表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっさんテイマー~趣味のキャンプ飯を間違ってダンジョンでやったら魔物に懐かれました〜  作者: Umi
第1章 焔が輝く狐火

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/52

第37話 嫌悪派たち

 眩しい。

 電気を付けっぱなしで寝てしまったようだ。そして身体中が痛い。ダンジョン探索での筋肉痛ってところもあるが、一番痛いのは関係のないケツだ。


「凜々花、大丈夫そうか?」


「……は、はい大丈夫です」


 既に起きていた凜々花に声を掛けた。

 その声は疲労から弱々しいが、特に精神的に参っているわけではなさそうだ。


「それにしても、昨日は凄かったな」


「そうですね……明智さんは凄かったです」


 昨日の夜を思い出す。

 初めての殺人を経て、そのことをギルドに伝えに行こうと思ったんだが、明智が死体を焼却したことで証拠がなくなったため、ギルドに伝えることはなかった。

 そして明智と共に部屋へと帰って来て……まあ凄い一夜を過ごした。あの人は凄い。ただそう形容することしかできないほどに、経験したことのない気持ちよさを経験できた。


「……そろそろ帰ろうか」


「そうですね。ダンジョンを踏破することはできなかったですけど、とてもいい経験を積むことができましたから、遠征としては十分だと思います」


「だいぶお金も稼げたしな」


 今回の遠征は黒字にできた。

 それもだいぶ余裕を持った黒字だ。武器だったり装備を変えられるだけの黒字にはなっていないが、当分の生活費を賄えるだけのお金にはなった。


 まあ関東に戻っても、ダンジョンに行く日常には変わりないから、いつかは武器を変えられるだろう。


「ゴン太、たぬ吉、帰るぞ」


「コン」


「ポン」


 部屋の隅で寝ていたゴン太とたぬ吉を抱え、俺たちはホテルを後にした。自宅に帰ったらキャンプをしよう。今度は凜々花とたぬ吉とも一緒に行けたらいいな。


 凜々花とたぬ吉も一緒に行くキャンプを想像しながら、関東へと帰る新幹線に乗り込む。【ダンジョン嫌悪派】に襲われたこと、そして殺したこと、この二つが頭にこびりついて離れないが、明智がしてくれた《《マッサージ》》のお陰で、もう気にすることはないだろう。


「向こうへ帰ったら、キャンプに行かないか?」


「えっ――もちろん行きます!」


「よかった。もちろんゴン太もたぬ吉もな」


「コン!」


「ポン!」


 きっとこれから先、平和な日常が待っているだろう。

 キャンプができる日常が返ってくるはずだ。



 ――関東某所 ???side


 関東のとある場所にある地下室。

 そこにステータス持ちたちが集まり、噂話に花を咲かせていた。


「愛知県支部の構成員が死んだらしいぞ」


「そんなの日常茶飯事だろ」


「実は公安の仕業じゃなくて、ただの冒険者にやられたらしい」


「バカな冒険者だなぁ。俺らに喧嘩を売ったら、日本で生きていけないってのによぉ」


 ステータス持ちたちが話しているのは、同組織の構成員が一冒険者に殺されたという話であり、殺されたことに対してではなく、殺した冒険者をバカにするような話だった。


「それにしても、今回の招集はどういった目的なんだ?」


「それが一切告知されていないらしい。幹部格の方も知らされてないらしくて、知っているのは【十聖(じっせい)】だけらしい」


「……でかい山ってことか」


 【十聖】。

 この組織の最高幹部である十人のことを指し、武力においても影響力においてもも圧倒的なものを持つ。


「静粛に」


 男が壇上に立っていた。

 その男は、声を発するまで、誰の頭にも認識されていなかった。しかし声を発した瞬間、広大な地下室に静寂を齎す。


「計画のリハーサルには、千葉県にある【ジャスケダンジョン】が選ばれた。そこでだ、ギルド未所属の君らには、関東各地で暴動を起こしてもらう」


 捨て駒。

 構成員たちは、その言葉が頭によぎるが、誰も反論を口にすることはない。壇上に立つのは【十聖】が一人、【呂布】。

 後漢時代最強の武将と名高い呂布の名を冠する男は、【十聖】の中でも上位の武力を持つ。そんな男に反論を述べられるのは、彼を知らない者か余程な馬鹿くらいだ。


「では君らが生きて帰ってくることを願っている。“【ダンジョン嫌悪派】は日本のために”」


「「「“【ダンジョン嫌悪派】は日本のために”」」」


 “【ダンジョン嫌悪派】は日本のために”という言葉が、地下室一杯に響き渡る。それが彼らの理念であり、動く理由。悪に手を染めてまでも犯罪を行う行動理念だ。少なくとも一般構成員たちは、そう思っている。


 ――【第2章 湧き上がる茶柱】 完



明智が悟と凜々花に行ったのはマッサージです。

彼女のスキルを併用したマッサージは、一時的な痛みを齎すが、最終的には一切の疲労を残さないです。


変なことを想像した人へ。

悟がケツを痛がったのは、明智が重点的にマッサージを行ったからです。何故重点的に行ったのかは、読者の皆様の想像にお任せします。


これにて第2章完結となります。

前回とは違い、休載は挟みません。

【第3章 和を奏でる三本線】もお楽しみください


ブックマークと★★★★★をお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ