表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩❲情景❳

それはまるで絵のような

作者: 日浦海里

雪解けが

待ち遠しいのに

遅い春

色鮮やかなのは

絞りきったから

丘の上から辺りを見下ろすと

亜麻色や小麦色

茶葉のような色の畑が

混ざり合って

光と影を重ね合わせていくように

きれいな模様を描いている


その模様を繋ぎ合わせるようにして

深い藍の線が縦に長く続いていって

所々には針留めのように

青々とした木が

ぽつん、ぽつんと立っている


翻って見てみれば

赤、青、黃と色鮮やかな花畑が広がっている

一面真っ白なキャンパスに

僅かの時間で描かれた絵画は

一つ一つが躍動感に溢れて

揺れる花たちが混ざりあうと

不思議なグラデーションを生み出していく


待っているから早く来て

そんな風に手招きされているようで


あなたに会いたいと

待ち望んでいたのは

わたしだけではないのかもね

画用紙に

紫絵の具を

垂らしたら

風に吹かれて

揺れる薫衣草

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 薫衣草と書いてラベンダーと読むのですね。 昔北海道で見た美瑛の風景がよみがえりました。 本当に絵みたいで綺麗ですよね。 ラストの一節がとても素敵で、本当に沢山のひと達がこの風景に逢いたくてこ…
[一言]  町で棲んでいると。  温度や、湿気、雨/雪や、虫くらいでしか季節を感じなくなります。  昔は、桜で春を感じたものだったのですが。  あ、ツツジ!  春を感じました——昔は。
[良い点]  実際目にしたことはないのですが。  同じ場所からの一面の白との比較は、本当に絵に描いたようなのだろうなと。そう思わせるお言葉です。 [一言]  薫衣草とも書くのですね。初めて知りました。…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ