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界黎学園の365日  作者: 天馬光
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学園都市の起こり

 西暦2142年某日。ある戦争で、エデンの園に生える大木・世界樹が傷付けられるという前代未聞の大事件が起きた。

 その傷は深く、世界の柱の役割を担う世界樹の死によって、いつ世界が滅んでもおかしくない。そんな恐怖の中、人々は生きていた。


 しかしそれは、1つのきっかけにすぎない。一部の力を持つ独裁者達は、『最後は自分達の種族や組織が世界を統治すべきだ』という勝手な考えを抱くようになり、この事件を機に、並行世界を巻き込んだ新たな戦争を起こすようになった。


 この事態に危機感を覚えた神様と心の女神・イビルは、各種族の首脳を召集し、ある打開策を打ち出した。

 それは、天使や魔族、人や妖魔、精霊といったこの世界の全ての生物が差別なく通える学校を中心とした学園都市を作り、そこの住人や卒業生らが中心となって、種族間の親交を深め、戦争を未然に防ごうという大胆かつ壮大な計画だった。


 神様は、イビルさんが発案したその計画を採用してすぐ、日本とほぼ同じ経度と日付変更線が交わるところに島を作り、そこに多くの生命体を誘致した。

 かくして西暦2155年4月、私達が住む町・界黎学園(かいれいがくえん)都市は誕生した。



 それから時は経ち、西暦2157年4月12日。朝の日差しを浴びる学生寮の階段をカバン片手に駆け下りながら、私は寮長のキキさんに元気よく挨拶する。


「じゃ、キキさん。いってきまーす!」


「いってらっしゃ……って、コラゆかり! 埃をたてるな!」


「あっ! ごめんなさーい!」

 そう言いながら私は学生寮を出て、学校へと向かった。


 あ、自己紹介が遅れたね。私は岸川(きしかわ)ゆかり。界黎学園高校に通う高校3年生。部活もしてなけりゃ、学力も人並みの、自分で言ってて悲しくなるぐらいどこにでもいる普通の女子高生だよ。ま、1()()()()、他の人と違うところがあるけど、それはまた後でね。


 あれから2年経って、この町も最初の頃に比べるとかなり活気づいてきた。

 人口も10倍の10万人になったし、肝心の界黎学園も小学校から大学まで合わせて1700人と一昨年より大幅に増えている。

 学園の理事会と神様の決定で議事堂も年中に建設するらしいし、もう国にする気満々じゃん! って、最近無性にツッコみたくなってきてる。

 この作品には、過去、そして後の作品に登場する主要キャラの一部が登場します。

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