を担いでダンジョンへ潜り、モンスターを狩る世界だ。


そこで貴族令嬢と言うのになってしまった。


チ チチリ テ リリ リ チ チチリ テ リリ チ ——


名をケラフィム・バッケンレコード


仇名をアタオカ血塗れ令嬢と言う。


理由はコレだ。


うがぁあああああああ!


棘付きの愛棍、命名スプラッターを振り回す。


パッキャン!


軽い音を立ててスイカが吹き飛ぶ。


赤い果肉と果汁が飛び散った。


かぐわしき甘い香りが辺りに漂う。


今叩き割ったばかりのスイカを拾い、今日初めての食事にありつく。


緑と黒との内側にあかく、みずみずしい果肉を夢中でむさぼる。


シャクリ シャク シャク シャク——


渇ききった喉を癒す甘い香り。


くちからあふれ零れ落ちる果汁


ガツガツと丸々1個を食べ尽くし、やっと人心地がついた。


ほとんど1日ぶりの食事だ。


俺はスイカしか食えない。


多分頭がイカれてるんだと思うが、どうしょうもない。


チ チチリ テ リリ リ チ チチリ テ リリ チ ——


スプラッターを引きずりながらダンジョンを出る

みちゆくスイカどもが、黒と緑の丸い頭を引きつらせながら道を空ける。


ダンジョンへ入りスイカ1個を貪り豪邸に帰って寝る

コレが俺の日課、生きるためのルーティーン。


ダンジョン以外の所でやったら――。

だめだ、怖くて考えたくない。


専用の送迎馬車まで歩き、乗り込んでその場で倒れこむ。

腹いっぱいで寝られる貴重なひとときだ。


伯爵家の別宅でシャワーを浴び、身体にこびりついた果汁と果肉のかけらを流す。

本家には帰ってくれるなと厳命されている。


我ながらいいプロポーションだと思う。

前世ならこの姿を見ながら何度かティシュを使うだろう。


まぁ今は自分の身体だからどうにもならんがな。


バイクで突っ込んだスイカ畑、ノーヘルでスイカに頭突きした瞬間が前世の最後の記憶。


チ チチリ テ リリ リ チ チチリ テ リリ チ ——


俺はアタオカ血塗れ令嬢。

スイカしか食べられない女だ。

夏なのではじめてホラー書いてみました。


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