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「それであんたたちはハインツ君の彼女のことあまりよろしく思っていないんだってことなんでしょ?
だけどこのまま結婚したら一生の付き合いになっちゃうんだよ?」
「それはやだ」とダン。
「それもいやだね」と王子。
「「「俺たちもヤダ」」」
残り全員がものすごい顔をして否定してきた。
「でも、あの子が妻になったらハインツは僕のそばからは距離を置いてもらうことになるかな」
マルクはそういって寂しそうにぽつりと漏らした。
「まあ、身上調査に問題がなくても人間性に問題があればしかたがないだろうけどさ、そのことマルク君はハインツ君に言ったの?」
「言ってない」
「何で言わないの?」
「え、だって、ハインツが傷つくだろうし・・・」
「後から外されてその理由が分かった方が傷つくんじゃないの?」
「・・・・」
「まあまあ、かあちゃん、マルクも悩んでるんだよ」
「ハインツの事を考えるとなかなか言いにくいよな」
「そうそう、それにハインツにとって初めての彼女で幸せそうだし」
「友達だから、ハインツの気持ち考えちゃうんだよ」
そういってうんうんとうなずく男ども。
いら~っ バリっ
「「「「「え?ぎゃ~~~~」」」」」
「な~に自分たちに酔ってんだ、たわけどもが」
机の上、床の上に息子たちが転がっている。
「か、かあちゃん?」
「母上と呼べ!
ハインツ君の事考えてる?
王家にもいろいろある?
初めての彼女だから言いにくい?
全部自分が嫌なこと言いたくないだけじゃない!
悪者になりたくない、悪く思われたくない、全部自己保身じゃん。
あ~苛つくわ、もっかい・・・」パリ
「「「「「わ~やめてやめて、わかった、わかったから」」」」
全員が土下座し始めた。
ふん!と私は雷撃を収めた。
それから私は全員に滾々と言い聞かせた。
ハインツが初彼女だろうが、違和感があるなら伝えるべき。
自分たちが悪く思われたくないことを彼のためだと変換するな。
友人として今後も付き合っていくなら思っていることをしっかり話し合え、と。
そこでわかったのは、マリアがそれぞれに個別で連絡を取ってきて、ハインツには内緒で二人きりで会いたいと誘われたという。
「あ?お前も?」
「お前も?」
「げ、みんなに連絡してたのか」
ぱり
ぱり
「まさか、ホイホイついていった・・・・」
「「「「ないないないないないない~~~~~~~~」」」」
息子たちの頭の中身はちゃんと詰まっていたらしい。
だが、ハインツの同僚の脳筋な騎士たちの中にはホイホイついていってしまったものも数名いるという。
「なんですって~~~~~~~!
ちょっと今からそいつらをここに呼べ~」
ばり
「いたっ!母ちゃんやばいって」
「アリーおばさん近所に大迷惑かけちゃうよ」
「おばさん落ち着いて!」
「ハインツの同僚は後日集めとくから」
すっと目の前に魔法窓(簡易版)が開いた。
【アリシア殿、われら影の事もご配慮ください 涙】
(あ、王子の影さんたちもいたわ)
このまま思うがまま雷撃を放つと確実に影さんたちも仕留めてしまう。
まだダンたちが幼いころにやらかしてしまい影さんたちから涙の手紙をもらったこともある。
ようやく私は雷撃をおさめた。
(ごめんね、影さんたち)てへ
何故かあちこちからため息が聞こえた気がしたが、気のせいだろう。




